不動産投資を始める場合、多くの人が真っ先に注目するのが不動産会社の広告などに記載のある表面利回りです。表面利回りは収益物件選びには欠かせない大切な要素ですが、本当に高利回りの収益物件を探すためには、さまざまな観点から検証することが必要になってきます。そこで今回は、高利回りの収益物件を探す際に大切なポイントについてご紹介します。

高利回りの収益物件の条件とは

不動産投資における収益物件選びで、最も大切なのは「立地」であるとよく言われます。良い立地の条件はさまざまですが、その中でも利便性の高さが最も大切なことだと言えます。

利便性の高い物件とは、最寄り駅から近いこと以外に、スーパー、コンビニ、学校、役所や図書館などの行政サービス機関、病院などの医療機関が近くにある物件です。

 

この利便性の高さの中でも特に重要なのが、最寄り駅までの近さです。

具体的には駅徒歩10分以内の物件、できれば5分以内の物件を選びたいところでしょう。この10分を超える物件でも客付けができないわけではありませんが、この10分を超えてくるとテナントがつきにくい傾向があります。

少子高齢化や東京一極集中とも呼ばれる状況下では、都市部へのアクセスが良いことは客付けに最も大切なポイントの1つになっています。これは東京に限らず、中部や関西エリアでも同じ傾向にあると言えます。

また、ターゲットとなる入居者やエリアによってもいい立地の条件は異なりますので、柔軟に考える必要があります。例えば、ファミリー向けの物件では駅からの近さ以上に、子供の学校がそばにあることやスーパーへの近さなどがより重要になってきたりします。

 

収益物件の選定と利回りの関係

収益物件選びで大切なポイントが立地であることは確かですが、立地が良いということはそれだけ物件価格も高くなりがちです。しかし、それでは収益物件で大切な利回りを下げてしまいます。

また、利回りについては不動産会社の広告にあるような想定利回り(表面利回り)と実質利回りがありますので、それらを分けて検討しましょう。

投資用物件には、想定利回りが記載されていますが、その利回りは大半の不動産業者が満室時を想定した利回りを表示しています。実際には周辺の家賃相場を調べて、より正確な算定根拠で実質利回りを再計算し、投資対象となり得るかどうかの見極めが大切です。

 

相場を知り、いつでも購入できるように準備

利回りの高い物件を見つけるには、常にターゲットエリアの最新相場を知り、いい物件が出た場合にはすぐに購入できるように準備しておきましょう。そのためには、不動産サイトなどで付近の家賃相場を常にチェックし、相場に対して割安な物件がないかを見極める目利きを養っておくことが大切です。

いい物件が見つかったら物件見学すべきかを瞬時に見極め、すぐにアクションを起こします。投資に見合った物件であることが現場で確認できた場合、即購入を決断できるようなスピード感がなければ、すぐに他人の手に渡ってしまうでしょう。

銀行融資を受ける場合は、どれくらいの資金まで引っ張ってくることができるのかをあらかじめ知っておき、どの程度なら融資を受けることができるか把握しておくことも大切なポイントです。

 

 

いい物件を紹介してもらうために大切なこと

高利回りの収益物件を探している投資家は多く、いい物件はすぐに決まってしまいます。しかも、その多くは不動産物件サイトなどに掲載される前に業者間などで右から左へと流れてしまい、多くの人の目に触れることなく売れてしまうケースが少なくありません。

そこで高利回りの収益物件を購入するには、不動産会社との関係性が重要になってきます。そのためには、購入に対する真剣度合いの強さを不動産会社の担当者に理解してもらい、連絡を密にしておきましょう。ここで話す理想的な関係とは、「あの方に紹介したら購入してくれるだろう」と思わせるような関係です。

不動産会社の担当者も営業成績が重要なわけですから、購入してくれる可能性が高い投資家に優先的に物件情報を紹介するのは当然です。いい物件の情報は川下に流れてくる前に消えてしまうことが多いわけですから、上流により近い不動産会社を味方につけておくことは、高利回りの収益物件を手にするためにはとても重要なポイントとなります。

 

おわりに

今回は、高利回りの収益物件を探す際に大切なポイントについてご紹介しました。

ターゲットとなる物件の周辺相場や家賃相場から実質利回りを算定して、いい物件を見極めるための目利きを常日頃から養いましょう。また、不動産業者とはいい関係を築き、情報を川上でキャッチすることも重要です。