不動産投資をするにあたって、投資対象を選別することも重要ですが、それ以上に高いハードルになってくるのが資金面ではないでしょうか。不動産投資は投資の中でも特に金額が大きく、多額の資金が必要になるものです。すべてを自己資金で賄う人もいないことはないですが、基本的には借り入れが基本になります。そこで、不動産投資における資金調達で注意したいポイントやコツをご紹介していきます。

☆投資である以上『絶対儲かる』はないことが前提

資金調達に関する情報をご紹介する前に、前提として不動産投資というもの自体について考えておきましょう。不動産投資といえども、株やFXなどのような投資であることに変わりはありません。そのため、絶対に儲かるものではないということを再認識しておきましょう。

基本中の基本ですので、『そんなこと言われなくても分かっている』と思う方も多いでしょうが、不動産投資が他の投資と違うのは借り入れが必要だというところです。株やFXなどでは自己資金内でやるのが基本ですが、不動産投資ではむしろ借り入れが基本になるため、株やFXなどを運用するよりも「絶対に利益が出るわけではない」という投資の性質をより理解しておく必要があるのです。

☆頭金の目安は物件価格の1割程度が最低ライン

不動産投資をする際には借り入れを行うわけですが、このとき、全額融資を受けるのは基本的に難しいと考えておいた方が無難です。もし、今回が初めての不動産投資で、固定資産などをなにも持っていないという場合にはなおさらです。その場合に借り入れを使って不動産を購入すると、全額が融資されない可能性が高く、頭金が必要になります。この頭金の金額はおおよそ物件の1割程度が最低ラインと考えておくとよいでしょう。

これはあくまでも最低ラインですので、物件の価格や与信審査などによって状況は色々と変化してきます。もしかしたら物件金額の3割程度が必要な場合もあるかもしれません。そのため、なるべく自己資金も余裕をもって用意しておくとよいでしょう。

☆借入先金融機関の選定ポイント

実際に借り入れを行う場合には借入先金融機関の選定が重要になってきます。この選定の際には金融機関のそれぞれの特徴をしっかりと押さえることが大切です。一般の人が不動産投資を行うため借り入れを行う際に考えられる金融機関は大きく分けて地方銀行、都市銀行、信用金庫の3つがあります。

このうち、審査が通りやすい傾向にあるのは地方銀行です。地方銀行の特徴やメリットとしても第一に挙げられるのはこの審査の通りやすさで、多くの人が地方銀行を利用します。

一方、都市銀行の特徴としては地方銀行などよりも審査が厳しい分、金利が低めに設定されています。そのため、審査さえ通過してしまえば他の金融機関を利用するよりもかなり有利に不動産投資を進めることができるはずです。

最後に信用金庫ですが、特徴としては事業性を重視する傾向にあります。そのため、信用金庫を利用する場合はその用途に事業性が認められることをアピールできることが条件になるでしょう。

☆融資希望満額を受けられるかは物件次第!

借り入れを行う場合であっても、自分の希望している金額の融資が受けられない可能性もあります。この希望金額の融資を受けられるかどうかは、その投資対象である物件次第といっていいでしょう。

仮に、建物一棟を購入する場合には土地も購入することになりますので、金額の中には土地の値段も含みます。銀行は土地を担保にする傾向にありますので、土地の金額が高ければ高いほど融資はおりやすいのです。そのため、投資対象の物件を選ぶ際には、建物自体の価格が高いものよりも、なるべく土地の価格が高い物件を選ぶようにするのがポイントです。上記をふまえて円滑に資金調達をおこない、不動産投資の第一歩を踏み出しましょう。