みなさん、こんにちは。
FANTAS navi 編集デスクの小川です。

2018年10月29日にFANTAS technologyの新規事業として投資型クラウドファンディングFANTAS fundingがスタートしました。
不動産特定共同事業法(以下『不特法』)に基づく事業許可、電子取引業務の許可を取得しており、オンライン上で不動産投資ができるようになりました。

 

 

FANTAS fundingは、クラウドファンディングの一種です。
クラウドファンディングには、大きく4種類(融資型、投資型、購入型、寄付型)あり、融資型のソーシャルレンディングが一般的ですが、FANTASファンディングは投資型に該当し、不動産投資に特化した商品となっています。

FANTAS fundingについての詳細はこちらの記事からもご確認いただけます。
(https://assema.tokyo/?p=8253)

今回は、新しい不動産投資の形FANTAS fundingの運用マネージャー 永野のインタビューです。ファンドの特徴から、気になる利回りについてや今後の方針についても伺ってみました!

投資の選択肢を増やし、よりスピーディーに社会貢献がしたい

【編集部】

2018年10月29日に新規事業として投資型クラウドファンディングFANTAS fundingがスタートしました。

どのような思いからこの事業ができたのか、また構想から実際のローンチまでどのくらいかかったのか、経緯や苦労した点などをお聞かせください。

【永野】

まず、事業を始めるに至った思いですが、株や不動産に限らず投資する金額や投資対象などニーズは多様化しているのに、それを満たせるサービスがまだ世の中に十分ないという実感がありました。

そのような様々な投資ニーズに応えるサービスを自分たちで展開したかったというのがひとつと、もう一つ、当社では以前から空き家再生事業に取り組んでいます。社会問題になっている空き家を再生し、投資用不動産として再生する事業に取り組んできました。

しかし、空き家は、築年数が経っているものも多く、なかなか銀行から借入ができずに自社の資金で賄うしかない状況でした。しかし、クラウドファンディングによって一般投資家の方から資金を集めることができれば、より事業を加速することができ、再生できる物件が増えることから、よりスピーディーに空き家問題への解決につながると考えたことがこの事業の発端です。

入社時からこのクラウドファンディングのプロジェクトに関わり、ローンチまでは約2年ほどかかりました。

不動産特定共同事業法の1号事業免許の取得を目指し、書面取引の免許取得直前の段階で法改正(電子取引業務の解禁)があったため、クラウドファンディング(電子取引)で行おうというスキームの変更があり、当初の想定より時間がかかる結果となりました。

不動産特定共同事業法が改正による投資環境の変化

【編集部】

不動産特定共同事業法が改正されたことによって、実際に登録事業者数は増えたのでしょうか。

【永野】

まだ、大きく増えているというほどではないですね。免許を取得していても具体的に事業を行なっていないところもあります。

【参考】:国土交通省(不動産特定事業等について)
http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000263.html

【編集部】

FANTASは不特法1号事業の許可を受けていると思いますが、小規模特定不動産共同事業との違いを教えてください。

【永野】

小規模特定不動産共同事業は、免許の審査を受けるときに手続きを簡略化し、参入障壁を下げた形の免許です。1号免許の場合は1億円となっている資本金要件が、1千万円と要件が緩和される代わりに、募集額の上限(運用残高)が1億円までとなっています。

第1号事業及び小規模第1号事業のスキーム

特定事業及び小規模特例事業のスキーム

【出典】国土交通省資料(http://www.mlit.go.jp/common/001233901.pdf

【編集部】

不動産の小口化商品をクラウドファンディングで提供する会社は多いのでしょうか。

【永野】

書面での契約を締結する不特法小口化商品を提供する会社は何社かあります。

しかし、現在は、オンラインの方がユーザーにとってメリットがあるので、新規参入業者は書面でなくてオンライン上で契約を締結するクラウドファンディングで行う方向で進めている会社が多いと思います。

不動産とテックを掛け合わせるまでの道のり

【編集部】

免許取得手続き以外に苦労した点はありますか?

【永野】

免許取得自体は、時間はかかりましたが粛々と進めていく感じでした。

苦労したのは、やはりサイトの立ち上げですね。前職ではB to Bの経験しかなく、初めてのB to C 、しかもWEBサービスを提供するのも初で、もともとデジタルの世界は慣れない領域で…。1年前にSNSを初めて登録してみたくらいです(笑)

【編集部】

だいぶ世界が変わりましたね。

【永野】

WEB領域がメインフィールドになって、1年間かなり勉強することが多かったです。オンラインサービスとシステムの勉強にどっぷりと浸かる感じでした。

【編集部】

金融系で初のB to CのWEBサービスの提供は、怖くないですか?(笑)

【永野】

一般のお客様のお金を預かるというのは、かなり責任の重い仕事なので、商品性はもちろん、体制やしくみの細かい部分までしっかりと構築してリリースに臨みました。

【編集部】

リリース後、大きな混乱はなくスムーズな初動に感じましたが、その辺はいかがだったのでしょうか。

【永野】

システム関連の問い合わせ等はありましたが、その辺はオンタイムで問い合わせがあったらすぐにシステム部と連携して進めていきました。

【編集部】

そういった対応はかなりスピード感がありますよね。

【永野】

システム部門の責任者がそばにいるので、そこは組織としてのスピード感がありますね。

▶︎中編へ続く(https://assema.tokyo/?p=8700

記事:小川 明美(宅建士)