アパート経営には興味があるけれど、失敗するのが怖いからやめておこうなんて思っている人はいませんか?始める前からあきらめてしまったのではいつか後悔します。ですから、失敗の少ない方法でアパート経営を始めてみましょう。アパート経営で気を付けなければならない点は全部で4つです。ここではアパート経営にありがちな4つの失敗の原因をご紹介します。

アパート経営を失敗しないために重視するポイントは?

まずは、アパート経営をする際、失敗を避けるためには「リスク管理」と「収益性」のどちらを優先するか、アンケートを取ってみました。

【質問】
アパート経営をする際にどちらの優先順位を高くしたいと思いますか?

【回答結果】


リスク管理:97名
収益性:54名

【調査概要】
調査地域:全国
調査対象:20代以上・男女
調査期間:2017年3月28日~2017年3月29日
有効回答数:151サンプル

★リスク管理重視も収益性重視も行き着く先は同じ
今回のアンケートでは、収益性よりもリスク管理を優先すると答えた人が全体の6割以上を占めました。

・どれくらいのリスクがあるのかを事前に把握しておくことで、万が一に備える事が出来るからです。(30代/パート・アルバイト/女性)
・リスクを避けることでより安定した収入を得ることができると思う。(20代/会社員/男性)
・大金が動くことにはリスクが伴うから、損をしないように優先して管理したい。(20代/会社員/女性)

リスク管理を優先すると回答した人のコメントを見ると、大きなプラスを狙うよりも、マイナスにならないことを目指しているように感じられます。アパート経営は投資する金額が大きいため、きちんと万が一に備えておかないと、損をしたときの痛手が大きいと考えている様子がうかがえました。一方、収益性を優先すると答えた人のコメントは以下の通りです。

・アパートを経営するなら、常に満室の状態にしておくことを念頭におくので収益性を優先します。物件は駅から近くて住みやすい物件でないと、収益性が高くならないと思います。(40代/専業主婦・主夫/女性)
・立地や間取り、外観などを重視して空き部屋がないような状態をキープしたいと思うから。(40代/会社員/男性)
・収益があがらないと、アパートを維持できず、アパートを経営するメリットがほぼ全部消えてしまうので。(40代/パート・アルバイト/女性)

収益性を優先すると答えている人のコメントには、「収益が上がらなければアパート経営をする意味がない」という言葉が目立ちました。

アンケートの結果、収益を上げるために回答者が具体的に行おうとしていることは、いずれも空室のリスクを回避するための対策でした。結局、アパート経営できちんと収益を上げるためにはリスク管理が欠かせないと考えていることがわかりました。ただし、リスク管理を最優先する人は、損をしないことを第一に考えてリスク管理を行うのに対して、収益性を重視する人は、収益を上げることを念頭に置いてリスク管理を行うという違いがあるようです。では、アパート経営のリスク管理に役立つように、失敗するケースを確認しておきましょう。

購入資金の少なさは失敗を招きやすい


自己資金での購入にこだわるあまり、格安の物件でアパート経営をしようとすると失敗しやすくなります。なぜなら、一般の人が自己資金だけで購入できるアパートは、築年数が古すぎるか、物件自体に何かしらの欠陥があることが多いからです。格安で売りに出されているからにはやはり何かしら理由があると考えるべきです。立地が悪いか住み心地が悪いか、何らかの問題があって、値段を下げてでも早く手放してしまいたいと考えている可能性があります。

やはり、ある程度の購入資金を用意して物件を選ばないと、コンスタントに収益が上がる物件には出会えません。つまり、中途半端な物件を購入してアパート経営を始めても、安定した収益が得られず失敗しやすいのです。

物件周辺の立地は無視できない

賃貸住宅のニーズがあるエリアに、それなりの設備が整ったアパートを用意したら、必ず満室になるかと言ったら、そうとも限りません。エリアはよくても住みにくい場所があります。購入する前に周辺の環境もよく見てみることが大事です。

例えば、駅からいくら近くても、夜になると周囲に街灯がなく、真っ暗な細い路地を通らなければ帰って来られないということになると、そのことがわかった時点で出ていく人が増えるかもしれません。単身者には便利な駅近物件でも、近くにコンビニしかなく、学校やスーパーまで遠いとなると、そこにファミリー向けのアパートを購入しても満室にするのは難しいでしょう。ですから、アパートのすぐ近くだけでなく、生活圏の環境もチェックすることが大事です。地図上だけではわからない周辺環境もしっかり見ておきましょう。

購入後の物件管理を疎かにしてしまうのはNG

購入したアパートの管理を自分だけでしようとするとうまくいかないことがあります。面倒な部分は管理会社に任せたほうが、空室を作らずに済むかもしれません。もちろん、管理会社にすべて任しっぱなしにして、自分では購入後一度も物件をチェックしないというのでは問題があります。しかし、管理会社はアパート管理のプロです。せっかくノウハウを持っているのですから、そのノウハウは上手に活用しましょう。

例えば、大家には直接言いにくいことも、あいだに管理会社が入ることで、住人が本音を話してくれるかもしれません。トラブルの芽も小さいうちなら早く対処できます。ですから、面倒な管理業務は管理会社に任せつつ、自分でも要所はチェックするようにしましょう。住民を放ったらかしにはしないように気を付けて管理していくとリスクを減らせます。

表面利回りを気にしすぎると失敗しやすい

アパート経営では、利回りを気にしすぎるとかえって失敗しやすくなります。というのも、気にしている利回りが、実質の利回りとかけ離れている場合があるからです。不動産投資における利回りとは、投資した金額に対する利益がどれくらいのリターンがあるかを数字で表したものです。例えば、投資した額が4,000万円で、年間の家賃収入が4部屋分で400万円だとすると、その物件の利回りは10%ということになります。しかし、この数字は満室を前提としたもので、1部屋が空室になると年間.300万円の家賃収入になってしまうとしたら、利回りは7.5%まで落ち込みます。

つまり、実際の利回りと表面利回りとでは大きく違っているため、利回りをもとに返済計画を立てていくと、途中で破たんしかねません。また、購入価格が高い都心部の新築アパートよりも、購入価格の安い田舎の中古アパートのほうが利回りは高く出るため、表面利回りの高さばかりを気にすると、儲からないアパートを選んでしまう可能性もあります。もしも利回りを気にするのであれば、実質の利回りを自分で計算してみるようにしましょう。

アパート経営で失敗しないために

アパート経営の物件を選ぶ際には、購入する物件のレベルをあらかじめ決めてから探すことが大事です。中古なのか新築なのか、どのエリアで探すのかをある程度絞ってから探さないと基準がぶれてしまいます。ターゲットを絞れば、自然と物件の広さや間取りなどが絞られてきて、探すエリアも限られます。どんな設備が必要かはリストアップしてから探すようにしましょう。また、物件の購入は必ず実物を見てから。しつこいくらい細かく確認することが大事です。

まとめ

アパート経営では、物件選びの段階で成功するか失敗するかの道筋がある程度決まってしまいます。ですから、せっかく始めるアパート経営が失敗に終わらないようにするためにも、物件選びを慎重に行いましょう。ただし、表面的な利回りばかりを気にしたり、自己資金100%で購入することにこだわりすぎたりするとなかなかうまくいきません。利回りも物件自体も表面に見えるものだけでなく、裏に潜んでいるものまでしっかり洗い出して比較することが大事です。
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