REITに投資をする場合は、投資の利回りに注目することが大切です。利回りは、REITの価格と深い関係があります。そこで、REITの利回りと価格の関係や今後の価格動向を読み解く上でのポイントについてご紹介します。

☆REIT分配金利回りの今までの推移と傾向

REITへの投資は、賃貸不動産から得られる賃貸収入を原資に安定的に分配金が得られることが特徴です。

そのため、投資する銘柄を選択する場合は、分配金の利回りに注目することが重要です。

REITの利回りは、2016年前半についてはおおむね3%台前半で推移しています。

しかし、リーマンショックの直後は約8%程度まで上昇したことがあります。

これは、急激なREIT価格の低下が原因です。

その後は、景気回復による不動産賃貸市場の回復によって緩やかに5%程度に低下し、日本銀行の大胆な金融緩和政策の開始後は、4%から3%程度の利回りで推移しています。

☆利回り上昇の傾向を掴むためのカギとは


投資金額に対する分配金の率を利回りといいますが、

この利回りが上昇すると、投資効率が向上するため、投資しやすい環境になります。

投資するのであれば、利回りが高い時期に投資するのが効果的です。

では、この投資に向いている時期の前触れとなる利回り上昇の傾向をつかむためには、

何に注意をすればよいのでしょうか。

REITの利回りは、分配金の原資となる賃貸収入が急変しないことを考えると、価格の変化がポイントになります。

つまり、価格の低下が利回り上昇につながります。

そのため、近年は日本銀行の金融緩和政策がカギとなっていますので、その情報に注意をするとよいでしょう。

大規模な金融緩和はREITにとって追い風です。

その緩和が終了するタイミングが利回り上昇の転換点を知るカギとなるでしょう。

☆利回りはREITの人気と深く関係している

REITの利回りはREITの価格と逆の関係にあります。つまり、価格が上昇すると利回りは下がり、価格が低下すると利回りが上昇する関係となっています。

REITは東京証券取引所に上場され、日々取引されていますので、価格は需給関係で変動します。

そのため、人気があるREITは価格が上昇し、利回りが下がる傾向があります。

REITの投資で効率的に利益を得たい投資家は、

将来人気が出そうな投資法人を人気が出る前に購入することがポイントです。

人気が出る前に購入するためには、

日頃から気になる銘柄について徹底的に研究を継続的にしておくことが大切でしょう。

☆REITに投資するべき時期はいつ?

では、REITに投資するのはいつが最適なのでしょうか。REITの特徴は、安定的に一定の分配金が得られることになります。

そのため、投資の目的も、長期的なインカムゲインの確保だという投資家は多いでしょう。

インカムゲイン狙いが目的の場合は、価格は安いに越したことはありませんが、

収益力がある賃貸物件に投資している投資法人をしっかり探すことが先決です。

よい投資法人が見つかったら早めに投資するのも有効な選択肢になります。

良い投資法人は、

将来的に人気が出る可能性がありますので、先回りして購入するように心がけることがポイントです。

キャピタルゲインを狙う目的であれば、安く買って高く売るのが基本ですので、reit価格が安い時期に買うべきということになります。ポイントは今後のREIT価格の動向ということになるでしょう。

☆REITのこれからの利回りの可能性

日本のREITの今後の利回りの行方を予想する上で大切なポイントは、

日本の経済成長と日本銀行の金融政策です。

日本経済が成長すれば景気が良くなり、不動産取引や賃貸市場も活発になります。

そうすると、REITの価格は上昇し利回りは低下することになるでしょう。

また、日本銀行の金融政策については、

マイナス金利の動向と日本銀行によるREITの買い入れ動向に注意が必要です。

日本経済の成長がなかなか軌道に乗らず物価上昇が日本銀上の期待通りにならない場合は、

大規模な金融緩和政策が継続され、マイナス金利の拡大やREITの買い入れ枠増加が行われる可能性があります。

そうなると、REITの価格は上昇し利回りは低下することになるでしょう。