マンション経営で成功するには、失敗事例を知っておくことはとても重要です。マンション経営も株などと同じで投資であることに変わりありません。現物投資なので、不動産自体の価値はゼロになる可能性は低いですが、失敗をするためにわざわざ貴重な時間やお金をかけて投資したいと思う人はいないはずですよね。失敗というとネガティブなイメージがあるかもしれません。しかし発生するかもしれないリスクを前向きに考えて、マンション経営のコツを学ぶために失敗事例には一度目を通して、参考にしてみましょう。

☆入居者が集まらない!人気エリアでもこんな物件は敬遠される?

人気の沿線で、駅から徒歩5分から10分以内の物件と聞けば、それだけで空室とは無縁と考えてしまいがちですよね。

確かに、立地はマンション経営の成功を左右する重要な要素です。

人気エリアに物件を所有することは、入居者募集するときに比較的安心材料であることは事実です。

しかし、それだけで物件を決めてしまう前に必ずチェックしておきたいことがいくつかあります。

まず朝と夜、最低2回は物件を実際に見に行ってみることです。

・日当たりが良くない

・マンションの共用部分が掃除されていない

・共用廊下に住人の私物が置いてあり、全体的にマンションの雰囲気が良くない

・ポストに郵便物が溜まっている

などはマイナスイメージです。

さらに

・近くに治安に少々不安がありそうな娯楽施設などがある

・夜は暗い道を歩かなければならない

・大きな道路に面しているため、騒音、排気ガスなどが気になる

など住環境としてあまり好ましいイメージではない物件は、

例え人気エリアであっても入居者募集に苦戦してしまう可能性があります。

女性の入居者を想定している場合には、オートロックでない物件は敬遠されるかもしれません。

さらに、自分が入居者になって想像してみると良いでしょう。

近隣の同程度の物件よりも高い家賃設定をしてしまっていたら、物件自体に問題がそれほどなくても入居者からは少々敬遠される可能性があります。

同じような物件であれば、入居者は家賃の安い物件を選ぶのではないでしょうか。

☆経費が高い!家賃収入と経費の割合を徹底比較

次にマンション経営をする上で、軽視できないのは固定経費です。

マンション経営をする場合には、マンションの一室をまずは所有するという人が多いかもしれませんが、

一室であっても、一棟所有であっても必ず毎月なんらかの経費がかかります。

重要なのは、現在の家賃収入と経費のバランスを把握することです。

経費の割合が高いと、実質利回りの低下につながります。さらに、空室になってしまうと、空室期間は収入がありませんので、経費だけが支出として出て行くため月の収支はマイナスになります。

購入を検討している物件があれば経費がどれ位かかっているのかを調べることが必要です。

管理費修繕積立金が高すぎないかどうか、マンションの修繕計画がしっかりしていて、修繕金の積み立ても十分かどうかなどは必ず確認しましょう。

これらの経費は避けられないものであり、しっかりチェックしないと修繕金の積み立て不足で想像しなかったタイミングで別途大規模修繕のための出費が発生することもあります。

次に管理に関わる経費です。

マンション購入時に前の持ち主からサブリースなどの契約を引き継ぐこともあるかもしれません。

もし、割高に感じるようであれば、契約解除や別の会社に依頼することも視野に入れましょう。家賃収入だけに注目するのではなく、経費とのバランスをしっかり比較する必要があります。

☆利回りが悪い!ローン利用者が陥りやすい失敗事例

マンション経営で注意すべき点としては、ローンを利用して物件を購入する場合です。

長期的な収支計画を考えておかないと、結果的にマンション経営が失敗に終わるということになりかねません。

まず、現在の家賃が毎月必ず入るということを前提としてローンを組むことは避けましょう。

家賃下落空室リスクを必ず認識しておくことが大切です。

 

また、購入時の利回りが保証される訳ではありません。購入時の価格にも注意です。

相場より高い価格で購入してしまうと、もし途中で売却しようと思ったときにローンの残債が多く残ってしまう可能性もあります。

さらに金融機関がフルローンや物件価格の9割くらいの融資を出す物件であっても、借入金額には金利がかかります

これらの要因はすべて結果的に利回りを低下させます。ローンは長期間組むことが多いので、気づきにくいのですが、長い目でみると赤字経営をしていたということも少なくありません。

ローンを利用しても不動産経営で成功している人は沢山います。

成功と失敗の違いは、どれだけ収支を自分で把握しコントロールできているかに掛かっているといえます。