投資信託の1つであるリートは少額からでも不動産投資ができるため、個人の投資家が気軽に始めやすい投資の1つです。分散投資によるリスクヘッジなど、何かとメリットが目立つリートですが、不動産市場の変化や金利変動といった不測のリスクは当然あります。
そこで今回は、リート投資で損失が発生するリスクについてご紹介します。
実際に損をしたREIT投資家の言葉など、アンケート結果と合わせて見ていきましょう。

「実際にリートで損をしたことがありますか?」

「損をしたことがない」REIT投資家が約7割

REIT投資家を対象に「実際にリートで損をしたことがありますか?」というアンケート調査を行ったところ、7割近くの方が「損をしたことはない」と答える結果になりました。

・リーマンショック時に、大きく下がりましたが、売らずに保有していたので、マイナスは回避できています。(20代/男性/学生)

・損をするほど投資額が大きくないので、あまり気にしていないこともある。(40代/女性/その他専門職)

・勉強不足のため、リートを試したことがない。やはりリスクが怖いので踏み出せないから。(50代/女性/会社員)

少額投資で損失リスクも抑えられる

不動産投資は経済状況などによって金利や市場が変動するため、損失の危機に直面したことがあるREIT投資家は存在します。しかし、計画的な運用を行っていれば、取り返しのつかないような損失は回避することが可能なようです。

また、そもそも少額投資のためリスクを気にしていないという声もありました。投資額が高額となれば高い収益を期待できますが、リスクも上がります。極端な利益を追求しなければ、リスクに悩まされることも少ないのかもしれませんね。

損をしたREIT投資家は少数派?

「損をしたことがある」REIT投資家は約3割

一方、3割強のREIT投資家は「損をしたことがある」と答えました。

・元本が割れてしまって分配金をもらっても含み損になって結局は損をしている。(30代/男性/会社員)

・不景気のときにリート商品を利用した際、不動産価格が期待していたほど上がらずに損をしてしまいました。(20代/女性/会社員)

・リートのリスクで損をしたことはありますが、得をしたこともあるので、そのようなものかな、と思っています。(30代/女性/無職)

損失リスクはゼロではない

リートは元本や利回りが保証された商品ではありません。そのため、損失が発生して挽回できなかったというREIT投資家は少なからずいるようです。

また投資対象の不動産に対する見通しが甘く、結果的に損をしてしまったという方もいました。リート投資は、しっかりとした見通しが立てられなければ損失が発生してしまいます。
「リスクがある金融商品である」ということは、常に頭に入れておくべきでしょう。

リート投資で損をしないために必要なこととは?

今回の調査では、損をしたことがあるREIT投資家は少数派だということが分かりました。
また、「損をしていない」と回答した方の中には、赤字になっていないだけで、大幅にプラスにもなっていない方が一定数いることが窺えます。

リートは初心者でも始めやすく、堅実な利益を目指すことが可能です。しかし、リートは金融商品のため、リスクが全くないというわけにはいきません。
そのため、リートで安定した収入を得ていくためには、リート投資のやり方や知識を身につけておくことが必要です。

■調査地域:全国
■調査対象:年齢不問・男女
■調査期間:2016年08月18日~2016年09月01日
■有効回答数:100サンプル

おわりに

今回は、リート投資で損失が発生するリスクについて、アンケート結果と合わせてご紹介しました。
アンケート調査によって、リート投資で極端な損失が発生するリスクは低く、実際に損をしたREIT投資家は決して多くないことが分かりました。
少額投資や分散投資によってリスクを大きく抑えられるリート投資は、初心者でも挑戦しやすい投資といえます。
ただし、リート投資を始める前は、リート投資のやり方や知識を身につけておきましょう。