不動産投資をするからには成功したいという人がほとんどでしょう。しかし、実際に不動産投資を行ってみると、成功する人もいれば失敗する人もいます。その理由は、どこに目を向けて不動産投資を行っているかという点にあります。不動産投資はメリットだけに目を向けていたのでは成功しません。リスクを正しく理解し、あらかじめ対策を考えておくことが成功のカギです。そこで、成功事例とあらかじめ理解して対策しておきたいリスクについて解説します。

☆不動産投資の成功条件!街の声を聞いてみました!

まずは、一般的にどんな条件が整えば不動産投資が成功しやすいと思われているのかアンケートを取ってみました。

【質問】
不動産投資で成功するためには何が必要だと思いますか?

【回答結果】


リスク管理:46名
長期的な戦略:33名
入念なシミュレーション:22名
優秀な不動産管理会社:20名

【調査概要】
調査地域:全国
調査対象:20代以上・男女
調査期間:2017年3月28日~2017年3月29日
有効回答数:121サンプル

★リスク管理を重視する人が最多
今回のアンケートでは、最も多くの人が選んだのは「リスク管理」でした。

・人任せではダメ。リスク管理は自分自身で出来ないならやるべきではない。(50代/会社員/男性)
・リスクを未然に防ぐことが長期間の投資を可能すると思うので、リスク管理が重要だと思う。(30代/学生/女性)

リスク管理が不動産投資の基本だという声が数多く聞かれました。そして、自分自身でしっかりリスクを理解して管理できることが大事という意見が目立ちました。リスク防ぐことができれば大きな損をせずに済むため、不動産投資をするならリスク管理が欠かせないと考えた人が多いようです。次に多かったのは「長期的な戦略」と答えた人でした。

・不動産は流動性の低い資産であるため、長期的なビジョンをしっかり持って投資する必要があると思います。(40代/会社員/男性)
・不動産自体が、劣化していくものなので長期的な計画が必要だと思うから。(20代/会社員/女性)

長期的な戦略を重視する人のコメントには、投資対象が不動産であるという点を考慮した意見が目立ちました。金融商品と比べて流動性が低い点や、時間の経過とともに劣化していく点などをきちんと計算に入れて、長期的な計画を立てないと成功できないという考えのようです。その次に多かったのは「入念なシミュレーション」という意見でした。

・国内の景気動向を見据えて、自己資金の運用管理、投資額の回収、物件周りの現状と将来性を合わせて考慮するなど入念な下調べが大事と思います。(50代/会社員/男性)
・いいことも悪いことも、事前に考えてシュミレーションしておかなければ、問題が起こったときに対処できないと思います。(60代/専業主婦・主夫/女性)

入念なシミュレーションと答えた人のコメントを見てみると、リスク管理や長期的な計画をどのような形で活かすかをシミュレーションしておかないと、いざというときに対応できないと考えている様子がうかがえます。他の選択肢も大事としたうえで、条件を変えたシミュレーションを自分の手で行うことが大事という意見が目立ちました。最後に最も選んだ人が少なかった「優秀な不動産管理会社」を選んだ人のコメントです。

・個人だけでは、不動産の知識や長期的(10年後)などの不動産動向・運用などの予測は難しいので、優秀な不動産と提携して長期的に運用出来ればリスクも少なく済むのではないかと思うので。(40代/専業主婦・主夫/女性)
・優秀な管理会社で有れば、様々なリスク回避を行って貰えそうなので。(60代/会社役員/男性)

「優秀な不動産管理会社」を選んだ人のコメントを見ると、経営管理をすべて不動産会社に任せることを前提で選んでいる様子がうかがえます。自分で経営管理を行うのではなく、リスク管理も含めて不動産会社に任せれば安心だと考えている場合、この選択肢を選ぶことになるのはうなずけます。

アンケートの結果、リスク管理を重視する人が多かった以外にも、多くの人は慎重に考えていることが分かりました。では、次にこのアンケートの結果を踏まえながら、不動産投資で見られる成功事例を見ていきましょう。

☆不動産投資で年金対策ができた

不動産投資が年金の不安を解消するのに役立つ理由は2つあります。ひとつは、老後のための蓄えを効率的に増やせるという点、もうひとつは働けなくなった後も収入源を確保できるという点です。働いている間は銀行から受けた融資で物件を購入し、賃貸で得た家賃収入を利用してローンの返済するのが一般的ですが、退職時までに返済が済むようにすれば、本業で働いて得た収入の中から老後の蓄えを作ることができます。そのうえ、ローンの返済が済めば家賃はすべて収入になり、老後の蓄えに回せます。退職後は家賃収入を受け取って年金の不足分を補填するようにすれば老後も安心です。

☆良心的な管理会社に出会えた


不動産投資で、物件の管理を業者に任せる際は、どんな管理会社に出会えるかが成否のカギを握ると言っても過言ではありません。オーナーの立場にたってアドバイスをくれたり、どうやったら利益が出やすいかを真剣に考えてくれたりする管理会社もあれば、自社の儲けだけを優先してオーナーとも入居者ともトラブルが絶えないような管理会社もあります。管理会社はたくさんありますから、対応力をはじめ、入居者の募集方法や物件の管理面など、比較ポイントをいくつか選んで、複数社を比較することが大事です。

☆入念にシミュレーションを繰り返した
不動産を取り巻く環境は常に変化しています。金利の上昇や家賃相場の下落など、幅広いリスクを考慮したシミュレーションを行い、それでもプラスになる物件を選べるようにすることが成功への近道です。例えば、最もよい条件で計算すると大きく儲けられるけれど、少し条件を変えただけで大幅な赤字に転落するような物件は不動産投資には向きません。不動産投資はギャンブルではないため、しっかりシミュレーションを行うことで失敗の確立を減らすことができます。投資金額が大きいため、よい条件だけでシミュレーションをして安心したいところかもしれませんが、悪い条件でのシミュレーションを避けてしまうと失敗に繋がります。最悪のパターンを見越したうえで、それでも損せずに済むようにすることが不動産投資で成功するためには必要です。

☆抑えておきたいリスク

不動産投資にはリスクが付き物です。しかし、きちんとリスクを理解して、事前に対策を考えておくことで、リスクを最小限に抑えることが可能です。不動産投資におけるリスクには次のようなものがあります。

・経済的なリスク

不動産投資で想定しておかなければならない経済的なリスクには金利上昇のリスクと税金のリスク、増税のリスクがあります。ローンには固定金利と変動金利がありますが、変動金利の場合、1%金利が上がるだけで毎月の支払額が大幅に上がり、支払えなくなる事例も見られます。いくら金利が上がったからと言って、家賃を値上げして対応できるとは限らず、逆に物件の劣化と共に値下げの必要性が出てくるからです。税金に関しては、購入時の取得税以外に、運用中は固定資産税などがかかりますし、売却時には譲渡所得税もかかります。それらを考慮しておく必要性があるでしょう。

・運用のリスク

不動産投資で成功するためには利回りのよい物件が必要であることは間違いありませんが、長期的な運用ができなければせっかくの物件を活かしきれない可能性があります。運用のリスクとしては、空室リスク、滞納リスク、地価下落リスクなどがあります。運用のリスクは、購入前の調査やシミュレーションで回避できる点が多いため、しっかりとした情報収集とシミュレーションが大事です。

・物件のリスク

物件自体が災害などで損壊してしまうリスクについても考えておく必要性があります。災害には地震や火事をはじめ、台風などによる風水害、雪国に多い雪害などがあります。それらの災害に備えて保険に加入をしておけば建物が無くなってローンだけが残るという状況を避けられます。もうひとつ物件のリスクとして考えておかなければいけないのが、修繕リスクです。建物は年月が経過すると老朽化していきますから、そのまま放っておくと家賃が値下がりするだけでなく、入居率も大幅に下がってしまいます。約10年に1度の割合で大規模な修繕が必要になることを想定しておくことも重要です。

☆まとめ


不動産投資で成功することは決して無理なことではありませんが、そのためにはしっかりとしたリスク管理と事前のシミュレーションが必要になります。経営管理を管理会社に任せるのであれば、よい管理会社との出会いも必要になるでしょう。働けなくなったときの保険としても、将来の年金対策としても有効な不動産投資。成功させるたには、リスクを正しく理解して、さまざまなケースに備えて対応策を用意しておくことが大事です。”

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