高齢化社会がますます深刻なっている現在、老後の生活に不安を感じている方も多いでしょう。その中で注目されているのが、退職後も安定した収入が見込める不動産投資です。ただ、いざ検討の段階になると悩んでしまうのが、新築と中古物件のどちらを選ぶかという点です。身銭を切って高額の投資するわけですから、ついつい安い中古物件に手が伸びそうなります。しかし実際は、中古よりも新築物件の方がより多くのメリットがあるのです。それを知らずに選択をするとせっかくのチャンスを逃してしまうことにもなりません。そこで、投資において新築物件がなぜ有利かについて解説をしていきます。

新築物件の不動産投資における優位性とは

不動産投資で新築物件を選んだ場合、多額の費用が必要だと思われがちですが、実際は逆です。

新築物件を担保にするのと融資してもらえる金額も大きくなるので、小額の自己資金でスタートを切れるのです。何より新築の不動産物件は、他の担保と比べて圧倒的に融資が受けやすいというのが大きなメリットです。

また、不動産物件には耐用年数が決まっていて、例えば鉄筋コンクリートのマンションの場合は47年になっています。これを新築で購入した場合、47年間で購入費を減価償却していくことになります。つまり、5億円でマンションを購入してもその年の確定申告で必要経費が5億円と申告するのではなく、47回に分割して必要経費を計上するのです。

この制度をうまく利用して、毎年の利益と相殺させることで長期に渡る節税効果が生まれます。さらに、何らかの理由で物件を転売する際にも買い手が早く見つかり、高い値段で売却可能なのが新築のメリットだと言えるでしょう。

中古物件よりもメリットが大きい理由とは

不動産投資で利益を得る方法には、大家になって家賃収入を得る方法転売して利益を得る方法があります。現在の日本では後者の方法で利益を得るのはかなり困難なので、必然的に前者が主流となります。その場合、新築の不動産物件は中古物件より大きなアドバンテージを持っています。

まず、同じ地域に賃貸物件がある場合、築年数浅いものから順に埋まっていくのが一般的です。つまり、新築の賃貸物件なら空室リスクも低く、最高のスタートを切れる可能性が高いのです。

また、新築マンションの購入費は高くても維持費や修繕費はほとんどかからいというのも魅力です。それに対して中古物件を購入した場合、価格そのものは安くても修繕が必要な不具合が見つかり、思わぬ出費となる場合があります。

もちろん、新築物件もいずれは老朽化しますが、当分先のことなので経営を軌道に乗せる猶予期間があります。中古物件は掘り出し物が見つかればお得だと言えますが、安定した経営を目指すのであれば新築物件の方が無難です。

新築物件に投資する場合の重要ポイントはこちら

もちろん、新築物件を購入したとしても注意すべき点はあります。新しいということは、それだけ長期に渡る事業になります。場合によっては、半世紀以上に及ぶ場合あるでしょう。したがって、長期計画は欠かせません。新築といっても5年もたてばプレミアム感は薄れてしまうので家賃の値下げを考えなければならなくなります。10年もすれば大掛かりな改装を行う必要性が高まってくるでしょう。

こうした事柄をいかに処理するかを考えた上で収支計画を立てていないと、急な出費に対応できずに困ったことになってしまいます。
また、新築は空室が少なくて安定した経営が期待できる半面、物件の購入費も高いために利回りは低くなる傾向があります。

それ自体はしかたがないことですが、利回りがローンの額を下回っていては本末転倒です。投資を行う前に、毎月の利益がきちんとでるかどうかは慎重に計算をする必要があります。