こんにちは。
東京都内でワンルームマンション投資をしている、個人投資家兼ファイナンシャルプランナーの川井えりかです。

今回は、2018年に新たにマイホームを購入した方のための住宅ローン減税の手続きについてです。

住宅ローン減税は非常にお得な制度で、人によっては所得税も住民税もゼロになります。
ですがそのためには、会社員であっても最低一度は確定申告をする必要があります。

2018年にマイホームを購入した方の確定申告の期限は、
2019年3月15日です。

マイホームを持つと、
賃貸のときにはなかったメリットや逆に注意点もあります。
お得にマイホームで生活するために、
メリットは最大限活用しましょう!

マイホームが最大1割引きに!お得な住宅ローン減税とは

住宅ローンを組んでマイホームを購入した方のためのお得な制度、
「住宅ローン減税」とはどのような制度でしょうか。

一言でいうと、
「ローン残高の1%が10年間、毎年戻ってくる制度」です。

1%×10年間 = 合計10%ですから、ローンを組んだ額の1割が戻ってくる、
つまり1割引きで住宅を購入できることになります。
(借入額により、10年間で戻ってくる総額は1割より少なくなる場合も多くあります)

住宅ローン減税にはいくつか条件があります。
まず、マイホームを購入して半年以内に入居している必要があります。
住んでいるかどうかの確認は、住宅ローンを組んだ方の住民票の住所が、購入した住宅の住所と同一かどうかで判断します。
住宅ローン減税を受ける方は入居後直ちに住民票の住所を新居に移しましょう。

ローンを組んだ本人が住んでいない住宅、
例えば投資用の不動産などは、住宅ローン減税を受けることができません。

また、面積のルールもあります。
住宅ローン減税が受けられるのは床面積50㎡以上の住宅です。
間取りでイメージすると、
広めの1LDKまたはコンパクトな2LDK以上の広さが必要です。

いくら本人が住んでいる住宅であっても、
25㎡のワンルームマンションでは、
住宅ローン減税が受けられないのです。

他には住宅ローンの返済期間が10年以上あること
年収が3,000万円以下であることが住宅ローン減税を受けるための要件になります。

これらがクリアになれば、どれだけのお金が減税されるか、つまり戻ってくるかを確認します。

確認するポイントは主に

① いつ購入したか
② 新築or中古
③ 長期優良住宅・低炭素住宅であるか

の3つです。

① いつ購入したか

まず、いつ購入したかです。
これは、2014年3月までに購入した場合と、
2014年4月以降に購入した場合とで分かれます。

2018年に住宅を購入した方は後者になり、住宅ローン減税を受けられるローン残高の上限は4,000万円までです。ローン残高4,000万円を上限に、毎年、年末時点のローン残高の1%分の所得税が還付されます。

例えば、4,000万円のローン残高の方は、その1%、つまり40万円の所得税が還付されます。
3,000万円のローン残高の方は、30万円の還付
そして、5,000万円のローン残高の方は、40万円が還付されます。
残高が4,000万円でも、5,000万円でも、1億円でも、還付されるのは年間で最大40万円です。

仮に住宅ローン減税で40万円の還付を受けられる方が、所得税を30万円しか払っていない場合、30万円が還付され、残りの10万円は「翌年の住民税から差し引く」ことで合計40万円の減税になります。

自分がいくら所得税を払っているかは、毎年1月~2月頃にお勤め先から受け取る源泉徴収票の「源泉徴収税額」の項目で確認できます。

ちなみに、2014年3月までに住宅を購入した方の住宅ローン減税を受けられるローン残高の上限は2,000万円です。

2014年4月は、消費税が5%から8%へ増税したタイミングです。増税後にマイホームを購入した方の負担が大きくならないよう、2014年4月以降、住宅ローン減税の上限額が大幅に上がりました。

今後、2019年10月の消費税増税に合わせて、住宅ローン減税のルールも変わります。
現在住宅購入を検討している方は、増税前と後のどちらがお得にマイホームを購入できるか、シミュレーションしてみることをお勧めします。

② 新築 or 中古

次に、新築 or 中古です。
新築で購入した方は「①」で説明したとおりの上限額ですが、
中古の場合は誰から購入したかがポイントになります。

個人から購入、つまり前に居住していた方が売主の中古物件の場合は、2014年4月以降に購入しても
住宅ローン減税を受けられるローン残高の上限は2,000万円までです。
個人間売買の場合は消費税がかからないので、消費税が5%だった2014年3月までと同じ上限額になります。

同じ中古物件であっても、
売主が不動産会社の場合には購入する際に消費税がかかります。
そのため2014年4月以降に購入した中古物件の、
住宅ローン減税を受けられるローン残高の上限は4,000万円となります。

中古マンションを個人から購入した場合、
確定申告の時期になって「40万円戻ってくると思っていたのに実際は20万円だった!」
つまり、住宅ローン減税を受けられるローン残高の上限が4,000万円ではなく2,000万円だと勘違いしていたことに気付く方は多いです。

不動産会社で契約手続きをしたからといって不動産会社が売主とは限りません。
売買契約書の売主の欄が個人名なのか不動産会社なのかで判断しましょう。

③ 長期優良住宅、低炭素住宅であるか

最後に、購入した住宅が「長期優良住宅」または「低炭素住宅」の場合、住宅ローン減税が受けられるローン残高の上限額は1,000万円アップします。

つまり、2014年3月までの購入であればローン残高の上限額は3,000万円
2014年4月以降の購入であれば5,000万円です。

※詳しくはすまい給付金事務局のホームページで確認できます
http://www.sumai-kyufu.jp/outline/ju_loan/index.html

住宅ローン減税期間中は、繰り上げ返済しないほうがお得?!

「35年で住宅ローンを組んだけれど、定年までに完済したい」
と考えている方は多いのではないでしょうか?

そして、繰り上げ返済をするなら早い時期にした方が、ローンの総返済額を圧縮できます。
マイホームを購入した年のボーナスから、早速繰り上げ返済をする方も多いです。

住宅ローン減税を利用する方は、
繰り上げ返済をする前に必ず確認してほしいことがあります。

それは、
「住宅ローンの借り入れ金利が1%以下か、1%超か」です。

住宅ローンの金利が1%以下の方は、
住宅ローン減税を受けている10年間は繰り上げ返済をしない方がお得な場合があります。

理由は、ローン残高が減ると住宅ローン減税のメリットが少なくなるからです。

住宅ローン減税を受けられるローン残高の上限額が4,000万円の方で、4,000万円以上の住宅ローン残高があり、繰り上げ返済をしたことによって年末のローン残高が3,500万円になったとします。

繰り上げ返済をしなければローン残高は4,000万円以上ですから、
40万円の減税になります。
ところが、繰り上げ返済をしたことによりローン残高が3,500万円に減り、
35万円の減税になります。

繰り上げ返済をすると住宅ローンにかかる利息を圧縮することができますが、ローンの金利が1%未満の場合は、圧縮できる利息の額よりも、繰り上げ返済せずに住宅ローン減税で還付される額の方が大きくなる場合があります。
どちらがお得か計算してから繰り上げ返済の計画を立てるのがおすすめです。

個人的には、ローン金利がよほど高くない限り、住宅ローン減税が終わるまでの
10年間は繰り上げ返済をせずに手元のお金を資産運用で増やし
10年経過時に増えたお金で繰り上げ返済する方が、
住宅ローン減税のメリットを最大限活用し、ローンの返済額も圧縮できる方法だと思います。

最大30万円もらえる!「すまい給付金」の申請をお忘れなく

住宅ローン減税はよく聞く話ですが、
忘れられがちなのが「すまい給付金」という制度です。

所得制限がありますが、
ローンを組んでマイホームを購入した場合に最大30万円を受け取ることができます。
50歳以上の方であれば、現金購入の場合でも受け取ることができます。

すまい給付金は申告制です。
申請しないともらうことができませんので、
忘れずに手続きしましょう。

【参考】すまい給付金事務局
http://www.sumai-kyufu.jp/outline/sumaikyufu/index.html

マイホームを購入した年は確定申告、翌年からは年末調整

2018年にマイホームを購入した方は、
住宅ローン減税の還付を受けるために2019年3月15日までに確定申告が必要です。

お勤め先から受け取る「源泉徴収票」と、
住宅ローンを組んだ金融機関から届く「年末残高証明書」が手元にあれば、
確定申告書を作成することができます。

確定申告書の作成は、
国税庁のホームページを利用するのが便利です。

住宅ローン減税のための確定申告であれば、
会計ソフトなどを購入しなくても、
国税庁のホームページにある「確定申告書等作成コーナー」で十分です。

手書き用の確定申告書は税務署にあります。
毎年確定申告の時期になると税務署には相談コーナーが設けられ、税理士さんが申告書作成のサポートをしてくれます。
不安な場合は税務署に出向いて相談することもおすすめです。

会社員の場合は、
一度確定申告をすれば翌年からは確定申告の必要はありません。
金融機関から届く「年末残高証明書」を会社に提出し、
年末調整で所得税の還付が受けられるので手間になりません。

iDeCoをやる意味なし?住宅ローン減税の注意点

住宅ローン減税にはかなりの節税効果があります。
それ自体は非常に大きなメリットですが、
節税効果が大きいために注意すべきこともあります。

代表的なのが、「iDeCo」「医療費控除」です。
iDeCoとは、個人型確定拠出年金のことで、毎月掛金を積み立てて老後の資産形成をするものです。
この掛金は全額所得控除になるため、節税しながら資産運用ができる点で大変注目されています。

ところが、住宅ローン減税を受けている方は、
所得税が全額還付されていて納税額が0になっている方も多いので、所得税が0であれば、それ以上の節税はできません。
つまり、iDeCoに加入して掛金を拠出しても節税にならないのです。

同じ理由で、医療費控除も節税効果がなくなります。
医療費控除とは、年間10万円以上かかった医療費が所得控除になる制度です。
所得税が0であれば、申告する意味がありません。

共働きの家庭であれば、
住宅ローン減税を使った節税は夫、
iDeCoや医療費控除を使った節税は妻というように、
役割分担して夫婦どちらの税金も還付されるよう工夫することがおすすめです。

【記事筆者】

川井 えりか
川井 えりか
株式会社EDU(エデュ)代表取締役。ファイナンシャルプランナー、マネーセミナー講師。「10年後にお金を2倍にするマネープランニング」をコンセプトに、資産運用、家計管理のご相談を受ける。首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)と札幌を中心に活動。東京都在住。白米が大好き!毎食お茶碗2杯食べてます。