「自己資金ゼロで年間家賃収入1000万超え!」などというフレーズとはほど遠い、地道な不動産投資を始めて2年の新米大家「naanan」です。

専業主婦歴は20年ほどの大ベテランです。
ここでは、主婦業しかやったことのない私が不動産投資を始め、法人を立ち上げて事業家になるまでの道のりを振り返っていきたいと思います。

前回のお話の続き、「融資条件の調整」からです。

第4章をまだご覧になっていない方はこちらから

 

前オーナーさんとの出会い

不動産オーナーとなった私たち夫婦は、売買の仲介をしてくれた会社に管理もお任せし、その会社が主催して年に一度行われているオーナー会に招待して頂くことになりました。

そこで、契約の際にお会いした前のオーナーさんに再会したのです。みなさんが前のオーナーさんとどのような関係を築いているのかはわかりませんが、私は素人であることを強みに一気に距離を縮めていきました。

同じような境遇のサラリーマン投資家さんだった事もあり、意気投合して連絡先も交換させていただきました。とても気さくな方で、今でもアパート経営について色々と相談させていただいています。譲っていただいた物件を愛情持って管理されていたらしく、一目で自分が気に入った事に納得がいきました。

管理会社任せではなく、月に数回は自分で足を運んで掃除をしたりしていたそうです。引き渡しが決まってからも、エントランス周辺の植栽を手入れしてくださっていました。私も大切にしなきゃいけないなと改めて感じさせられます。きっとそのような物件は年数が経っても清潔感があり、古臭さを感じさせないのだと思います。

そんな尊敬する先輩オーナーさんに

「法人化しているならもう一棟早く持たなきゃもったいない!」

と言われ、次のステップに踏み出すことになるのです。

▶ポイント1:管理会社任せだけではなく+αの手間暇をかけることによって後々違いがでてくる

 

年内に二棟所有という目標に向かう

法人化すると法人住民税が年間に8万ほど(事業所の所在地によって異なる)が必ずかかります。更に、税理士費用も年間に2〜30万ほど必要となります。これらは、不動産を何棟所有していても変わりません。つまり、複数棟所有してキャッシュフローを増やせば、ランニングコスト比率が下がると言うことです。

そのことを見越して、2棟目の頭金を残すために1棟目はほぼフルローンで購入していました。そのため、1棟目と同等の規模であれば、2棟目の購入も可能だろうと考えていました。(銀行の担当者にはその旨を伝え、2棟目の融資も頼んでおきました)ただ、時期的なものや具体的な物件像は決めておらず、少しのんびりした気持ちでいたのですが、前オーナーさんの言葉を受けて、できれば最初の決算までに2棟目を購入したいと思うようになったのです。

▶ポイント2:法人化したら複数物件所有を目指す

 

不動産の動きを日々チェック

年内2棟目!と、決めてからはまたかなり精力的に動き回りました。インターネットで物件の動きを見るという作業に加え、エリア情報の収集などを行い、2棟目をどのエリアで探し、どのような物件にするのかを検討していきました。

 

まず思ったのが、リスクヘッジの為に1棟目とエリアを変えること、そして築年数も変えることです。1棟目は築8年の中古だったので、2棟目は新築か築浅が良いと思いました。

しかし、新築も築浅もインターネット上にはなかなか出てきませんでした。ネットサーフィンしているうちに、築浅に関しては、5年以内の売買は短期譲渡所得により、高い税率が課せられるため、売りに出す人が少ない事や、売りに出ている場合はその税金分が上乗せされた価格になっていて割高感を感じる事などが分かってきました。

そこで「ならば、次は新築物件を探そう!」と決めたのです。

▶ポイント3:複数物件所有にはリスク分散が大切

 

不動産会社の特徴を知る

「新築」と決めた時に相談しようと頭に浮かんだのが前オーナーさんでした。

前オーナーさんは、新築を4棟購入した経験をお持ちです。すぐに連絡を取り、地場の中堅企業でいい物件を造っている会社を尋ねました。私が好きな物件のテイストなども理解してくれていたことや、感覚が似ていたことが幸いして、とても素敵な会社を3社ほど紹介していただけました。

そこからは、その3社の建てている物件の仕様や評判といった情報を集めていきました。築年数による仕様の違いなど見ていきながら、今後はシンプルな1LDKが良いかなと感じました。

もちろん、エリアにもよるのですが、自分が対象とするエリアは単身の若者が多いエリアで、ワンルームや1Kが多いのが特徴です。

更に、数年前までは階段式の中2階のようなロフトが人気でした。(1棟目はこのタイプです)ハシゴロフトと違い、このタイプのロフトはとても使い勝手がよく人気です。しかし、建築基準法の改正によりロフトの天井高が確保できなくなった事などもあり、ロフトタイプではなく、シンプルな1LDKが良いと思ったのです。

内装の仕様や外観のテイストなどが自分の好みに一致する事を確認したうえで、直接不動産会社に問い合わせを入れてみることにしました。

▶ポイント4:不動産会社ごとの物件の特徴を調べ、好みや希望にあった会社を選ぶ

 

積極的に不動産会社に接触

3つの不動産会社にまずは連絡を取ってみました。ホームページがある場合や、ポータルサイトに載っている場合はそこから問い合わせるのですが、ひとつだけ見つけきれなかったので、そこには直接電話をしました。

なかなか繋がりませんでしたが、ようやく繋がったとき、新築物件は年間に数棟しか建てておらず、今は土地所有のオーナーさんの注文しか受けていないと言われました。かなり規模の小さい会社のようだったので、ここは諦めることにしました。

 

2つ目は、1棟目の物件の施工会社です。前オーナーさんが先方に連絡してくれていたこともあり、担当の方から連絡がありました。

物件の仕様が気に入っているという話をして、エリアの希望を伝えました。しかし、そのエリアにはなかなか新築物件は出ないだろうとの事でした。少しずつエリアも広げて行くつもりなので、オススメのものがあれば教えてくださいと伝えました。

 

3つ目はアポを取って直接事務所に足を運びました。事前に用件は伝えていたので、すぐに内見に連れて行ってくれました。

もちろん、新築物件で内見できるものなどはなかったので、中古を見せていただきましたが、住宅資材のグレードやテイストなど、色々なことがわかりました。

ここでも、やはり土地を持つオーナーさんの注文が多く、土地は開拓しているのですが、今は地代が高騰している事もあり、物件は少ないと言われました。条件にピッタリでなくても、オススメのものがあればすぐに見に行くので連絡してほしいと伝えました。

▶ポイント5:直接足を運ぶことを厭わない!後に有益な情報をもらうための第一歩

 

行き詰まった時は信頼できる営業マン!

思っていた以上に新築物件の動きが少ないことがわかりました。エリアを広げていけば新築物件も出てくるのですが、車無しで生活できる便利なエリアにこだわったからです。

どの不動産会社からも、中心地から離れた長閑なエリアをオススメされましたが、どうしても入居ターゲットのイメージがつかなかったので、それははっきりとお断りしました。

自分の理想のイメージは固まってきたのですが、現実的にそのような新築物件は全く出てきません。

停滞してしまった私は、1棟目でお世話になった不動産会社に相談しました。私が今でも1番信頼を寄せる営業マンです。部署が違ったので、新築営業の担当者に物件情報を上げるように伝えてくれました。それらを精査したうえで、

「今現在naanan様のご期待に添える物件がありません。こちらでも引き続き探してみますが、もし、他社でも気になる物件があれば相談にのりますのでいつでもご連絡ください」

との連絡をいただきました。

 

あまりにも新築情報が回ってこなかったので焦った私はとりあえず現金で区分マンションを買っておいてもいいかな?!とさえ思うようになりました。区分マンションの情報収集をして実際に内見に行き、気になった物件の詳細を揃えて、信頼する営業マンに相談しました。

何件かまとめて見てもらったのですが、「これはあまりお勧めしません!これだったら悪くはないと思います!」と言いながら、具体的な数字を弾きながら意見を言ってくださいました。焦る私にその営業マンは、競合他社であるにもかかわらず、個人的にオススメの会社を教えてくれたのです。

「何度か中古物件の仲介をした事があるのですが、デザインや使い勝手、建物耐久などとても良いので気に入られるのではないかと思います。一度相談されてみたらどうですか?」と…

▶ポイント6:信頼できる営業マンが味方にいることが不動産投資成功の近道

 

【記事筆者】

naanan
naanan
アンバランスな3つの顔を持つ女「naanan」です。
・3人の子供を持つ専業主婦
・大学で学んだマーケティングや経営の知識、ゴルフや英会話などの趣味を生かした執筆活動を行うフリーランス
・不動産賃貸業を営む会社社長
遊びも仕事も全力で頑張り、実体験を生かした記事をお届けしたいと思います。