「自己資金ゼロで年間家賃収入1000万超え!」などというフレーズとはほど遠い、地道な不動産投資を始めて2年の新米大家「naanan」です。
専業主婦歴は20年ほどの大ベテランです。
ここでは、主婦業しかやったことのない私が不動産投資を始め、法人を立ち上げて事業家になるまでの道のりを振り返っていきたいと思います。
前回のお話の続き、「区分マンション投資から一棟アパート投資への転換について」です。
第1章をまだご覧になっていない方はこちらから
定まらない展望に身動き取れず
そもそも、現金で購入すればリスクがないからと探し始めた区分マンションだったのに、時期的にオススメしないという業界の人の意見。
流石にこれは無視できません。
そこに、全く考えていなかった一棟アパート投資という新たな選択肢が出てきました。
「区分マンション」にするか
「一棟投資」にするのか
決めない事には不動産会社も相談に乗ってくれません。
不動産投資において
家族の意見が一致しないために踏み出せないということはよくあるようです。
大抵は旦那さんがやりたがり、奥さんが反対するらしいのですが、うちの場合は逆でした。
現金購入の区分マンションには前向きだった主人ですが、融資を受けて一棟アパート投資をするという事には尻込みしている様子でした。
そのため、私は主人を説得できるようになりたくて、YouTubeを見ながら更に勉強を重ねていきました。
そして、そこで耳にした総収益率・自己資本配当率・損益分岐点によるシミュレーションを行えるほどになりました。
これは、不動産投資を経営の観点からみることのできる大切なポイントです。
自分達の場合に当てはめながら気になる物件でシミュレーションを重ねる事で、数字上のリスクマネジメントの仕方が身に付いたと思います。
更に、仮説の物件情報をもとに、借入金を想定し、ネット上でローン返済シミュレーションに当てはめ、年間の返済額や利息分などを出しました。
家賃収入から
一般的に言われている経費と返済金を差し引いてキャッシュフローを出しました。
そこで、全室が空室になって月々の返済額が最悪払えなくなったとしても
主人のサラリーマン収入でカバーできるだろうという想定もできました。
しかし、一棟投資となれば多額の融資が必要になるため、夫婦共に不安を拭えないでいました。
融資=借金という考えが頭から離れなかったからです。一棟投資に踏み切るべきかどうか…
とりあえず
先日訪問した不動産会社で
億単位の融資が可能であると言われていたので
一棟投資も可能である事は分かっていました。
そこで、ノートに書きなぐったいくつものシミュレーションを前に、お互いが納得できるか考え、夫婦会議を重ねていくのです。
▶ポイント1:納得できるまで夫婦で話し合うことが大切
重ねる夫婦会議
「子供用に中古のお手軽なワンルームマンションを買おう!」
という単純な話が
いつしか私たち夫婦の将来について深く考え、話し合う場へと変わってきました。
そもそも、
何のために不動産投資をやるのか?
ここをハッキリさせる必要があります。
我が家の場合
あと5年すれば3人の子供たちが巣立っていきます。この5年は大学生が重なることもあり、かなり踏ん張りどころです。
そんな大変な時期に不動産投資なんて初めていいものなのか?
時期も含めて色々と考えなければならない事が山積みです。
あえてこの時期に踏み出した理由は?
不動産投資は10年20年といった長期スタンスでこそ安定した収入を見込めるものです。
数十年後、
「自分たちはどうなっているのか」
「どうなっていたいのか」考えた時に
親を早くに亡くしている私たち夫婦にとって
「短い人生、何事も先延ばしにしたくない!」
という思いで一致したのです。
妻の思いは?
命を削りながら家族のために働いてきてくれた主人を少しでも早くリタイアさせて
もう少しゆっくりと時間の流れる第二の人生を歩ませてあげたいというのが一番の理由です。
夫婦の共通の趣味とも言える子育てが終盤に近づいてきたためそれに代わるようなものが欲しいとも思いました。
不動産投資をする事で、「学ぶことや新たな出会いが増え」、「視野が広がり人として成長していくことができる」とも考えました。
夫の思いは?
転勤族の妻として家庭に入り、留守がちな家を守り
3人の子供たちを育ててくれた妻の人生を「立派な主婦だったね」の一言で終わる人生にさせたくない。
「新たな事にチャレンジして主婦業以外でも輝いてたよね。充実してたよね」と言える人生を送らせてあげたい。
(主人の言葉より)
夫婦の共同作業として不動産経営を行い、夫婦で話し合いながら同じ方向に向かっていく事ができれば、たとえ失敗したとしても、お金には変えられない信頼や絆も得られるだろうと言う私たち独自のプラス要素も働き、思い切って一棟アパート投資を初めてみることにしました。
▶ポイント2:不動産投資を通じて収益アップだけでなく、家族の絆も深まる
寝かせているお金はいくらあるのか?
やると決めたら即行動!がモットーの私。
とりあえず、自己資金となる貯蓄がいくらあるのか、かき集めてみることにしました。
株や投資信託などを全て解約していきました。
これらは何年も手を付けずにいた貯蓄で、今後も使う予定のないお金です。
この時に、きちんと上限を設けておくことはポイントです。
流動性のある普通預金の貯蓄には手を付けないようにして
当面の自己資金の予算は1000万円と決めました。
▶ポイント3:自己資金の割合は家計の状況を見て決定!
具体的な数字やイメージをもって情報収集
一棟アパートで自己資金は1000万という大筋が決まりました。
ここから本格的な物件探しが始まります。
人口増加と地価上昇の続く活気のある街で、土地勘のある所に的を絞りました。
自分たちの住みたいエリアには投資用のアパートなどはなかったため
そこを中心にエリアを広げていきました。
東西南北に広げていくと、そのエリアの相場や特徴などが見えてきました。
そんな中で、ターゲットをどうするかという問題が出てきました。
個人的感覚ですが
社会人の女性をターゲットにできるような物件がいいと思いました。
そのため、物件仕様だけでなく、周辺環境や道路付けなども重視しました。
路地裏の狭い道沿いや車がやけに多い大通り沿いなどは対象外にし
駅まで徒歩や自転車で行けるよう、平坦な所に限定しました。
物件は新築情報がなかなか上がってこなかったので、築8年以内の中古も対象範囲に入れました。
▶ポイント4:物件選びはターゲットを選定し、細かい条件を詰めていく
信頼できる営業マンと出会う
サイトでめぼしい物件に問い合わせをし
不動産会社にアポイントを取り
足を運びました。
売買の仲介のみを行っている会社から、建設から管理まで行なっている会社、全国規模の大手から地場の中堅まで、あえて幅広い層の不動産会社を見てまわりました。
仲介のみの会社はドライなイメージで
経営という観点の質問には的確に答えてくれませんでした。
大手の会社は若い営業マンで
不慣れな感じがありマニュアル一辺倒でした。
個人的に最も信頼できると思ったのが、建設から管理まで行う地場の中堅会社でした。
会社というよりは営業マンとの相性なのだと思いますが、このフィーリングはとても大切だと思います。
グイグイくる若い人や
少し的外れな情報を送ってくる人
こちらの質問に質問で返してくる人
連絡に時間のかかる人
突っ込んだ質問をすると嫌そうにする人など
とにかく色々なタイプの人がいましたが
3人ほど信頼できそうな人に出会うことができました。
▶ポイント5:不動産投資成功の近道は“キーマン”となる営業マンとの出会い
毎日サイトチェック&試算
自宅では毎日サイトをチェックして、ピカイチ!ではなく、何となくいいかな・・・くらいの物件にも問い合わせて詳細情報を収集しました。
それらの物件に関して、信頼できそうな3人の営業マンに意見をもらうなどして、自分の目を養い、感覚を磨いていきました。
気付けば一人、とても真面目で誠実な営業マンと毎日のようにやり取りするようになっていました。
とても温厚で控えめなのですが、こちらの質問には迅速かつ的確に答えてくれるだけでなく、個人的主観も交えたアドバイスをしてくれます。
何を聞いても本当に求めていた以上の答えを返してくれることに感激しました。
そのやり取りの中で、実在の物件データに照らし合わせた試算を出してもらい、収支のシミュレーションもやっていきました。
▶ポイント6:条件に合う物件が見つかるまで根気強く探す!TRY&エラーの継続
一棟アパート融資の戦略
借入れに関しては
借りられるだけ借りた方がいいのか
できる限り長い期間で借り入れた方がいいのか
融資条件だけでなく
こちらでどうしたいのかを考えておかなければいけない事に気付きました。
順番的には物件を決めてから融資の申し込みをするのが普通です。
特定の取引銀行がない場合や、初めての不動産投資の際は仲介業者さんの紹介してくれる融資先に申し込みをすることが多々あります。
地場の金融機関で取引実績があり、担当者と面識があるなどして紹介してくれることもあれば
だれでも審査が通りやすい金利の高い銀行をお勧めしてくる業者さんもあります。
相場を知らなければ、融資が通ったことを喜んでその条件の良し悪しもわからずに契約に進んでしまうことになりかねません。
そうならないためにも、私は早速、銀行への問い合わせを行いました。
▶ポイント7:物件選びと同じくらい重要な融資戦略!
第3章へ続く
【記事筆者】
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アンバランスな3つの顔を持つ女「naanan」です。
・3人の子供を持つ専業主婦
・大学で学んだマーケティングや経営の知識、ゴルフや英会話などの趣味を生かした執筆活動を行うフリーランス
・不動産賃貸業を営む会社社長
遊びも仕事も全力で頑張り、実体験を生かした記事をお届けしたいと思います。
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