不動産投資で家賃収入を得る為に、インターネットや書籍などで学ばれている方は多いのではないでしょうか。しかし、実際に不動産投資を始める前には、経験や知識が豊富な方に相談したいと考えられる方も多いのではないでしょうか?

今回は不動産投資をする時には、誰に相談すべきなのか。そして、相談する時の注意点などをまとめていきますので、不動産投資を実践されている方も、これから検討したいと考えている方も、ぜひ参考にしてみてください。

不動産投資の相談相手はFPが良い?

不動産投資を検討する際の相談相手として、人生の夢や目標を叶えるために、総合的な資金計画を相談する事ができるファイナンシャルプランナー(FP)を選ぶのはどうか確認していきましょう。

FPは不動産投資の専門家ではない

FPはお金の専門家であり、不動産投資の専門家ではないという事を忘れてはいけません。毎月の収支バランスや、将来のライフプランに合わせてお金の計算などして頂く事はできますので、不動産投資を通して利回り計算や、ローン返済に関してはアドバイスを頂けるでしょう。

ただ、担当のFPが、たまたま不動産投資をされている、もしくは不動産投資家専門で相談を受け付けているFPであった場合を除くと、不動産投資に関して専門家ではありません。不動産投資開始時点での利回り計算やローンのシミュレーションはできたとしても、物件の選定方法や、不動産価格が下落した時の対応策、空室が長引いてしまった時の管理会社の選び方など、不測の事態に関しての相談までは難しいと考えておいた方が無難でしょう。

物件の収益性などを判断するのは苦手なことが多い

物件の収益性は、不動産投資をスタートした時の利回りの高い、低いだけでは判断するのは難しいです。購入金額に対して毎月の利回りが高いと考えて購入したものの、入居率が安定せずに予定していた家賃収入が入らない事もありますし、思った以上に管理・修繕にお金がかかってしまう事もあるでしょう。不動産の収益性を正確に計算するのは不動産の専門家でも難しい為、投資先として検討している物件の収益性に関してはFP以外にも相談してみる方が良いでしょう。

ローンの組み方や火災保険のアドバイスをもらえる

ローンの組み方や火災保険など、FPの専門分野に関しては様々なアドバイスを受ける事ができるでしょう。不動産投資ローンは多くの方にとって必須の知識だと思いますが、不動産投資がうまくいかなかった場合を前提にローンを組めば、もしもの時も対応できます。FPに相談することによって、現在の余剰資金はいくらか。毎月の収支に無駄はないか。万が一、賃料収入が滞った場合、生活に支障はないか。こういった部分をFPの目線からアドバイスをもらうのは有益と言えるでしょう。

不動産に強いFPを探すか不動産投資アドバイザーに相談してみる

不動産に強いFPを探した上で相談するのは良い選択肢の1つと言えるでしょう。老後のライフプランを見て頂いた上で、足りないと思われる収入については不動産投資を活用して補填していく。そういった具体的な人生設計をしてもらう事ができれば、なぜ不動産投資をするのか。という目的も改めて確認する事ができるでしょう。

不動産投資の相談は、不動産仲介会社に頼む

不動産投資の相談先として不動産仲介会社に依頼するのも良いでしょう。

不動産に関する知識が豊富

不動産仲介会社は不動産の専門家になりますので、不動産のメリット、デメリットにも詳しいです。築年数が古い建物にはどのようなリスクがあるかなど、過去の売買経験を踏まえて教えてくれるので、不動産投資の対象として検討している建物があれば、積極的にアドバイスを求めるのが良いでしょう。

物件情報を持っている

不動産仲介会社は売り物件、買い物件共に常に情報を仕入れています。新しい物件が公開されれば、その物件を調べ、自社で取り扱うべき物件かを判断して、早い仲介会社だと公開された日には情報を発信しています。多数の物件情報があるということは、検討している不動産投資の物件が、他の物件と比較してどうかか判断しやすくなりますので、アドバイスの信ぴょう性も高まるでしょう。

融資先も紹介してくれる

不動産仲介会社は普段の売買取引において、融資先を顧客に紹介している事が多いです。取り扱い件数の多い不動産仲介会社であれば、金融機関との取引事例も多い為、通常より有利な条件で融資を受けられる可能性も高まります。

賃貸経営ノウハウも有している

賃貸も兼業している不動産仲介会社であれば、不動産を保有しているオーナーのかわりに賃貸物件を管理している事も多いです。管理している物件が空室だらけでは、オーナーは他の不動産会社にいってしまう為、入居率をあげる努力や、トラブルが起きないように物件管理をしています。不動産の賃貸経営のノウハウも保有していると考えると、相談先としては良い相談先と言えるでしょう。

不動産仲介会社に相談する時の注意点

不動産仲介会社に相談する時に注意しておきたい事もまとめていきます。

物件の収益性の根拠を聞く

物件の収益性の考え方は1つではありません。長期的な家賃収入を目的にするか、短期的な売却益を目的にするかでも違ってきますし、入居率重視なのか、利回り重視なのか、様々な視点から収益性を考える事ができます。その為、不動産仲介会社がおすすめする物件であっても、収益性の根拠は何かきちんと確認しておきましょう。その収益性が不動産投資をする目的と相違している場合は、優良物件であっても選ばないという選択をする必要もあるかもしれません。

周辺物件の情報や相場の知識を有しているかを聞く

不動産仲介会社は不動産の専門家ではなりますが、得意なエリアとそうでないエリアは存在します。全国展開をしている有名な企業であっても、取り扱い件数の少ないエリアに関して相談するのであれば、エリアに密着して長年経営をしている地場の不動産仲介会社の方が取り扱い物件や相場に関して詳しいかもしれません。このエリアは詳しいですか?と直接的に聞くのは難しいかもしれませんので、検討しているエリアの取り扱い物件や、過去の成約事例はどのくらいかなど、実績に関して聞いてみるのが良いかもしれません。

不動産仲介会社の言うことをうのみにするのも危険

不動産仲介会社は相談先ではなく、営業会社であるという事を忘れてはいけません。アパート建設がメインの不動産会社であれば、資産運用の方法としてアパート建設を提案してくるでしょうし、投資用マンションの営業マンが自社で取り扱えない物件を提案してくるというのは考えにくいでしょう。

 

もちろん、条件が合わなければ他の選択肢を教えてくれる担当者もたくさんいますが、売上をあげるという不動産仲介業者本来の目的はありますので、言われたことを100%鵜呑みにせずに、きちんと自分で納得して決めるという心持ちは忘れてはいけません。お互いにっとってメリットになる取引とすることが大切です。

いくつかの不動産仲介会社を回り、根拠を持って物件紹介してくれる会社を選ぶ

1社だけしか相談していない場合には、その回答が正しいのかどうかを判断するのも難しいでしょう。手間はかかるかもしれませんが、複数の不動産仲介会社を回りきちんとした情報を教えてくれているのか、誠実に対応してくれているのかなど、自分の目と足を使って選定していく事が重要だと言えるでしょう。大変かもしれませんが、楽にスタートして簡単に稼げると思って不動産投資を始めると、結果的にご自身の負担になってしまうケースも少なくはありませんので、ご自身が納得できる担当に出会う為に努力も必要でしょう。

不動産投資は最終的には自分ですべての責任を負うもの

不動産だけでなく利益を稼ぐ為の投資は全て自己責任となります。不動産投資におけるリスクや成功する為の確率をあげていく方法などまとめていきます。

投資である以上損失が発生する可能性はある

これは不動産投資に限らず、あらゆる投資を検討する際に念頭においておくべき事の1つと言えるでしょう。損失が発生した際に、「不動産会社が優良物件と言ったから」「このエリアのマンションは空室が続く可能性は低いと説明を受けた」など主張したとしても、それで損失が補填される事はありません。あくまでも、自分で儲けを得る為に、自分で判断して行動した事ですから、利益も損失も自分で受け止める必要があります。どうしても損失を被りたくないというのであれば、投資をして稼ぐという行為は控えた方が良いでしょう。

購入後の収入保証はない

不動産投資の場合、購入時にすでに入居者がいて、初月から家賃収入が入ってくるケースは少なくありません。ただ、その家賃収入は永遠に続くという保証はありません。当然、入居者が退去を希望すれば空室になり、すぐに次の入居者が決まらなければ家賃収入がなくなる事もあります。不動産投資の融資を受ける際に、万が一、空室が続いたとしても生活に支障がでないかをしっかり検討する事が大切と言えるでしょう。

サブリースも契約内容が変わることがあるので、収入額は保障されない

空室リスクの対策としてサブリース契約は人気が高いです。サブリース契約では不動産会社に手数料を支払う代わりに、不動産会社が物件を借り上げてくれる為、オーナーは空室を怖がる必要がなくなります。ただ、サブリース契約は不動産会社が毎月保証料を支払ってくれますが、通常の家賃よりも手数料分安くなりますし、保証料の金額は数年毎に見直しがあります。このサブリース契約の契約期限や保証料の見直し規定をしっかり確認しておかないと、築年数が古くなってきた時に、大幅に保証料が減額され、入居者もつかないという可能性も想定されます。サブリース契約とはいえ、必ず保証されるという事ではないので、注意が必要になります。

リスクを知った上で投資に臨む必要がある

一番重要な事はリスクを恐れてしまう事ではなく、リスクを知った上で投資に臨む事が必要であるという事です。リスク無しで儲かる投資が仮に存在すれば誰もが参加しますし、市場原理から考えてリスク無しで儲かり続ける投資など存在しえません。まずはリスクをきちんと知ることが大切と言えるでしょう。

セミナーや勉強会に参加したり、仲間を作って情報交換もオススメ

不動産投資のセミナーや勉強会に参加することで、利害関係のない投資仲間を作ることは非常に重要です。成功事例、失敗事例、おすすめの不動産会社や金融機関、また投資仲間がいるという安心感など、メリットは多いので、不動産投資を検討している人が集まる場所には積極的に参加するのがオススメです。

最後に

いかがでしたでしょうか。今回は、不動産投資の相談先についてまとめてきました。リスクを知らずに不動産投資をするのは損失を被る可能性が高いかもしれませんが、きちんと知識を得て、信頼できる相手からアドバイスを受ける事によって、不動産投資のメリットを享受できる可能性は高くなっていきます。複数の相談先からアドバイスを集めていき、ご自身で納得した上で不動産投資に挑戦、拡大していくのが良いでしょう。