こだわりの外観、間取り。自由に設計できるのが「注文住宅」の魅力です。注文住宅は、各々の条件に合わせ、お客様のご要望を出来る限り実現することを目指しています。敷地の形状や、近隣との関係などを考慮し、建築のプロと力を合わせ、理想の「住まい」を実現できる!注文住宅の自由設計は、個人の条件に合わせた「夢を形にしてくれる住宅」と言えます。

注文住宅で建てるメリット

それでは、具体的に、注文住宅にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

規格化された建売住宅との違いは?

注文住宅は、「フルオーダー」で設計されます。個人の要望に合わせて、各々の細かいニーズまで反映することを重視した世界に一つしかない住宅と言えます。

一方、「セミオーダー」で建築された建売住宅は、一定の条件(カタログから選ぶ)で決める住宅です。打ち合わせ回数も少なく、工期も短くすることができるのが特徴です。メーカー側では間取りや外観、設備機器など、規格品を大量発注することによってコストを抑えています。

規格化された建売住宅は、外観などその時代のトレンドを取り入れる傾向にあります。トレンドは移ろいやすく、長年住んでいると「○○年ごろに建てられた建売住宅」という印象を受けます。

景観を生かした設計

例えば、注文住宅では、目の前に広がる美しい景観を大きな開口部から取り入れることができます。日々刻々と移り行く景色をゆったりと眺める、バルコニーから空を眺める等、想像することがほぼ実現できる点が、自由設計ならではの魅力と言えます。

また、「住まい」に関して重要なのが、プライバシーの確保です。都心や住宅密集地では、特にプライバシーは守りたいものです。注文住宅では、例えば、日常生活の拠点であるリビングやダイニングを2階に設計して明るい空間で生活し、夜に眠るだけの寝室は1階に配置、トップライトで明るさを確保するなど、柔軟に対応することができます。

敷地の形状に合わせた自由な間取りが可能

そして、注文住宅では、敷地の形状に合わせた個性的な住宅の建築が可能です。とても小さい敷地や、複雑な形状の敷地では、注文住宅で建てるのが最適と言えます。

規格化された建売住宅では、ある程度の標準の間取りが決まっています。住宅密集地などでは、隣の建物と接近していて、せっかくの通風や明るさを確保するための開口部のシャッターを閉めきったままにしなくてはならないという状況になってしまうこともありえます。

注文住宅では、そういった際に、開口部を隣の建物と向き合わない様にする、または中庭を作り通風や採光を確保するなどプライバシーを確保しつつ快適に過ごせる空間を柔軟に設計できるメリットがあります。

建築工程をチェックできる

また、注文住宅では、建築工程をチェックできるのもポイントです。
基礎に柱が立ち並ぶ、上棟したばかりの現場を見ると、感慨深いものです。規格化された建売住宅ではなかなか見ることができないもの。写真を撮って、家族の思い出の一ページとしてみてはいかがでしょうか?

注文住宅は、実際に建築現場を確認することが出来るので、自分たちの住まいが完成していく様子を体感出来る楽しみがあります。また、大工さんやその他の業者さんと話をすることで、プロの知識を聞くことができます。作り手の顔が見えると安心です。満足度が高い住まいを手に入れることができるでしょう。

注文住宅はプランが豊富

注文住宅で建築する際の最大の利点は、プランが豊富にあるということです。例をあげてみましょう。

プライバシーを保ちながらガーデニングを楽しめるルーフバルコニー

「ルーフバルコニー」があれば、室外に一つのプライベートスペースを持つことができます。ハーブを育てて料理に彩を添えたり、季節の花を育ててみたり、一人静かに星空をながめたりといったことができます。

世代の交流に配慮した設計の二世帯住宅

適度な距離感を保てる二世帯住宅は、子育て世代の女性も、ご両親にお子様を見ていてもらうことで、外で仕事をしやすくなります。親世代が高齢になった際にも、離れて暮らしていると心配なことも多いでしょう。すぐそばに家族がいることで得られる安心感は捨てがたいものです。

地下室や中二階で趣味を楽しめる

地下室を作り音楽を思いっきり楽しむ、居心地の良い中二階を作って日向ぼっこをしながら読書するなど夢のある設計は、注文住宅だからこそ実行できるアイデアです。

高齢者に優しいバリアフリー設計の住宅

高齢になってくると、ちょっとした段差も気になります。間取りも広々と段差のないバリアフリーの建物にすることで安心して住みやすくなります。

注文住宅を建てる前にデメリットも確認

では、注文住宅のデメリットについても確認しておきましょう。

工期が長い

注文住宅は、フルオーダーで一つずつ打ち合わせをしながら住宅を建築するため、工期が長くかかります。工期が長いと、梅雨、台風の時期と重なる可能性もあり、さらに時間がかかる恐れが出てきます。賃貸住宅に仮住まいを考えている方は、賃料を多めに見積もっておいた方が良いでしょう。

一つ一つ手作りの注文住宅は、自分たちに合った「住まい」を作り上げていくので「デザイン性を重視したい」「敷地に条件がある」「ある程度資金に余裕がある」方の要望に柔軟に対応出来ますが、自分たちのこだわりや要望を反映させるためには、住み始めるまでの期間は長くかかります。

デザイン性重視だと思わぬトラブルが発生することも

複雑な要望に合わせた設計を考え、施行するのには高い技術力や熟練の技が必要です。しかし、デザイン性を重視しすぎたために思わぬ事態が起こってしまう可能性もあります。

注文住宅では、見学会や宿泊体験などを開催しています。住宅展示場はプロの設計者の技術の結晶です。吹き抜けのある明るい大空間、はしごを昇った屋根裏部屋、豪華なシステムキッチンでの料理や、テレビ付きのジェットバス、ホームシアターやIotを取り入れた照明の演出など、ワクワクする夢のような体験ができます。

ところが、各々の条件に合わせた斬新なデザインを可能にするためには、間取りの設計から、業者の選定まで数々の難問をクリアしていかなければなりません。その都度、追加費用がかかり、大幅に予算オーバーする可能性もでてきます。住宅展示場の豪華なイベントで浮足立たないよう、冷静にご自身の予算にあったデザインの見積もりを立てましょう。

そしてご自身の「住まい」に関するコンセプトを明確にし、途中で変更をしないことが重要です。高度な設計力がある腕前のいい業者を確保し、確実な作業のスケジュールを組み、高い品質の住宅を完成させるためには、契約後の変更は「ちょっとしたこと」でも費用と時間がかかります。

デザイン性の良さは建物の担保価値に比例しない

これからの長い人生の中では「移住すること」も考慮しておくと安心です。ここでは、建物を売却する際の注意点をあげてみます。建物を売却する際には、自分たちだけのこだわり、建物の外観やデザイン性、趣味のための部屋の間取りなどは、建物の担保価値に比例しません。建物の資産価値は、基礎の状態や柱、耐震施工といった躯体にあります。建物の資産価値を守るには、デザインではなく建物の躯体の状態を保つことが重要です。

法律で定められている新築住宅の保証期間

高額な住宅の購入は、一生に一度の買い物とも言える大きな支出です。住宅の品質確保のため、法律では一定の基準を設けています。

住宅品質確保の促進等に関する法律について

「住宅品質確保の促進等に関する法律」では、建物の基礎や柱、耐震施工、雨漏りに関しては10年間保証することを義務付けています。住宅の品質に関して消費者を守る法律です。

瑕疵担保責任を保証するための住宅瑕疵担保履行

新築で住宅を建てた。住宅メーカー側が、倒産してしまう可能性もあります。住宅瑕疵担保履行法という法律では、平成21年10月1日以降に建てられた新築住宅に関しては、住宅供給会社は、資金を確保するため「供託」もしくは「瑕疵担保責任保険」の加入が義務付けられています。※「瑕疵(かし)」とは、欠陥があるという意味。

建物の躯体に対する不具合や雨漏りは、住宅メーカー側に無料補修を請求できます。たとえメーカー側が倒産しても、「供託所」または「保険法人」に費用を請求することが可能です。業者選びは、情報を集め慎重におこないましょう。

注文住宅のアフターサービスについて

住宅は、メンテナンス費用も経費として考えておくべきです。法律で守られている10年保証の他にも、メーカー各社で、独自の「アフターサービス」を提供しています。

万が一に備えてアフターサービスについても確認

新築だからといって、不具合が発生しないとは限りません。万が一に備えて、アフターサービスが充実している会社を選ぶのがベストです。

アフターサービスとは

高度な技術を必要とする注文住宅では、アフターサービスの充実も業者選びのポイントの一つです。引き渡し後に建物の無料点検や、メンテナンスを行っているメーカーが多数あります。

アフターサービスの有無・保証期間

そもそも「アフターサービスについて知らなかった」「利用の仕方が分からない」などといった声もあるようです。契約時にアフターサービスの内容や、保証期間についてきちんと把握しておくといざという時に役立ちます。

アフターサービスの種類

「定期点検」や「長期点検」で、定期的に引き渡し後の建物の状態を確認するサービスが付いている場合もあります。また「緊急事態に素早く対応」してくれる窓口や、メーカー側に「お客様相談室」があると安心です。そういったアフターサービスを利用して、プロの目でしっかりと確認してもらいましょう。

まとめ

注文住宅では「こんな家に住んでみたい!」という要望を取り入れ、プロの技術力で満足度の高い設計が可能です。敷地の形状や、近隣の住宅との兼ね合いにも柔軟に対応出来ます。建築工程を見学したり、業者さん達と楽しく話をしたり……。「家を建てた」ことが、家族共有の思い出となります。注文住宅のメリットとデメリットを確認し自分のコンセプトに合った住まいを手に入れましょう。