REITは実物の不動産を購入することと比べると、投資額を低く抑えることができ売買が簡単にできるメリットがあります。最近ではJ-REITだけでなく、アメリカREITをポートフォリオに組み込む方も増えてきています。ここではアメリカREITの特色や魅力、値動きなどについてご紹介します。

☆J-REITとアメリカREITの違い

REITというのは不動産投資信託を指しており1960年にアメリカで誕生しました。

アメリカREITにならって日本で2001年9月に導入されたのがJ-REITです。

REITでは投資法人が集めたお金をオフィスビルやホテル、住宅や商業施設などに投資します。これらの物件から得られた賃貸収入や売買で得られた利益が投資家に対して分配される仕組みとなっています。REITには収益の90%超を配分することで法人税がかからないメリットがあるため、株式と比べて利益を享受しやすいメリットがあるといえるでしょう。

J-REITが日本国内の不動産に投資するのに対してアメリカREITはアメリカの不動産に投資を行います。J-REITとアメリカREITの違いとして、REITはアメリカ発祥のためJ-REITと比べると時価総額が大きく安定感があること、投資を行う物件についてもアメリカの方が幅広くホテルや商業施設、病院など多岐にわたることがあげられます

日本国内では

スタート直後はオフィスビルの比率が高めでしたが最近ではホテルや商業施設など種類が多様化しつつあります。

分配金についてはアメリカREITの方がJ-REITよりもやや高い水準にありますが、日本国内でマイナス金利政策が導入されたことやアメリカでの今後の利上げの動向などにより変動する可能性もあります。

 

☆アメリカREIT指数のチャートと値動きの特徴

アメリカリート指数のチャートをみるとリーマンショックが起きた2008年に指数が大きく下がった後は2015年まで一時的な下落があったものの量的金融緩和政策のもとで順調に伸び、2015年に入ってからは足踏みまたはやや下落傾向にあります。

2015年以降のアメリカリート指数の値動きに対しては、中国の株式が下落したことが大きな影響を与えたと考えられていますが、2014年に量的金融緩和を終了した影響もあると考えられ、今後の金利の動向にも注目が集まっています。

現在のところ、政策金利の上昇は小幅でゆっくりのペースが見込まれていますのでリート指数も比較的堅調に推移するのではないかと予想されています。

その一方でREITの合併による再編の動きも予想され、適切なファンド選びを行う重要性が増しているといえるでしょう。

また、原油の先物価格株式相場小売の売上高住宅市場の動向にも着目したいものです。株価キャッシュフロー倍率をみるとアメリカREITは比較的割安な水準にあるとされています。

 

☆アメリカREITに投資するタイミングと証券会社選びの重要性 

アメリカREITへの投資のタイミングについては、量的金融緩和政策が終了したことで判断がやや難しくなった面があります。

長期で投資できるのであれば、通常の投資信託と同様に期間を分散して投資することがリスク回避につながるのではないでしょうか。長期分散投資では、スタートよりも終了するタイミングを見極めることが重要とされています。現在はやや足踏み状態ですが割安な水準とされていますので、長期で積み立てができるのであればじっくり上昇を待つことができると考えられます。アメリカREITの購入にあたっては証券会社選びも慎重に行いたいものです。

購入の際には純資産が大きく信託報酬が低く抑えられている商品を選ぶのがおすすめです。分配金の利回りが大きいと魅力的に感じられますが、元本が取り崩される恐れもありますので注意が必要です。他に投資信託や株式を所有しているときには、証券会社を絞ったが資産の管理が楽になると考えられます。