エアビーとはAirbnbのことで、「空いている部屋を貸したい人」と、「空いている部屋を借りて宿泊したい人」を仲介する民泊サービスのことです。
東京オリンピックを控えて民泊サービスはますます盛んになることが予想されていますが、エアビーが急増している背景や新規参入のメリットやデメリットなどについて説明します。

エアビーの利用方法と基礎知識

エアビーを利用するためにはどうすれば良いのでしょうか。
エアビーの利用方法と基礎的な知識についてまとめます。

エアビーは『民泊』の仲介をする会社『Airbnb』

エアビーは「Airbnb」のことで、民泊事業サービスのことを意味しています。
エアビーの運営会社は、Airbnb, Inc.で、米国サンフランシスコに本社を構えています。
日本では2014年5月に東京で、Airbnb Japan、が設立されています。

エアビーのサービスは2008年に全米からスタートし、日本では2011年からサービスが提供されています。
Airbnb社のホームページには、2018年現在、世界191カ国・地域81,000都市で約450万件の物件が掲載されていて、のべで3億人以上の利用者がAirbnbを使っているそうです。

【出典】Airbnb:https://www.airbnb.jp/

エアビーの会員は世界中で民泊を利用する事ができる

エアビーのサービスは全世界に広がっているので、上記のように、世界中で民泊サービスを利用することが可能です。
ホテルなどの宿泊施設では利益確保も重要な目的なので、集客できる場所に建てることがほとんどです。
しかし、民間の住宅を利用する民泊であれば、本来は住居として利用可能な場所であれば対象になると考えられるので、民泊施設の場所はホテルなどよりも広範に広がっていることが考えられます。

エアビーの会員はホストと利用者となっている

エアビーでは、民泊施設のホストと利用者を会員としています。
ホストとは民泊施設の提供者(貸主)のことで、利用者のことはゲストとも呼びます。

エアビーに参入する日本人が増えた理由

最近ではエアビーに参入する日本人が増えていますが、なぜ増加しているのでしょうか。

空いている部屋を有料で貸す事ができる

日本では少子高齢化が進行しており、空いている部屋が増えています。
家賃を下げても、なかなか長期間借りる人がいない状態が起きているのです。
そこで、空いている部屋を宿泊施設として貸し出すことで宿泊料を手に入れることができるため、急速に広まっていると考えられます。

観光地に近ければ近いほど有利だから

日本は観光立国を目指しており、海外の人たちにとっては興味がある観光資源がたくさんあります。
観光地に近い民泊施設であれば需要も高いので、エアビーへの参入意欲がより強くなっていると思われます。

日本の田舎暮らしに興味を持つ外国人が増えた

観光地だけでなく、日本の田舎には日本らしい風景がたくさん残っています。
外国人の中にも昔ながらの日本らしさを味わいたいと考える人が増えており、田舎であっても民泊参入の意欲は高くなっています。

日本の製品を買うために訪れる外国人が増えた

以前から日本製品は海外から高く評価されており、日本の製品を購入するために来日する外国人も多くいます。
買い物目的の人の中には、高級ホテルなどの宿泊にお金を使うのではなく、買い物そのものにお金を使いたいので、泊まれる場所さえあれば良いという人もいます。
そういったニーズを持つ外国人客を取り込むこともエアビーの目的なのです。

子供が巣立ち寂しいと思う世代の副業が増えた

日本の家族構成も大きく変化しており、核家族化の後には独立した子どもたちが家から巣立ち、親世代だけが家に残るケースが増えています。
外国人たちに家を貸して賑やかな環境を取り戻したいと考える世代が副業としてエアビーに参入していることも、エアビー人気隆盛の理由のひとつです。

人の役に立つ事で達成感を得られるため参入者が増えた

外国人の中には、日本の慣習や風俗にとまどう人たちもいます。
ホストとして、困っている利用者に手助けをしてあげることで達成感を得られる人たちにとっては、民泊サービスの提供は願ったり叶ったりの仕事でしょう。

外国人や旅行者との交流を持つ事ができるから

普段なかなか接することがない外国人や旅行者と交流を持つことで、異文化に対する相互理解を深めることができます。

自分も旅行した時に利用して感動したから

ホスト側の人間が、自分が旅行した時に民泊を利用して感動したので、同じ感動を利用者にも分け与えたいと考え、民泊事業に参入することもあります。

エアビーを利用する事の問題点

エアビーは良いところがたくさんありますが、以下のような問題が発生する場合もあります。

ゲストを迎える時に気を使ってしまう

実際にゲストを迎える時に、必要以上に気を使ってしまうようなケースもあるでしょう。
例えば、全く知らない国からの旅行者を迎える場合に、風習などの違いを気にしすぎて気疲れしてしまうようなことがあるかもしれません。

場所によっては休む暇がなくなる事もある

民泊施設がある場所や施設の構造などによってはホスト側が休む時間や場所を確保することが難しくなってしまう場合があるでしょう。
例えば外国人に大人気の観光スポットにほど近いエアビー施設では、次から次へと来客が続くことも想定できるため、多忙を極めてしまうかもしれません。

マンションの規定違反になってしまう事もある

マンションをエアビーの宿泊施設にする場合には、マンションの規約をしっかりと遵守することが必要です。
そもそも民泊施設として利用することを禁じているマンションもありますので注意しましょう。

近隣住人からの苦情が出る事もある

外国人の場合は夜遅くまで騒いだり、ゴミ出しの期日を知らないために守らなかったりすることもあるので、ご近所トラブルになることもあります。
ゲストに悪気がなくても、習慣や風習の違いから生じる問題もあるので、実は結構難しい問題なのではないでしょうか。

エアビー利用でホストが注意すべき点

エアビーを利用する場合に、ホストとして注意すべき点がいくつかあります。

民泊ができる物件を初めから探す

どんな物件でも民泊ができるわけではありません。
ましてや利用者(ゲスト)に選んでもらうためには、快適な宿泊環境を提供できるかどうかというポイントも重要です。
したがって、ホストとして民泊に適した物件を探すことから、エアビー事業はスタートすると言っても良いでしょう。

安全のために利用者の事を調べて泊める

海外からのゲストが多い民泊事業ですので、ゲストに問題がないかどうか、宿泊を受け付ける前にきちんと調べることが重要です。
他のゲストに迷惑をかけたり犯罪行為を行うような人は、泊めないように注意すべきです。
必要に応じて近隣の警察署に協力をお願いしておくことも大切です。

利用者(海外の人)に日本での基本的なマナーを教える

ホストとして重要なことは、海外からのゲストに対して日本のマナーやルールをしっかりと伝えることです。
前述したご近所トラブルを避けるためにも、ここはホストが努力をしましょう。

エアビーでホストをするのに適しているのは?

エアビーでホストをするのに向いている物件はどのようなものなのでしょうか。

マンションと一戸建てはどちらがトラブルが多いのか?

エアビー物件としては、一戸建てとマンションが考えられますが、どちらの方がトラブルが多いのでしょうか。
これは物件次第ということしか言えません。
一戸建ての場合は、施設の場所にもよりますが、宿泊場所に帰ってくることができない迷子の問題が考えられます。

一方、マンションの場合は、マンションの規約違反(エレベーターの占有など)が考えられます。
また、一戸建てでもマンションでも騒音やゴミ出し期日違反などの問題は発生するでしょう。

田舎と都心部は甲乙つけがたい

田舎と都心部も比較は難しいと言えます。
都心部は便利な反面、他人に興味を持つ人が少なく、ゲストが困った時に冷たい対応になってしまう環境かもしれません。
一方で田舎の場合は、外国人に対する関心は高い反面、田舎独特の風習を外国人に理解してもらう手間がかかります。

【古くからの日本の暮らしを体験したい人も多く古民家が人気】

外国人からは、日本の伝統的な生活を経験したいと、古民家での宿泊が人気です。
現代と異なる不便な暮らしを味わいたい人にとっては古民家は魅力的に映るでしょう。

【ショッピング目的の場合は田舎よりも都心部が有利】

外国人からは、日本の伝統的な生活を経験したいと、古民家での宿泊が人気です。
現代と異なる不便な暮らしを味わいたい人にとっては古民家は魅力的に映るでしょう。

治安のよい地域を選ぶ事も必要

宿泊施設がある場所は、治安が良い場所を選びましょう。
ゲストの身の安全を図るとともに、隣近所に信頼できる人々が住んでいる環境は安心することができます。

エアビーのホストはどうしてる?疑問解決

ホストとして感じると思われる疑問に対して答えてみましょう。

部屋のクリーンアップはどうしているのか?

できるだけ定期的な清掃をするようにしましょう。
汚れたら掃除をする、というのは設備の劣化を早めてしまいます。
また、突然の来客にも対応することができません。

お客様のおもてなしはどうすればいいのか?

可能な限り、普段通りに接客することが基本です。
過剰なおもてなしは精神的にも費用的にも負担が重くなってしまいます。

自分が休みたい時はどうしているのか?

原則として、休憩時間を決めて、しっかりと休むようにしましょう。
緊急事態の場合には対応せざるを得ない場合もありますが、だからこそ普段の休憩時間を確保することが重要なのです。

近所から苦情がきたらどうすればいいのか?

近所からの苦情にはホストとしてきちんと対処しましょう。
これからもその場所でエアビービジネスをやるのであれば、謝罪すべきところは謝罪をして、同じ事を繰り替えさないように気を付けることが重要です。

全ての利用者を受け入れなくてはダメなのか?

必ずしも全ての利用者を受け入れる必要はありません。
過去に問題を起こした利用者を断ることは仕方がないと考えられます。

特別に家をキレイにする必要があるのか?

宿泊場所は普段通りに清掃をしておけば問題はありません。
ただし、利用者から特別な清掃のリクエストがあるような場合があれば、可能な範囲で対応することもありえるでしょう。

エアビーのホストになったらどのくらい稼げるのか?

エアビーのホストになったらどれくらいの利益を見込めるのでしょうか。

ホストの評価でも利用者の数が違うもの

収益見込みに関しては、利用者が多ければそれだけたくさん稼ぐことができるでしょう。
つまり、多くの利用者に使ってもらえるような、高い評判を獲得することが大切です。

評価が高ければ100万円程度を稼ぐホストもいる

物件次第、ホスト次第、ではありますが、評価の高いエアビー物件の場合は月に100万円以上稼ぐことも可能です。

賃貸の場合は思ったより稼げないと感じる事もある

賃貸物件の場合は、清掃費用や安全対策費用などにお金がかかるので、思っているよりも収益を得られないと感じるホストもいるようです。

シェアルーム物件だと利用者も多く見込める

シェアルーム物件であれば、利用者数も多くなるので、その分収益を得られる可能性があります。

エアビーのホストで確実に稼ぐならここに注目!

エアビーのホストとして儲けるためには以下のようなポイントに注意してみましょう。

旅行者の心理を考えて部屋を準備する

旅行者次第ではありますが、宿泊する人の気持ちを考えた準備をするようにしましょう。
例えば、日本的な情緒を求めている旅行者であれば、部屋に生け花を用意しておくと喜ばれるかもしれません。

最初からシェアハウス型で物件を探す

前述したとおり、シェハウス型の物件は、一般的には、収益率が高いと考えられます。
最初からシェアハウス型の物件を探すこともひとつの方法です。

独自のおもてなしでホストとしての評価を上げる

ホストとして、自分にしかできないおもてなしをゲストに提供することで喜んでもらえる場合が考えられます。
例えば、琴や三味線の弾き方を教えたり、書道を体験させてあげたりすることで、ゲストからの高い評価が口コミで広まっていくことになるかもしれません。

初から捕らぬ狸の皮算用はしない事

エアビーも商売の側面があるので、必ず上手くいくとは限りませんし、様々な障害が発生することも考えられます。
したがって、最初から一気に大金持ちになるような夢物語は考えず、着実にビジネスを軌道に乗せるための努力を怠らないようにすることが肝要です。

まとめ

エアビーは新しいビジネスとして広まっていますが、ホストとして注意しなければいけない点がいくつもあります。
外国からのお客様を迎えて、日本の素晴らしさを認識してもらうためにも、エアビービジネスに携わっている人々が、金儲けだけではなく、高い目的意識を持って仕事に臨むことを希望します。