古い住宅に大規模な工事をほどこすリノベーション。外装や内装だけを替えるリフォームとは異なり、構造や性能が大幅にグレートアップすることが特徴でもあります。リノベーション賃貸物件はどう探せば良いのか、また、リノベーション賃貸を選ぶメリットと選ぶ際の注意点についてまとめました。

リノベーション賃貸物件の探し方

リノベーション賃貸物件は、主に次の3つの方法で探します。

リノベーション賃貸物件の専門サイトで探す

リノベーション賃貸物件専門の検索サイトを使えば、効率よく理想に近い物件を探すことができます。例えば「リノステナビ」では、エリアだけでなく居住人数やテイスト(シックやカラフル、ナチュラルなど)、駅からの近さなどから物件を絞り込むことが可能です。しかも、すでに入居している物件なら“空き待ち”することもできますので、ターゲットを決めて物件検索をしたい方も活用しやすくなっています。

また、リノベーションを実施している「リノッタ」では、自社経由でリノベーションをした物件の紹介も実施しています。個性的な色遣いの物件が多くありますので、色にこだわる人も満足できる物件を見つけることができるでしょう。

【参考】リノステナビ:http://renostanavi.com/
【参考】リノッタ:https://renotta.jp/

一般の不動産情報サイトの検索条件設定で探す

一般の不動産情報サイトの中には、検索条件の項目の中に“リノベーション物件”を設けているものもあります。例えば、「CHINTAI」のテーマ別検索では、リフォーム/リノベーション済みの物件だけをピックアップして探すことができます。取り扱っている物件数も多いですので、施工業者に関わらずリノベーション物件を探したい方は、利用してみてはいかがでしょうか。

また、「エイブル」でも、こだわりのテーマ別検索で、リフォーム/リノベーション物件をピックアップして検索することができます。こちらのサイトも取扱物件が多く、全国津々浦々を網羅していますので、希望の立地のリノベーション物件を見つけることができるでしょう。

【参考】CHINTAI:https://www.chintai.net/feature/
【参考】エイブル:https://www.able.co.jp/feature/

不動産会社に紹介してもらう

住みたい地域もしくはリノベーションを実施した業者を限定してリノベーション賃貸物件を探すときは、地域や特定の建築業者の不動産会社に直接相談して探してもらうことができます。リノベーションしたばかりの物件や居住者が引っ越して空き物件になったばかりの物件なども紹介してもらえますので、最旬の情報を入手したい方も不動産会社に相談してみましょう。

こだわりがある人こそリノベーション賃貸物件がお勧め

住環境に対してこだわりがある方こそ、リノベーション賃貸物件がおすすめです。通常の新築物件や中古物件にない魅力として次の5つが挙げられます。

築年数が古くても中身は新しい

リノベーション物件は、いずれも築年数が数十年経っている物件です。しかし、中身は新しく、リノベーションの方式によっては建物の枠組み以外はすべて新品になっていることもありますので、最新の設備を最新の状態で利用することができます。

個性的な間取りのものが多い

一般的な新築物件・中古物件と比べて、個性的な間取りが多いこともリノベーション物件の特徴です。デザイナーがこだわってデザインしたデザイナーズ物件や特定のテーマに沿ってデザインした物件も多く、単なる中古物件に終わらない魅力をふりまいています。

デザインも多様で好みにあったものを探せる

最近の新築賃貸物件は、どれも似たような間取りに似たような内装、似たような設備がついていますよね。

しかし、リノベーション物件は、リビングが極限まで広い物件や部屋数が多い物件、白やナチュラルカラー以外の色を使った内装、ディスポーザーや浴室ミスとサウナなどの分譲物件にしかついていないような設備などを備えていることもあり、幅広い選択肢から選べるようになっています。個性的なマンションに暮らしたい方にも、リノベーション賃貸物件はおすすめです。

自分で中身をデザインできる物件もある

リノベーション賃貸物件の中には、契約者がデザインできるものもあります。デザイン可能な物件なら、賃貸物件であっても自分好みの家に住むことができますね。

立地が優れていることが多い

大抵の駅周辺はすでに開発が進んでいるため、新しい物件が建つことはあまりありません。特に賃貸マンションが駅のそばに新しく建つことは滅多にありませんので、駅近かつ新築の賃貸物件を探すことは非常に困難です。

しかし、リノベーション物件なら、建物自体は古いですので、駅近くの便利な立地に立っていることも珍しくありません。しかも、内装は新しいですので、アクセスの良さと美しさを両立させることができるのです。

リノベーション賃貸物件を探す時の注意点

優れた点が多いリノベーション賃貸物件ですが、すべての物件が「ここを選んで良かった」と思える優良物件とは限りません。契約後に後悔しないためにも、リノベーション賃貸物件を探すときは次の4点に注意をしてください。

築年数が古いので、耐震性能がしっかりしているか確認

一般的に、新しい物件の方が耐震性能が優れています。リノベーション物件は築年数が古いですので、耐震性能に問題がある可能性があります。契約する前に、かならず耐震基準について確認するようにしてください。

古い物件でも家賃が安いわけではない

リノベーション物件とは、すなわち中古物件です。しかし、お金をかけて大規模な改修工事や内装リフォーム工事を施していますので、単なる中古物件よりも家賃が高めに設定されていることが多いのです。それでも新築よりは低家賃に設定されていますが、古い分、管理費が高くなって、管理費と家賃の合計が新築物件とほぼ変わらないほどになってしまうこともあります。

自己リフォーム可物件は退去時の原状回復義務の有無を確認

自分でリフォームできる物件の中には、退去時に原状回復する義務が課せられるものもあります。原状回復に費用がかかってしまうこともあり、新築物件をそのまま使うよりも高くついてしまうこともあるのです。

デザインで部屋を選びすぎてしまうと、使いにくい時もある

デザイン性だけに目を奪われてしまうと、機能性が低くなってしまうこともあります。例えば、広い空間に憧れて空間に仕切りのない物件を選ぶと、人を呼んだときにベッドやクローゼットなどがすべて丸見えになって、気まずく感じるかもしれません。

また、仕切りがないということは、暖房を入れるときはすべての空間を暖めなくてはなりませんし、冷房を入れるときもすべての空間を冷やさなくてはならないということです。熱効率が悪くなるだけでなく、光熱費が嵩んでしまうことにもなるのです。

明るすぎる部屋や高すぎる天井も考えもの

日当たりが良いに越したことはありませんが、リノベーションする際に窓をあまりにも大きくしていると、方角によっては部屋が過剰に暑くなり、光熱費が高くなってしまうこともあります。また、高い天井もオシャレでステキなのですが、高すぎると熱効率が悪くなり、光熱費アップの原因になってしまいます。

最後に

住居にこだわる人におすすめのリノベーション賃貸物件。あまりにも奇抜なデザインは住みにくさを感じるかもしれませんが、賃貸の気楽さでさまざまなスタイルの物件に住めることはメリットと言えるでしょう。検索サイトを活用し、好みに合う物件を探して下さいね。