マンション経営の経営指標のひとつとして利回りを気にする人も多いのではないでしょうか。
利回りにも表面・想定・実質利回りがありますので、この利回りの中でも、特に注目すべきなのは実質利回りであることをまず念頭においておきましょう。実質利回りから、現実的な収支が見えてきます。マンション経営を成功に導くためには、まず現状を把握し、改善することが何よりも大切です。
☆まずは現状把握から!今の利回りを見える化する
マンション経営をこれから
始めたいと考えている人、既に始めている人、全ての人において所有しているマンションの現状を把握することで、収支改善に向けて何をすべきかが明確になります。
もし、現在空室のマンションの場合には想定利回りから試算することになりますが、
現在入居中のマンションであれば月の家賃収入は把握できます。
さらに管理費、修繕積立金、固定資産税、都市計画税などの月の支出についても把握できます。不動産会社に管理業務を委託しているのであれば、毎月委託料などの支出も発生しているはずです。月の総収入から総支出を引いて、月どれくらいの実質収入があるかを把握しましょう。単純な計算ではありますが、これが実質利回りに最も近い数字となります。空室の場合は家賃収入を想定して計算してみましょう。
☆隠れたコスト削減項目を洗い出そう!
ある程度の実質利回りの把握ができたところで、さらにどのような一時的、または恒常的な支出があるかを洗い出してみましょう。
毎月家賃収入が定期的にあったとしても、税金や管理にかかわる固定支出以外でも色々なコストがかかっていることに気づいている人もいるでしょう。
例えば、トイレの水が流れっぱなしになり、小規模修繕費用が必要になったり、エアコンが急に壊れてしまったので取替えなければいけなかったりと、マンション経営には様々な突発的な出費が発生することがあります。
このような状況は入居者がいる場合には待ったなしの対応を求められます。業者さんに急いで依頼すると、修理が割高になることもあります。
そのため、空室になったタイミングで全ての設備を点検して、余裕をもって設備の取替えをしておけば、結果的にコスト削減につながりますし、新しい入居者の方の満足度も結果的に上がります。
さらに、支払っているコストのうち、自分でできることはないか見直しをしてみることも重要です。
所有するマンションが自宅から遠い、他の仕事が忙しいなどで時間がとれないのであればやむを得ないかもしれませんが、管理業務を外部に委託するのをやめて、自主管理してみると良いでしょう。マンション経営の勉強にもなりますしコスト削減が可能です。
宅建士の活躍場所は、宅地建物取引業者です。業者には、5人に1人以上が宅建士であることが求められます。また、宅建士でないとできない業務もあります。例えば、重要事項の説明などが挙げられます。
☆必要な経費は惜しまない!再投資の必要性
現状の物件の実質利回りも把握してコスト削減にも着手し、コストダウンにも成功したところでマンション経営は成功したと思ってしまいがちです。
しかし、実際にはそれで終わりではありません。不動産は年月と共に経年劣化していくものです。
外壁や外廊下などはマンションの管理組合と管理会社が定期的な清掃や修繕を行いますが、
部屋の内部は所有者が全て責任を持たなければなりません。さらに、
利回りを向上させるカギは、入居者が退去した後のリフォームにあります。
入居を検討している人にとって、魅力的な部屋を提供するのがマンション経営者の仕事です。
そのための経費は惜しまずに投資をすることも大切なのです。リフォームなどの出費は大きいかもしれませんが、長期的にみた場合、新しい入居者が結果的に早く決まることにより、空室期間が短縮される可能性があります。
さらに、設備を一新することで、新しい入居者の家賃アップに繋がる期待もあります。このようにして利回りを向上させることも可能です。マンション経営で得られた収入は、マンション経営のさらなる発展のために再投資することは欠かせないことと言えるでしょう。
【記事筆者】
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