最近リノベーション、リノベ物件という言葉をよく目にするようになってきましたが、リノベーションって何!?と感じたことはありませんか?何となく新しいイメージがあるし、おしゃれな雰囲気もあるけれど、どこがリノベーションなの?リフォームと何が違うの?今回はそんなリノベーションについて見ていきましょう。

リノベーション物件とは

戸建て住宅、マンションなどの共同住宅にかかわらず、古くなった建物や設備に手を入れてメンテナンスを施すことで建物の外観や寿命を延ばすことができます。たとえば古くなったキッチンやトイレを交換する、階段に手すりを取り付ける。これらはリフォームと呼ばれます。

では既存の壁を取り払って、間取りを変更したらどうでしょう。子供たちが独立したので広いスペースをリビングとして作り替える、以前とはまったく違う新しい空間が生まれるはずです。既存の枠組みを取り払って新しい空間を生み出し、新しい価値を加えること、これがリノベーションと呼ばれるものです。

 古い住宅を今の技術で再生した物件

築年数が古くなった建物は、以前であれば取り壊して新しく建て直すのが一般的でした。しかし建築技術の進歩や、限りある資源を大切に次代に引き継いでいこうという世界的な流れもあり、建物の基本的な構造は活かしつつ再生していこうという動きが活発になってきています。古くから伝わる日本の古民家や町屋、茅葺きの民家などに手を入れて、建物の寿命と共に文化も引き継いでいく。リノベーションが評価されている背景には、こうした時代の要求もあるのです。

 レトロさと新しさの両方の良さを持つ

古くなった建物でも、その経年変化が何とも言えない味わいを醸し出してくれることもあります。木造建築による木の風合いの変化、剥き出しの太い梁が持つ重厚感は、新築住宅ではあらわすことができない味わいを私たちに感じさせてくれます。時を経たものだけが持つこのような風合いと、新しい技術や設備による快適な生活。この両方を融合させて私たちの生活をより安心で快適なものとしてくれるのが、リノベーションなのです。

 内装は新しいながらも古めかしデザインにしたものも

昔ながらの日本家屋や古民家風の建物にリノベーションする場合、建物の経年変化を活かすために、あえて内装を色あせた風合いを持つもの、ヴィンテージ風、アンティーク調に装うこともあります。天井板を取り払って剥き出しにした梁をあえて見せるのも、日本家屋ならではのリノベーションです。こうしたリノベーション住宅は新築住宅では出せない独特の空気感を創り上げてくれます。

 若者に最近人気となっている

このような住宅が持つ独特の空間は、古い世代だけではなく若い世代にも人気となっています。どこか懐かしさを覚える馴染みやすい空気、使い古したような味わいは新築住宅では得られない空間です。どの部屋も画一的で大差ない造りの新築住宅よりも、二つとして同じものがないリノベーション住宅は、まるでオーダーメイドのような充足感を与えてくれるのかもしれませんね。

デザインにこだわった物件が多い

戸建て住宅とマンションのリノベーションが大きく異なるのは、リノベーションの自由度です。戸建て住宅の場合にはどうしてもいじれない柱や壁が存在しますが、マンションなどの鉄筋コンクリート造の建物は管理組合などで定めている場合を除いて、そうした制約なく創り替えることが可能です。こうした自由度の高さはデザインの自由度に直結しますから、リノベーションによってとことんデザイン性を追求した物件が多いのも特徴です。

 リノベーション物件の家賃相場は?

では気になる家賃はというと、リノベーション物件には新築よりも割安感がある価格帯が揃っています。リノベーションに要する費用は新築するよりも安価で済むことが多いので、家賃も当然より安く抑えられるからです。ですから同じエリアの範囲内で物件を探すなら、リノベーション物件にまで広げて探すとより好条件でお得感のある物件に出会える可能性があります。ただし家賃以外の費用が高額な場合もあるので、十分なチェックが必要です。

 賃貸のリノベーション物件の探し方は

リノベーション物件を見てみたい、興味があるけどどうやって探せばいいの?安心して下さい、探し方は簡単です。

不動産業者に聞いてみる

物件を探す場合の王道、不動産業者に聞いてみましょう。特定のエリアで物件を探す場合、現在リノベ中などの情報を持っている可能性があるのが、地域に根付いた不動産業者です。今すぐでなくても構わない、物件にこだわりがある場合には、親しくなっておくと心強いでしょう。

住宅情報サイトのリノベーションコーナー

もっと手軽に探したい場合は、住宅情報サイトのリノベーションコーナーをチェックしてみましょう。リノベーション物件として別枠で特集サイトが設けられるくらい、豊富な案件が揃っています。

リノベーション物件を専門的に扱うサイト

もちろんリノベーション物件を専門に扱うサイトもあります。リノベーションの範囲、具体的な内容をより詳細にチェックしたいのなら、こちらもおすすめです。エリアや家賃などの条件で探せるなど、検索方法によって物件を絞り込めるようになっています。

デザイナーズ物件を扱う企業サイトにもリノベーション物件の掲載あり

より機能性や個性、デザイン性を追求したリノベーションを施工する企業のサイトも、要チェックです。自社が手がける物件の詳細が写真付きで掲載されていることも多く、リノベーション物件で部屋を探す場合には欠かせないサイトでもあります。内覧の予約や空室になった場合の連絡を申し込むことも可能です。

URのリノベーション物件もある

UR賃貸住宅でもリノベーション物件を提供しています。畳敷きの和室をフローリングへと張り替えたり、住宅設備メーカーとのコラボレーションによってリノベーションを行うなどしています。ネットでも動画で確認できますが、モデルルームに足を運んで実際にご自身の目で見ることをおすすめします。

 

賃貸でリノベーションができる物件もある

以上はいずれもリノベーション済み物件の紹介でしたが、自分の好みに合わせて自由にリノベーションできる賃貸物件もあります。

賃貸で自由にリノベーションできる物件も人気

マンションなどは極端に言うと、柱や壁、床などのみのスケルトン状態から自由に内装を施すことが可能です。前の居住者が退去した後、新しい入居者の要望を受けてオリジナルなリノベーションを施す賃貸の手法も人気です。

DIYで自由に内装をデザインできる

こうした場合、内装はほぼ100%自分好みにリノベーションすることが可能です。間仕切りなしの広い空間を楽しむことも可能ですし、逆に仕切りを入れて個々のプライバシーを守ることもできます。自由度が高いのが特徴で、自分でできる範囲であればDIYで手造りすることもできます。賃貸住宅を戸建て住宅のように自分流にアレンジ可能なのが人気がある理由の一つでしょう。

退去時の原状回復費用負担が発生しないか要チェック

しかし、この形式を利用する場合の注意点もあります。賃貸住宅には原状回復の義務がありますから、建物本体や柱や壁などに傷を付けない範囲でアレンジすることが重要です。あらかじめ修復の範囲を貸し主、借り主双方で確認しておく、費用を見積もっておくなどしておくと安心です。

専門サイトで探すと見つけやすい

このようにリノベフリーでの賃貸はリノベーションを専門に行う会社が多く手がけていますから、興味がある場合はサイトをチェックしておきましょう。またリノベーションの範囲を確認しておくこともお忘れなく。

【参考】リノベ百貨店https://www.renov-depart.jp/s/

最後に

リノベーションによって創り出される空間は、世界でただ一つのオンリーワンな空間です。どの部屋も同じような従来型の住宅では提供できない世界が、そこにはあります。古いものから再生された新しい空間、年月を経てきたことによる味わいと独特の空気感がありながら便利で快適な設備による生活が両立可能なのが人気の理由なのかもしれません。住宅が消費型から再生、再創造の時代へと変化しようとしている瞬間が、まさに今この時代なのかもしれませんね。