一口にアパートの管理会社といっても様々なタイプがあり、建物や設備の維持管理などハード面の管理が得意な会社もあれば、家賃の集金や入居者からのクレーム対応などソフト面の管理が得意な会社もあります。また入居者募集が得意な会社もあれば、募集は他の不動産会社に依頼する会社もあるのです。どんな管理会社とつきあうかということが、アパート経営に大きく影響してきます。管理会社の選び方ひとつでアパート経営が成功するかどうかが決まるといっても過言ではありません。今回はアパート経営の成功に欠かせない管理会社の選び方についてまとめてみました。

☆やっぱり集客力!空室対策案を明示してくれる?

アパート経営をするにあたって一番気になるのは、やはり空室対策でしょう。空室はただ募集をかけて待っているだけでは埋まりません。新たな入居者を呼び込むための様々な対策が必要になってくるのです。集客力のある管理会社であれば、空室を埋めるための具体案を提案してくれます。

例えば「水廻りやセキュリティ面でこのような機能を追加すれば入居希望者が増えます」「礼金ゼロキャンペーンを行なって入居希望者を増やしましょう」というような集客のための具体的な案をいくつも持っている会社は、集客力の高い管理会社といえます。

このような会社は近隣の家賃相場を詳細に把握していて、データに基づいた家賃の変更を提案する場合もあるのです。一時的には経費のかかる場合もありますが、長期間空室にしておくよりも収入は増えることになります。入居希望者の最近のニーズや市場の状況を把握していて、トータルでオーナーの利益が最大になるように提案してくれるのが信頼できる管理会社です。

☆財務面を確認!健全経営ができている管理会社?

アパートの管理会社はこれから長期間つきあうビジネスパートナーです。そのため管理会社を選ぶ際には、財務面においても信用がおけるかということも重要になってきます。ほとんどの場合、入居者が支払った家賃は管理会社を経由してオーナーに入金されます。もし管理会社の経営状況が悪ければ、オーナーへの入金が遅れるリスクも高くなってしまうのです。

そのため管理会社を選ぶ際には管理会社の財務面もチェックしておく必要があります。契約する前に信用調査会社から信用情報を得て、管理会社の経営状況や財務体質を確認するようにしましょう。

またインターネットでの管理会社の評判も参考になります。インターネットという特性上100%信頼できる情報とはいえませんが、どんな管理会社であるかを判断する材料になるのです。もし支払い遅延などの情報があったら、その管理会社との契約は避けた方が良いでしょう。

 

☆トラブル回避も重要!クレーム処理能力はある?

空室対策の大きな柱は入居者の募集ですが、もう1つの柱は退去をいかにくい止めるかということになります。そして退去の大きなきっかけになるのが、トラブル対策やクレーム処理のまずさです。トラブルがあったときに対応が遅かったり、クレームに対して誠実な対応をしなかったりすることが入居者への不満となって退去につながってしまうのです。

したがって、トラブルに対してはどのような体制で対応しているのか、夜間や休日の対応はどうなるのか、クレームがあった場合には誰がどのように対応するのかなどについても事前に確認しておく必要があります。トラブルやクレームがあった場合の夜間・休日を含む連絡体制がしっかりしている会社であれば、安心できる管理会社といえるでしょう。

☆契約前に保証や解約条件は要チェック!

契約してからこんなはずじゃなかったと後悔することがないように、契約内容は事前にチェックしましょう。例えば「一括借上げ・20年家賃保証」とうたっていても、途中で家賃の大幅減額が必要になったり、解約するにも多額の違約金が必要になったりすることもあります。そのような事にならないように、保証内容や解約条件については特に詳細にチェックしておくことが大切です。契約書は法律用語も多く分かりにくいものです。疑問点があったら遠慮すること無く担当者にしつこく確認しましょう。

家賃保証や管理料の安さ、空室対策など目先のことだけにとらわれて管理会社を選んでしまうと、後々後悔する可能性も高まります。今回紹介したポイントを参考に20年先、30年先を見据えて管理会社を選ぶことがアパート経営の成功につながるでしょう。