将来の不安から不動産投資で資産形成をしたいという方が増えています。ただ、不動産投資といっても何から手をつけていいか分からないし、いきなりセミナーなどに参加するのも不安という方が多いのではないでしょうか。

そこで、今回は不動産投資のやり方をまとめました。これから不動産投資を検討しようと考えられている方、またはすでに不動産投資に向けて準備を進めている方も参考にしてみてくださいね。

不動産投資を始める前に

不動産投資は準備が大切です。不動産投資をする前に確認しておく事をまとめました。

投資の目的を設定をしよう

まずは何よりご自身の投資の目的を設定する事が大切です。不動産投資をする訳ですから利益を得たいというのは共通事項かと思いますが、目標とする金額や期限は人によって様々かと思います。

毎月5万円の収入源を確保して定年退職する老後に備えたいという方もいれば、毎月100万円の利益をだして現役中に不動産大家さんとして独立したい方もいらっしゃるでしょう。それぞれ検討する不動産や準備も異なってきます。

ご自身がなぜ不動産投資をしようと考えているのかをきちんと整理しておきましょう。

物件選びは大切

不動産投資は何より不動産選びで決まるといっても過言ではありません。どういった点に注目して物件選びをすれば良いのか確認していきましょう。

空室リスクを防げる物件

不動産投資の主な収入は家賃収入です。もちろん不動産売買によって売却益を狙う方もいらっしゃいますが、どちらにしても空室が続く部屋よりも、常に入居者が入るような部屋の方が高い資産価値があると言えるでしょう。その為、空室リスクを防げる物件を選ぶ事が何より重要です。

駅近くの物件や主要駅までのアクセスが良い物件

特に都心部だと、最寄りの駅からの物件までの距離や、最寄り駅から主要なターミナル駅までのアクセスが良好だと、問い合わせも増える傾向にあります。

例えば、賃貸物件を探す時に駅から徒歩10分圏内で探すという方からすると、駅から離れてしまっていては検索すらされなくなってしまいます。逆に駅から近ければ、それだけ多くの方の目にとまるので入居率アップの要因になるでしょう。

区分マンションでリスクを抑える

不動産投資として中古戸建てやアパート一棟買いだけでなく、マンションの1室を購入する区分マンション投資なども選択肢として検討するのも良いでしょう。

借入額を抑えることができる

土地と家屋、もしくはアパートを購入するとなると、やはり初期投資が多くなりがちです。区分マンションの1室であれば、一棟買いに比べて借入など資金調達の額を抑えられる投資先も増えてきます。

リスクの分散ができる

リスク分散の面でも一棟アパートを購入するより、複数の区分マンションをエリアを分けて所有する方が良いでしょう。長期的に人気が続くだろう立地にアパートを購入できるという場合は良いですが、そういったエリアは値段も高くなる傾向にあります。
それであれば、複数のエリアに区分マンションを所有してリスク分散しながら家賃収入を増やしていくというのも良い考え方になるでしょう。

管理の手間を防げる

戸建やアパートを所有すると、管理・修繕は全て自分で行う必要があります。もちろん管理会社に依頼して管理してもらう事もできますが、毎月の維持コストを抑える為に自分でやるのであれば思った以上に大変です。
マンションであれば、管理会社、管理組合などがありますから、自分で全てを行う必要もありませんので、手間を減らす事もできます。

ワンルーム投資でリスク対策になるのは東京都内のマンション

ワンルーム投資も人気のある不動産投資の1つです。
ワンルームマンションに住むのは主に若者の単身暮らしになるので、人口が現在も上昇している東京都内のマンションだとリスク対策として良い投資先になる可能性が高いです。

不動産投資の基本

ここからは不動産投資の基本的な仕組みについてまとめていきます。

不動産投資の仕組みは簡単

不動産投資と聞くと、難しい専門知識をたくさん学ぶ必要があるような気がしますが、仕組み自体は非常にシンプルでわかりやすいです。

多くの方は自己資金だけでなく、融資を受けて不動産投資を行うと思います。融資を受けるのであれば、毎月、残債を返済していく必要があります。そして、取得した不動産の家賃収入から毎月の返済をして、その差額が毎月の利益になります。残債を完済した以降は、毎月の家賃収入がそのまま口座に残せるので、安定的な継続収入となっていくのです。

すでに賃貸暮らしをしている人や、住宅ローンを組んでいる人であれば、より具体的にイメージできるのではないでしょうか。

口座の中で家賃収入を受け取り、毎月の返済をするだけ

不動産投資のメリットの1つとして、1つの銀行口座で収支を確認できることにあります。株式やFXなどであれば、専用の口座にお金を入れて運用をし、利益がでたら出金をするなどお金の移動が増えますが、不動産投資であれば、ご自身の口座に家賃収入が入り、その口座から毎月の返済をするのでお金の収支がすぐに確認できます。

ほったらかしでできる

不動産投資は購入するまでは物件選択や不動産投資の勉強など、やる事は多いですが、購入した後はある程度、ほったらかしでも大丈夫なのがメリットの1つです。不動産であれば、毎日相場が大きく変動するという事も少ないですし、一度入居が決まれば、数日で退去されるというケースはほとんどありません。

もちろん、固定資産税が届く時期に支払いをしたり、不動産のメンテナンスの確認をしたりなどやる事はありますが、毎日チェックをしなくても良いというのは、働きながら不動産投資を検討している方にはありがたいでしょう。

毎月の手出しは約1万円程度

不動産や自己資金の有無にもよりますが、不動産投資の初期であれば毎月1万円ほど、手出しで返済に充てるケースが多いです。

例えば、賃料10万円の区分マンションを購入した場合、月々の返済額が11万円であれば、差額の1万円は自分で捻出する必要があります。可能であれば、毎月の返済額を少し多めにして早く完済することによって、借入や抵当権のついていない自分の不動産を所有することができます。

不動産投資のメリットとは

不動産投資のメリットを紹介していきましょう。

不動産投資は安定的な収入源になる

不動産投資を検討するきっかけとして、一番多く聞かれるのが安定的な収入源に繋がるという事です。
他の投資商品に比べて短期間で大きく上がった、下がったというリスクが少ないですし、家賃収入という毎月入ってくる収入源を確保できるというのは、特に老後の年金対策として人気の要因の1つです。

もちろん、売却益を狙って不動産投資をする事も可能ですし、短期で売買した方が、短い時間で大きな利益を得るチャンスがある事も確かです。
ただ、長期安定的に継続した毎月5万円、10万円といった収入が入ってくるという資産形成を目指すのであれば、不動産投資をするという選択肢を検討するのが良いでしょう。

インフレに強い

インフレとは物価上昇の事で、好景気かどうかを図る指標の1つになります。簡単に言うとモノの値段が全体的に上がり、逆にお金の価値が下がる状況の事になります。
この時、ご自身の収入が同じままであれば、お金の価値が下がるので実質的に使えるお金が目減りしてしまいます。収入が同じままなのに、ご自身の住まいの賃料や日用品の値段がアップすれば生活が苦しくなってしまいますよね。

不動産投資はインフレ対策としても選ばれている投資になります。インフレでモノの値段があがるという事は、所有している不動産の資産価値や賃料相場も上がる傾向にありますので、インフレに強い投資と言われています。

保険の代わりにもなる

万が一の為に、生命保険に加入されている方は多いと思います。そういった方には特にオススメなのですが、生命保険の代用として、不動産投資を活用することもできます。

不動産投資をする際に融資を利用する場合、団体信用保険という保険に加入するのが一般的です。住宅ローンを利用されている方にはおなじみかもしれませんが、団体信用保険とは、融資の契約者が死亡・高度障害状態になった時に、残りのローンを肩代わりしてくれるという生命保険になります。

つまり、万が一の際は不動産投資に利用した借入はなくなり、残った不動産を家族に残すことができるという訳です。残債のない不動産が残れば、売却すればまとまったお金を用意することができますし、そのまま保有することで家賃収入を得ることもできます。

生命保険も、万が一の時にまとまったお金、もしくは毎月一定額を家族が受け取れるという商品になりますので、性質が近い保険といえます。
そういった面から、不動産投資をする際に利用する団体信用保険が生命保険の代わりとしても活用できるという訳です。

経費を計上して、所得税と住民税を軽減できる

不動産投資の場合、利益を出しながら所得税や住民税を軽減できる方法がありますので、その仕組みをご紹介します。
ポイントは減価償却費になります。減価償却とは毎年の経年劣化によって下落した建物の価値を、帳簿上マイナスとして計上できる経費の事です。

経費として計上できるという事は、サラリーマンの方であれば確定申告などを通して不動産所得を赤字にする事ができれば、その赤字分を給与所得と合算してトータルの収入を減らすことで、所得税・住民税を軽減することができるという事です。

もちろん、すでに不動産投資で大きく利益がでていて赤字が出せない場合や、中古物件で減価償却費が少なく赤字にならない場合もありますので、不動産投資をすれば必ず所得税・住民税を軽減できるという訳ではありませんので注意が必要です。

税金に関しては、きちんと税理士さんに相談をした上で手続きをしていきましょう。

最後に

いかがだったでしょうか?今回は、不動産投資のやり方を基本的な部分からまとめていきました。不動産投資は、将来の資産形成の為にできる投資の選択肢の1つです。自分に合った投資方法か検討するきっかけにしてみてくださいね。