いつものホテルでは飽きたときや、費用を抑えて長期滞在をしたいときなど“民泊”の利用を検討してみるのはいかがでしょうか。民泊サイトの使い方と選び方、民泊新法により今後どのように民泊事情が変わるのか、そして、民泊オーナーになる方法についてまとめました。

民泊サイトは物件情報の検索と予約が可能

検索窓に「民泊」と入れるだけで、数多くの民泊サイトが表示されます。民泊サイトでは、民泊の物件検索と予約ができます。

民泊サイトは地区別に物件情報を調べられる

民泊サイトでは、物件情報がエリア別に紹介されており、泊まりたい地域の物件を効率よく探すことが可能です。サイトによっては、価格別や間取り別、宿泊人数別、また、宿泊予定日に空き部屋があるかどうかでも検索できますので、希望に合う物件を簡単にチェックできるようになっています。

サイト上で物件の宿泊予約がそのままできる

理想的な物件が見つかったら、そのままサイト上で宿泊予約を行えます。物件の紹介ページに予約ボタンが表示されていますので、クリックして予約手続きを進めていきましょう。

先着順!気に入った物件は早めに予約しよう

民泊サイトは世界中の旅行者が閲覧しています。「泊まろうかな?どうしようかな?」と悩んでいる間に予約が埋まってしまうことも珍しくありません。気に入った物件が見つかったら、早めに予約手続きを完了させてしまいましょう。

ただし、民泊サイトによっては、予約時にデポジットを入金しなくてはならないものもあります。キャンセル後の返金が不可のサイトもありますので、利用する前にキャンセル料金とキャンセル時のルールは確認しておきましょう。

値段が変わることもある

予約するタイミングによっては、宿泊料金が変わることもあります。一般的には、宿泊日の直前に予約すると最低価格で泊まれることが多いです。

代表的な有名な民泊サイト

世界中で利用されている民泊サイトを紹介します。日本国内の物件よりも海外物件が豊富に紹介されていますので、海外旅行を予定している人は利用してみてはいかがでしょうか。

Airbnb(エアビーアンドビー)

民泊サイトの老舗的存在、Airbnb。豪邸を1泊だけ体験できたり、普通の民家の1室を借りたり、長期滞在用であったりと、多種多様な物件を取りそろえていることが特徴です。尚、B&B(bnb)とはBed and Breakfast、つまり朝食付きの簡易ホテルを指す英語です。しかし、近年では、朝食がついていなくてもベッドさえ準備されていればB&Bと呼ぶことが多いです。

【出典】Airbnbhttps://www.airbnb.jp/

HomeAway(ホームアウェイ)

民泊に特化したサイト、HomeAway。設備やベッドルームの数、布団の数、料金などで細かく検索することができますので、条件に合う物件をスピーディに選択することができます。

【出典】HomeAwayhttps://www.homeaway.jp/

日本生まれの民泊サイトを紹介

日本生まれの民泊サイトもあります。日本国内の物件が充実していますので、いつもとはちょっと違う国内旅行をしてみたい人は要チェックです。

STAY JAPAN

民泊だけでなくホテルや旅館もまとめて検索できるサイト、STAY JAPAN。都市部やリゾート地の物件だけでなく、農家体験や漁師体験ができる民泊、古民家、ゲストハウスなどのユニークな宿泊体験ができる物件が揃っています。

【出典】STAY JAPANhttps://stayjapan.com

TATERUbnb(タテルビーアンドビー)

物件の選択から内装、管理運用などをすべて任せることができるTATERUbnbは、誰でも気軽に民泊オーナーになれるサイトです。宿泊客の対応もすべてTATERUbnbが代行してくれますので、「民泊オーナーに興味はあるけれど、手間も時間もかけたくない」と言う人にも適したサイトと言えるでしょう。

【出典】TATERUbnbhttps://www.taterubnb.jp

予約以外に観光先での各種手配などの代行も依頼できることも

民泊サイトによっては、民泊の検索と予約以外にも、レストランの予約や観光列車・観光船の予約、モバイルWi-Fiの予約・貸出などの各種手配を代行していることもあります。知らない土地で不便な思いをしなくて良いようにさまざまなサービスが提供されていますので、ぜひ民泊以外のサービスも活用してみましょう。

民泊新法が民泊サイトに及ぼす影響は

2017年に成立した住宅宿泊事業法(民泊新法とも呼ばれます)によって、ほとんど無法地帯であった民泊が法的制限を受けることになりました。民泊新法が成立したことで、民泊サイトや民泊施設にどのような変化があったのか探っていきましょう。

参考:観光庁「住宅宿泊事業法(民泊新法)とは?」

民泊新法の施行後は民泊サイトも届け出が必要

民泊新法施行後は、民泊サイトは“住宅宿泊仲介業者”として観光庁長官に登録を申請しなくてはいけなくなりますし、民泊オーナーも“住宅宿泊事業者”として都道府県知事に登録を申請しなくてはいけなくなります。また、自治体で民泊に関する条例を定めている場合には、条例による制限も受けるようになります。

180日以内の年間提供日数の制限

民泊施設に関わるサイトやオーナーに事業者登録が課せられるだけでなく、宿泊日数においても制限が設けられます。宿泊施設ではなくあくまでも民泊(通常の住宅を宿泊施設として貸し出す)として営業する場合は、年間180日を超えて宿泊希望者に貸し出すことができなくなるのです。その他、民泊新法で定められた規制に従わない場合は、民泊サイトに掲載することができなくなります。

民泊施設の掲載基準も厳しくなる

民泊新法によって、住宅宿泊仲介業者(民泊サイト)側の管理責任についても法的措置が取られることになりました。つまり、民泊サイトに違法な民泊施設の情報を掲載していると、民泊施設のオーナーだけでなく民泊サイトも法的制裁が行われることになったのです。そのため、民泊サイトは、今まで以上に掲載する民泊施設を厳しくチェックしなくてはならなくなりました。

民泊施設の健全化が行われ、安心して旅行客が利用できることが目的

民泊新法は、民泊をただ単に規制するための法律ではありません。民泊によるトラブルを減らし、施設運営が健全に行われるための法律です。民泊新法が施行されることで、民泊オーナーも旅行者も安心して“民泊”という宿泊手段を利用できるようになるのです。

民泊施設を借りる時の民泊サイトを選ぶポイント

では、旅行者として民泊サイトを利用する場合は、どのような基準でサイトを選べば良いでしょうか。抑えておくべき5つのポイントを紹介します。

物件の掲載件数が多いサイトを選ぶ

選択肢が多い方が、希望に合う物件に出会える確率が高まります。物件の掲載件数が多いサイトを選びましょう。どのサイトを利用して良いか迷ったら、まずはAirbnbからチェックしてみても良いですね。

ゲスト手数料無料のサイトを選ぶ

宿泊料金が安くても、サイト利用手数料が高いなら、お得に民泊を利用できるとは言えません。ゲスト側の手数料が無料のサイトを選びましょう。紹介したサイトの中ではHomeAwayがゲスト手数料は無料に設定されています。サイトに表示されている料金だけで宿泊したい人は、HomeAwayを選んでみてはいかがでしょうか。

条件設定が細かくできるサイトを選ぶ

膨大な物件が記載されていても、検索システムが不便なら、希望に合う物件にたどりつくまでに膨大な時間がかかってしまいます。細かく条件設定ができるサイトを選び、効率よく物件を見つけましょう。Airbnbでは部屋タイプや旅行目的でも物件を検索できますので、短時間で希望の部屋を見つけることが可能です。

口コミ投稿が充実しているサイトを選ぶ

物件を選ぶ際、実際に利用した人の口コミは絶対にチェックしておくべきです。口コミ投稿が充実しているサイトなら、物件を判断する指針にもなりますし、利用中にトラブルがあったときも、他の旅行者と情報を共有することができます。AirbnbとHomeAway、STAY JAPANでは宿泊客の口コミを紹介していますが、利用者が多いAirbnbの口コミ数はとりわけ多く、宿泊前に評判等を厳しくチェックすることができます。

 

民泊サイトに物件情報を掲載するには

 

民泊オーナーになるのは難しいことではありません。都道府県知事等に住宅宿泊事業者として登録し、民泊サイトに物件情報を掲載すればすぐに民泊オーナーになれます。民泊サイトに物件情報を掲載する手順は次の通りです。

物件情報掲載を申し込み、情報を送る

民泊サイトのアカウントを取得してから、民泊サイトに物件情報掲載を申し込みます。掲載申し込み時に、オーナー自身の本人確認書類と口座情報を提出するように指示されます。また、住宅宿泊事業者としての登録番号が必要になることもあります。

物件掲載自体は無料となっているサイトが多い

ほとんどの民泊サイトでは、アカウント取得だけでなく物件掲載も無料となっています。旅行者に分かりやすいように、室内や設備の写真、アメニティの情報、その他のアピールポイントを詳細に記載しましょう。

宿泊が発生すれば宿泊費に応じて手数料を支払う

宿泊予約が入ると、宿泊費に応じて民泊サイト側に支払う手数料が発生します。ただし、予約の度に手数料を支払うのではなく、宿泊料金から民泊サイト側に支払う手数料を差し引いた金額が、1ヶ月分まとめてオーナーの口座に入金される仕組みになっていることが多いです。

日本語対応の民泊サイトを選ぶと安心

海外の民泊サイトは閲覧者が多いというメリットがありますが、オーナー自身が英語に慣れていないと使いづらいというデメリットがあります。言語に不安のある人は、日本の民泊サイトか日本語で記載されているサイトを利用するようにしましょう。

最後に

民泊新法の施行により、旅行者も事業者も安心して民泊を利用することができるようになります。民泊を通して、ホテルや旅館では得られない体験をしてみてはいかがでしょうか。