「不動産投資ってどこか難しそうなイメージがある」、「時間が取られそう」、「お金持ちにしか出来なさそう」などなど、不動産投資に興味はあるのに、疑問や不安で一歩を踏み出せない方も多いのではないのでしょうか?

しかし、実は不動産投資はサラリーマンとの兼業でも十分に可能です。今回は不動産投資がサラリーマンにおすすめできる理由や不動産投資のメリットやデメリットについてご紹介しています。

サラリーマンが不動産投資をするメリット

不動産投資とは、不動産を投資対象としてアパート一棟やマンションの一室などを区分所有して、賃貸収入や転売によってリターンを得ることの出来る投資です。

様々な投資対象や投資法がある中で、自分にあった投資というものが一つくらいはあるはずですが、不動産投資に向いている人は、意外にもサラリーマンの方たちなのです。

これから、不動産投資においてサラリーマンのメリットになり得る点や抑えたい不動産投資のメリットなどについてご紹介していきます。

金融機関から融資を受けられる

まず、はじめに挙げられる不動産投資のメリットは「融資」が受けられる点という事です。

というのも、通常のサラリーマンの選択肢に入ってくる投資対象では融資を受ける事は難しいです。(株式投資の資金を融資なんて聞いた事ありませんよね)

投資というものにはリスクがつきもので、素人ならリスクが尚更高いため、投資という事業に対して融資が着くことは稀であり、少なくともサラリーマンが兼業で投資事業に対して、融資を受けることは難しいでしょう。

しかし、不動産投資なら可能です。

理由は単純で、担保に投資対象の不動産を入れる事が出来るので、もしも借入をした当人が返済が苦しくなったとしても、最後は不動産を手に入れて、不動産を精算してしまえば貸し出した分をしっかりと回収できますよね。

不動産投資は融資を受ける事が出来る・個人がレバレッジを掛けることの出来る投資対処の一つで、レバレッジを掛ける事が出来るという事は、少ない資金で大きなリターンを期待出来るということなので、大きなメリットの一つだといえます。

他人の力を借りることができる

次にご紹介したい不動産投資のメリットは、1人で投資を進めていく必要がないという点です。

不動産投資は、投資対象の不動産を探すことや融資を受けるための準備など、様々な作業が必要になってきますが、それは不動産投資を始めるため・スタート地点に立つための作業なのです。

最も重要なのは、購入した不動産を数年から十数年、数十年という長い期間管理していくことであり、不動産投資で最も時間を取られるのが、不動産の管理です。

しかし、この作業はある程度、委託することが可能で、例えば管理会社に管理を依頼すると大きく分けて「BM」と「PM」という不動産を管理する上で、重要な2つの要素をしっかりと管理してくれます。(BMとは、建物の自体の管理のこと)(PMとは、入居者などの管理)

土日でできる

次に挙げることの出来る不動産投資のメリットは、サラリーマンにとっては大きいメリットになりえる「土日で出来る」という点です。

不動産投資で時間が最も掛かる部分は、節目(購入時、融資、税金等の精算)だけで、それ以外の部分は管理会社等にある程度委託する事が可能なので、本業に影響を与えることなく、投資活動を進めていくことが可能です。

もちろん、管理会社に任せると言っても、ある一定の時間を割く必要性はあり、完全に放置なんて事は難しいですが、少なからず他の投資対象と比べた時に、投資に割く時間の割合は少ないといえます。

節税できる

不動産投資は、節税に効果的です。

というのも、不動産投資で主に節税する事が出来る税金は「所得税」と「相続税」で、サラリーマンが節税の恩恵を受ける事が出来るのは「所得税」の部分です。

所得税には主に10種類あり、その所得の種類によって税率や分離・総合かが分かれます。

通常、投資で得た所得は、雑所得や利子所得に該当する事が多いので、給与で得た所得などと合算することが出来ず、節税にはなりません。(給与所得+分離課税の所得を得ていても、分離課税の経費を給与所得に計上できない)

ですが、不動産投資で得る所得に関しては、不動産所得に分類され、不動産所得は「総合課税」になるため、同じ総合課税の給与所得と共に、経費などを計上する事が可能です。

不動産投資では、最初の一年とその後の減価償却で、かなり費用がかかるので赤字に出来る可能性が高く、特に減価償却においては実際にキャッシュで出ていく費用ではないので、節税効果が高いです。

生命保険の役割を果たす

次にご紹介したい不動産投資のメリットは、団体信用生命保険に加入することによって、生命保険代わりにすることができる点です。

団体信用生命保険とは、通常住宅ローン(投資に限らずマイホームの購入などの際)などで、融資を受ける際に義務付けられている保険の事で、契約者がローンの支払いが完全に難しくなった場合(死亡または高度障害)に、ローンの支払が不要になり、保険会社がローンを肩代わりしてくれるのです。

つまり、もし「契約者」が死亡・高度障害状態になった場合は、持っている不動産のローンはすべて無くなりローンが完済された状態で、配偶者やお子さんに不動産を残せるのです。

見方によっては、死亡・高度障害等になった時に保険金を受取ることの出来す通常の生命保険の不動産バージョンとも言え、もし収益性の高い物件を残せたのなら、それは保険金よりも有利な遺産になることでしょう。

年金の役割を果たす

次にご紹介したい不動産投資のメリットは、年金の役割を果たすという点です。

年金が将来どのくらい貰えるのか?というのは、世代によって開きがあり、なんとも言えないところなのですが、一般的に言われている事で将来的に貰える年金の受給額は、若くなればなるほど減っていくという事です。

もちろん、それまでに魅力的な改革等が成されれば、話はまた別かもしれませんが、少なくとも現状のシステムのままで運用されていけば、受給額の減少が避けられません。

そこで、不安な老後に自分達で備えるという意味でも、不動産投資は有効で、やり方によっては、しっかりと家賃収入で安定した収入を得ることができ、年金よりも安心できる老後の収入源になる可能性があります。

インフレに強い

次にご紹介したい不動産投資のメリットは、「インフレに強い」という事です。現在、100円が同じように100の価値を持っているとは限りません。というのも、世の中がインフレになると、お金の価値が下がります。例えばこの前まで100円で買えていたアイスがいつの間にか120円になるというのがインフレなのです。

しかし、不動産においては、大きなスパンで考えた時に資産価値が変化するものなので、経済状況に合わせて、その時代にあった価値で資産を保有することが可能です。

リスクが限定的である

次にご紹介したい不動産投資のメリットは「リスクが限定的である」という点についてです。

というのも、不動産投資は物理的に存在し、価値がある建物や土地というものを、投資対象としていくのが、もしも経営が難しくなってしまった、予定していた収益と違う事態になったとしても、不動産を清算してしまえば、少なくとも路頭に迷うなんて事にはならないでしょう。

しかし、国内の人口が減少して、リスクが高くなっている事は確かですが、一定の需要が見込める地域(都内など)を投資対象として運用していけば、避けることが可能です。

不動産投資のデメリット

先ほど、不動産投資のメリットについてご紹介させて頂きましたが、完璧な投資なんてものはなく、メリットがあるなら、デメリットが必ず存在します。なので、これから不動産投資のデメリットについて詳しくご紹介していきます。

投資額が大きい

まず、はじめに挙げられるのは、投資額が大きいという部分に関してです。

もちろん、投資額が大きいという事は、入ってくるお金も大きいということになりますが、やはり投資の初心者やあまり不動産投資を経験していない方にとっては、数千万〜数億円という投資額は気が引けると言えます。

そのため、大きい投資額に気が引けるかたには、区分所有などのある程度投資額を抑えることの出来る投資対象という選択肢も悪くないと言えます。

空室になると収入が減る(なくなる)

次にご紹介したい不動産投資のデメリットは「空室になると収入が減る」という部分に関してです。不動産投資は基本的に、インカムゲインによる収益を中心的に利益を出していくことが多いので、空室になるというリスクはかなり大きいものがあります。

サブリースなどを利用すれば、家賃保証を受けられますが、空室が多くなり、その状況が長引くと、家賃保証の引き下げや家賃を下げられる事がほとんどで、やはり不動産投資には空室リスクというものがつきものです。地方ではその傾向が強いので、地方で不動産投資をする際は、空室リスクというものに対して、特に注意する必要性があります。

流動性が低い

最後にご紹介したい不動産投資のデメリットは「流動性が低い」という点についてです。

たくさんの投資対象があり、不動産投資もその中の一つですが、一般的な個人投資家が投資可能な投資対象の中では、流動性の低い投資対象の一つです。すぐに現金にできないというのは、投資において大きなデメリットになりえます。

例えば、不動産ではなく、株式投資の流動性を考えてみましょう。一般的に、個人投資家が投資する株式は上場している株式が対象なので、市場で売買されており、いつでも買ったり、売ったりする事が可能です。極端な話ですが、購入した1分後には市場で売り出す事が可能です。

しかし、不動産の場合はそうはいきません。業者買取ではなく、不動産業者に仲介により、有利な価格で取引したい場合は、買い手を待つ必要があります。(一般的に、1~4ヶ月程度)そのため、リスクが身近に迫っているとという時に限らず、チャンスがあるのにキャッシュにして次の投資にすぐ切り替えれられないというのは、大きなデメリットでしょう。

こんな人が向いている

先ほど、不動産投資のメリット・デメリットについてご紹介させて頂きました。メリットとデメリットを考慮した際に、不動産投資がおすすめ出来る方というのは、どのような方なのでしょうか?これから、不動産投資に向いている方の特徴についてご紹介したいと思います。

資金的な余裕がある人

不動産投資では、融資を受ける事が一般的で、通常自分で大きなお金(物件価格から考えた時に)を用意する必要性はありません。しかし、不動産投資で不動産を管理する上で、必要になってくる費用(修繕費)等がいつ発生しても、すぐに出せるぐらいの余裕がない方でないと、安定した不動産投資というのは難しいでしょう。そのため、ある程度資金に余裕がある方は、投資対象の一つとして、不動産投資をおすすめできます。

心に余裕がある人

次にご紹介したい不動産投資が向いている方の特徴は、心に余裕がある方です。というのも、これは自分で投資対象を決めて、資産を運用するなら、不動産投資に限った話ではないのですが、なにかあっても慌てない余裕を持った心を持つ事が大事です。

不動産投資は比較的、安定した投資対象と言えますが、それでもやはり一度くらいはアクシデントが起こるものです。(一度や二度どころじゃないかもしれない)例えば、家賃を滞納されたり、入居者同士のトラブルなどなど何かあっても、冷静に対応できる余裕を持ちましょう。

サラリーマンにおすすめの投資物件とは

先ほど、不動産投資の適正がある方の特徴についてご紹介させて頂きましたが、サラリーマンにおすすめの投資物件はどのような物件なのでしょうか?これから、サラリーマンの投資対象に入ってくる不動産のである「アパート」、「ワンルーム」、「戸建」という三つを、サラリーマンが投資するならという視点で見ていきたいと思います。

アパート

一般的に不動産投資と聞くと、まず想像するのが「アパート」を投資対象とした不動産投資でしょう。アパート投資の特徴として、安定性が高い事、はじめのハードルが高い事などがあげられます。

安定性が高いというのは、アパートの中で空室が少しあっても、他の家賃収入で補填する事が可能ですし、何かあった時(改装なども含めて)に、区分所有ではないので、簡単に事を運んでく事が可能です。しかし、アパート一棟ごと購入する必要性があるので、はじめの投資額が大きくなりがちで、他の投資対象と比べた時に、敷居が高いのも事実です。

ワンルームマンション

次にあげる事のできる不動産投資の投資対象は、ワンルームマンションで、マンションの一室を区分所有して、貸し出したり、転売して利益を出していく投資対象です。ワンルームマンションの特徴として、空室のリスクが高く・はじめの投資額が低いという特徴があります。

ワンルームマンションでは、区分所有で一般的に。一つの建物に一室のみ購入するケースや初心者で、キャッシュフロー自体が弱い場合などは、空室になってしまうと本業の給与から損失を補填する必要性が出る可能性があります。

空室が出ても、返済・税金の支払いは待ってくれません。しかし、はじめの投資額自体は小さいものになりやすいので、敷居は低いと言えます。

丸ごと一軒の戸建

最後にご紹介したい不動産投資の投資対象は「戸建」で、一軒をまるまる買って、運用していく方法です。丸ごと一軒の戸建投資は、「アパート」「ワンルームマンション」の二つと比較した時に、両者のバランス型の投資対象と言えます。

というのも、空室にリスクはワンルームマンションはなんとも言えませんが、アパートよりは敷居が高くありませんし、ワンルームマンションほど低くはありません。また、丸ごと一軒を購入して所有するので、空室の場合は改修・修繕などの物件の管理もしやすいと言えます。

最後に

今回は、不動産投資のメリットやデメリット、向いている人、投資対象などについてご紹介させて頂きました。

不動産投資は、比較的手間が低い投資対象の一つで「時間」という観点で考えた時に、サラリーマンの方には、お勧めできる投資対象の一つですが、やり方を間違えてしまうと損失を出してしまって、失敗してしまう可能性もあります。なので、どんな投資にも共通して言えることではありますが、しっかりと知識をつけた上で、計画的に投資していきましょう。