アパート・マンションの空室対策の一つとして、最近インテリアが注目されています。大手ハウスメーカーによる、「好きな壁紙選べます!」という宣伝が入居者募集時に見かけられるようになりました。

今回の記事は、このアパート・マンションの空室対策として「インテリア対策」は有効か?また家電製品を備え付けるアパート・マンションのメリット・デメリットについても解説いたします。

家具付き、家電付きなどの物件が人気?

最近のワンルームタイプの賃貸物件では家電製品付きというのをよく見かけます。
付加価値を付けたこの、家電製品・家具付きを選ぶユーザーのメリットはどんなところ
でしょうか?

家具付き、家電付きはサラリーマンの単身赴任などに便利

この、家具付き・家電製品付きの物件は単身タイプのお部屋に多く見かけます。

サラリーマンの単身赴任で一人暮らしの家電を一揃えするのは結構な出費となります。
また、転勤される方がはじめから期間が決まっているとは限らず、また、数ヵ月単位や1年くらいなどという短期タイプの方も多いですよね。

衣服など身の回りだけで、気軽に引越しできる家具付き・家電製品付きはこういう
単身赴任の方には手軽に引っ越すことのできる物件として人気があります。

引越し代を抑えたい学生にも重宝する

初期費用がおさえられるため、一人暮らしが初めての大学生向けにもおすすめです。学年が上がり、専攻によって別な場所のキャンパスに移るという大学も多いです。もし、不動産投資をするエリアに大学が有り、学生向けの賃貸物件の経営をお考えであれば集客のいちアイディアとしてご検討してみてはいかがでしょうか。

はじめての一人暮らしの人にも心強い

学生さんだけなく、一人暮らしが初めての方もこのような家具付き・家電製品付きを
選ばれる場合が多いです。

これは、引越しが手軽になることはもちろん、お試しに住んでみてそのエリアが気に入れば
長期に住む物件を探すという人にはもってこいの物件といえるからですです

首都圏などでは、住んでいるエリアによってずいぶんと雰囲気が違うものです。

多少家賃が高くとも、憧れのエリアに住んでみたい。
また、残業が多く寝に帰るだけという方もこのような家具付き・家電製品付き
は手軽に利用出来る物件として付加価値が高いと思います。

冷蔵庫や洗濯機ははじめから付いていると便利

家電製品で最初から付いていると便利なのが冷蔵庫や洗濯機ではないでしょうか。
備え付けであれば、入居したその日から洗濯機することができ食料品もすぐに冷蔵庫に入れることが出来ます。

必需品である生活家電心配をしなくてよいのは、とても便利です。

また、関西から関東への引越しまたは関東から関西へで周波数が違い利用できない
家電があります。

以前はすべて買い換えが必要でしたが2000年以降、この問題は徐々に解決しており
現在は、ほとんどの家電製品において関東でも関西でも利用できるようになりました。

しかし、古いタイプの家電を利用している方は要注意です。お持ちの家電製品が
「50Hz専用」「60Hz専用」と記載ががあれば、そのエリアでしか使えないものになります。

このように、家具付き・家電製品付きのメリットはこのように家電の買換えもなく、
手軽に引できる点や短期利用の方には大きなメリットがあります。

家具、家電付き物件のデメリットは

入居者のタイプによっては便利な、家具付き・家電製品付き物件ですが、デメリットもあります。

部屋のレイアウトに制限がでる

大物の家電製品はおおよその置き場所が決まっているのでさほど問題はないと思い
ますが家具も備え付けの場合、住む人にとっては自由がきかないというデメリットに受け取られることもあります。

自分で一から揃えたいこだわり派には不向きかも

最近の家電は、お洒落なものやカラーで統一できるものなど、選択の幅が広がっています。家具においても自分のこだわりがあるという方だとこのような家具・家電製品付きは不向きかもしれません。

もともと家具家電を持っている人が敬遠することも

はじめて一人暮らしされる方には便利な家具・家電付き賃貸物件ですが何度か引越しを経験されて「家具・家電製品は一通りご自身で持っている」方は、このような家具付き・家電製品付きは選ばない可能性が高いでしょう。

古い家具家電は省エネ性が低い

最近は省エネタイプの家電がほとんどですが、型の古い家電が備え付けられていると省エネ性が低く電気代が高くなるケースもあります。備え付けられている家電がそのようなタイプのものであれば、毎月の電気料金の負担が高くなる場合があります。ユーザーに不利になり敬遠されるリスクが高まりますので、新型の家電を入れることをオススメします。

故障した時の対応策は?

家電には、もちろん故障もあり得ます。一般的なアパート・マンションではエアコンや給湯器程度の備え付けが多いですが冷蔵庫・洗濯機・レンジ・テレビなどの家電を備え付けている物件の場合、故障の原因が経年劣化であれば、これら家電の修理・買い換えはすべて貸主負担となります。

不動産投資として、このような家具付き・家電製品付き物件検討するのであれば、学生が多く住む駅や、新入社員が多い大手企業の通勤圏内など、物件ニーズの見込まれるエリア選択が必要になってきます。

賃貸物件に備え付けインテリアを置くと客付けに役立つ?

最初にご案内した、「好きな壁紙選べます」という大手ハウスメーカーでは、長い期間の入居を見込んで、入居者の嗜好性を尊重した「インテリア対策」を行っています。

さて、インテリアは空室対策になるのでしょうか?

空室を彩るために手軽なインテリアを置く貸主が増えている

壁紙だけなく、ちょっとしたインテリアで差別化をアピールする大家さんが増えています。目に付くところだと照明器具などでしょう。無難な照明より、少し高級感を醸し出せるライトにすれば、部屋をお洒落にみせることも出来ます。また、和室のあるお部屋ではふすま紙や障子ををカラフルなものにしたりすると内覧に来た方に好印象を与えられます。

生活をイメージさせるインテリアが効果的

壁紙は面積が広いため印象を大きく変える効果がありますが、手軽にイメージアップできるものに観葉植物があります。殺風景な部屋にグリーンが一つあるだけでも、グッと明るい印象になります。ちょっと見ただけでは分からないほど精巧な防塵・防汚・光触媒の人口観葉植物であれば、面倒なお手入れの心配もありません。

窓からの光に反応し、半永久的に光触媒で室内のウイルスや雑菌、ホルムアルデヒドの分解、タバコやアンモニア臭の消臭効果などが期待ものもあり、便利ですこのように、観葉植物をはじめ、入居者に清潔で健康的な印象を与え、部屋に住んだときの生活をイメージできるインテリアの設置はオススメです。

女性をターゲットにした物件ではより効果的

このようなイメージを左右するインテリアの設置は、男性より女性の方が反応が良いでしょう。爽やかな観葉植物やお洒落な壁紙など内覧時に「素敵な部屋」というイメージを与えることで付加価値を高めます。

費用はどれくらいかかる?

ライトや障子、ふすま紙などは通常のタイプより2割程度高くなります。光触媒の観葉植物は比較的大きなものでも2万ほどです。家具付き・家電製品を揃えるより、インテリアの設置は費用がかなり抑えられます

不動産賃貸サイトに掲載する写真も“インスタ映え”の時代

最近の不動産賃貸サイトはカラフルな部屋ということで“インスタ映え”も狙っています。

また、サイトには物件の動画掲載されているものも多く、サイトを見た方がより実際のイメージしやすい工夫がされていますす。無難なオフホワイトの壁やふすま紙や障子にライトより、ちょっとお洒落な壁紙や観葉植物がある方がステキに見えますよね。ちょっと見栄えを良くするだけでも“インスタ映え”しますから、そ費用対効果は高いといえるでしょう。

“インスタ映え”の費用対効果は高いといえるでしょう。

貸主が家具家電を揃えるときの注意点

 

家具や家電付きの物件では、どんな点に注意して揃えるのが良いのでしょうか?ポイントを3つご紹介します。

すべての家具家電を揃えるのは費用がかかる

不動産投資として建物を建てるだけではなく、家具・家電製品付き賃貸物件にレベルアップするとなるとそれだけ初期投資が高額になります。部屋数にあわせて、全ての部屋に冷蔵庫・洗濯機・レンジ・テレビ・エアコンなどを揃えると相当な費用になります。家具・家電製品付き賃貸物件はほとんどワンルームマンションか単身など小世帯向きです。

家賃収入の利回りは妥当なのか?しっかり計算した上で選択してくださいね。

入居者サービスで「今入居を決めた方に○○プレゼント!」もあり

賃貸物件を見る入居者の目もだんだんと肥えてきています、家電が備え付けてあるより家賃が安い方を好む方もいるので検討が必要です。

ポイントを絞ってあまり好みが影響しない家電を置く

好みがあまり影響しない家電となると「テレビ」が良いのでと思います。洗濯機も乾燥機付きがあったり、冷蔵庫も大きなものなど不要な方もいるでしょう。薄型のテレビならとりあえずおいてあれば便利です。

最後に

筆者も以前このような家具付き・家電製品付きのワンルームマンションに住んでいた時期があります。

その物件はテレビ・洗濯機・冷蔵庫・エアコン・ベット・スタンド・折りたたみ式の机に椅子の他、簡単な収納家具が備え付けられており、掛け布団に毛布と枕にシーツなどもあり、本当に鞄一つで、引越しできる物件でした。

家具・家電製品付きは費用対効果から見て場所を選ぶと思います。学生が多くいる場所、近くに企業あり単身赴任者の利用が見込めるエリア
こういった場所では企業が年間契約で部屋を借りるという物件もあります。毎回ホテルなどに泊まるよりは経費が安く済むからです

お部屋の付加価値を手軽に高めるのであれば費用が安く済むインテリア対策がおすすめかもしれませんね。

以上、賃貸物件の集客策として、家具家電やインテリアの設置は効果的か?
についてのまとめてみました。