初めて不動産投資される場合は、部屋単位で購入する区分投資からスタートして、うまく経営できるようになってきたら1棟買いというイメージをされている方も多いでしょう。それぞれメリット・デメリットがありますが、実は経験の有無は関係なく、区分所有はとてもおすすめの投資方法です。

そこで今回は、マンション・アパートの不動産投資で区分所有することのメリット・デメリットをご紹介します。

区分所有のメリット

一般的にアパート経営は土地を購入し、そこにアパートを建てることが多いため、マンション経営と比較すると、区分所有のケースは少ないかと思います。しかし、マンションと同様に部屋単位で購入し経営される方もいるでしょう。

 

マンション・アパートに限らず、1棟を購入して経営されている場合と比較した、区分所有のメリットは以下のとおりです。

 

自己資金が比較的少ない金額で始められる

区分所有は1棟への投資に比べて、少額の資金で始めることが可能です。場所や間取りによっては1,000万円を下回るような物件も数多く出回っています。また、予算に応じてさまざまな物件を買い足すこともできる柔軟性も、区分所有のメリットです。

 

リスク分散ができる

区分所有物件を複数のエリアに所有することで、リスクの分散が可能です。どれほど魅力的で価値のある物件でも、災害や環境変化によって、建物自体の価値が下がってしまうというリスクは誰にも予測できません。予測不能な事態によるリスクを回避するためにも、区分所有は有効な投資方法です。

 

流動性が高い

区分所有は1棟所有に比べて、買いやすく売りやすいという特徴があります。これはやむを得ず手放すような場合はもちろん、相続をするような場合にもメリットです。区分所有として5室を所有している場合と、1棟5室の建物を相続する場合を比較すると、区分所有の方が相続する上でも容易になります。

 

 

区分所有のデメリット

ここまでメリットを見ていただきましたが、もちろん区分所有することのデメリットもあります。主なデメリットは以下3点です。

 

空室の際のダメージを受けやすい

1棟を所有している場合は、1室の空室が出ても収入がなくなるわけではありません。しかし、所有区分、特に1室のオーナーの場合は空き室があればその期間家賃収入がなくなり、ローンなどの支払いだけになってしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

区分所有の割合しか権利がない

1棟を所有している場合は、建物の老朽化、火災や震災で被災した際の建て替えを自己判断で行えます。しかし、区分所有の場合は全てのオーナーの合意が必要です。このように、建物の管理全体を複数のオーナーで行わなければならないため、不便を感じるかもしれません。

 

土地が残らない

何らかの理由で建物が無くなっても、1棟所有の場合はその多くは土地ごと所有していることが多く、土地が残ることは大きなメリットでしょう。一方、区分所有では土地の権利はありません。

 

 

区分所有と1棟所有を比較すると

ここまで区分所有と軸として、メリットとデメリットを見てきました。今後、全国的に人口減が確実なため、空室は不動産投資における最大のリスクです。そのため、不動産投資として考えると区分所有がおすすめです。

 

また、災害などによって、いつ所有物件の価値が無くなってしまうかも分かりません。そのような点も踏まえて、手軽に始められリスクを分散できる区分所有は、マンション・アパート投資においてはおすすめの投資方法です。

 

おわりに

今回は、マンション・アパートの不動産投資で区分所有することのメリット・デメリットをご紹介しました。

収入が不安定になってきている現代において、将来の長い期間にわたる収入源になりえる不動産投資には大きな魅力があります。一方、日本は世界的に見ても自然災害が多い国であり、今後の人口減により、多くの入居者を確保することがより難しい時代になっていくでしょう。そのため、エリアを選ぶ際にも自由度が高く、リスクを分散できる区分所有はこれからの時代にマッチした投資方法であるといえます。