マンション経営を実際に始めている人は、誰もが成功を目指しているはずです。最初から失敗することしか考えていなかったら、きっと前に足を踏み出すことができなかったでしょう。しかし、これからマンション経営を始めようとしている人は、どうしたら成功できるのかがよくわからず、不安を募らせているかもしれません。そこで、そのような人のために、マンション経営をするなら知っておきたい、成功するための5つのポイントについて解説します。

マンション経営を成功させるには?

まずは、マンション経営を成功させるのに欠かせないものは何なのか、アンケートを取って調べてみました。

【質問】
マンション経営を成功させるために優先順位が高いのはどれだと思いますか?

【回答結果】


物件の立地:101名
管理会社の対応力:30名
自己資金の多さ:13名

【調査概要】
調査地域:全国
調査対象:20代以上・男女
調査期間:2017年3月28日~2017年3月29日
有効回答数:144サンプル

★最も重視すべきは物件の立地
今回のアンケートでは、物件の立地を選んだ人が全体の約7割を占めました。

・住まいを探している人にとって立地は高い優先事項になっているイメージがあります。(40代/会社員/男性)
・将来にわたって入居者が入るような物件の立地でないと、入居者が途絶える可能性があるからです。(20代/専業主婦・主夫/女性)

立地を重視すると答えた人は、借り手がいなければマンション経営自体が成り立たなくなってしまうと考えたようです。各コメントからは、立地が良い物件は、次々と借りたい人が現れるため、空室リスクが少なく、長期に渡って収益を生み出す可能性が高いと考えた様子がうかがえます。立地に次いで多かったのは管理会社の対応力を選んだ人でした。

・空室状態を継続させないためには、管理会社の対応・能力が重要なので。(60代/会社役員/男性)
・長い目でみるとトラブルは少しでも減らしたいので、管理能力は大事です。(30代/専業主婦・主夫/女性)

マンション経営においては、管理会社が直接借り手とやり取りすることが多いため、空室リスクや住民トラブルを左右するのは管理会社の能力だと思うのも一理あります。マンション経営ではオーナーの代わりに管理会社が入居者と関わる点が多いため、管理会社の対応力が入居者の質にも影響してくると考えた人が多かったようです。今回のアンケートでもっとも選んだ人が少なかったのは自己資金の多さでした。

・借入金を出来るだけ抑える為に、自己資金が重要だと思います。(50代/会社員/男性)
・資金力の差が最初はものを言うとおもう。(30代/会社員/男性)

この選択肢を選んだ人は、自己資金が多ければその分だけ借入金を減らすことができるため、ローンの返済に追われることが無くなると考えているようです。いくら自己資金を用意できるかによって、どのような物件に投資できるかも変わってくるという意見は言われてみれば確かにそうかもしれません。

今回のアンケートで最も多くの人が選んだ条件は好立地でしたが、それはマンションを探している借り手側が重視するポイントでもあります。もしかしたら、借り手目線という点に成功のヒントがあるのかもしれません。では、マンション経営者として成功するための大切なポイントを見ていきましょう。

計画に時間を費やして成功のイメージを掴む


マンション経営は、物件を購入する以前の段階で成功するかどうかがある程度決まってしまっていると言っても過言ではありません。というのも、どのような場所に誰を対象とした物件を購入するか、家賃はいくらに設定するか、ローン完済までに何年かかるといったことが、投資として成り立つかを左右するからです。ですから、できるだけ具体的なイメージを頭の中に思い描けるようになるまでしっかり計画を立てましましょう。特にローン返済に関しては、さまざまな条件でシミュレーションを重ねることが大切です。多くの人がやってしまいがちなミスは、常に満室の状態でローン返済のシミュレーションをしてしまうことです。ローン完済まで常に満室ということは現実的ではありません。特にワンルームマンションの場合、何年かに一度は入居者が入れ替わります。そのとき空室の状態にせず、次の借り手に引き継ぐというのは簡単ではありません。ですから、空室の割合を変えてシミュレーションを重ねることをおすすめします。

投資対象の立地を絞り込む

マンション経営を行う場合、賃貸需要のある立地の物件であることが最低条件になります。賃貸需要のない場所にいくら立派なマンションを所有しても、空室リスクに悩まされるばかりです。基本的には人口の多い大都市圏の、しかも乗降客の多い駅から近いマンションが理想です。いくら駅から近くても、普通電車しか停車しない駅と、特急や急行が停車する駅とでは借り手候補の数が違います。マンション経営のための物件を探すなら、できるだけ都心部へのアクセスがよい路線の大きな駅から徒歩圏10分以内に絞って探すようにしましょう。

誰が入居するのかを決めて物件を選ぶ

賃貸需要があると言っても、立地によって借り手が誰になるか違ってきます。学生をターゲットにするのであれば学校の近くということになりますが、あまり特定の大学に近い場所を選ぶと、ターゲットが1つの大学だけに絞られてしまいます。その点、多くの大学が集まる路線の主要駅近くを狙うと、多くの大学の学生が借り手の候補になります。同じワンルームマンションでも、借りるのが学生か社会人か、男性か女性かによって好む立地や必要とする設備が異なります。ましてや単身か家族世帯かということになると、立地や設備に加えて間取りも完全に別物として考えなければなりません。きちんとターゲットを絞ってから物件探しを行ったほうが入居率の高い物件を選べます。

対応力に優れた管理会社を探す

マンション経営に関しては部屋を自主管理するのはおすすめできません。同じ建物の一室に住んで管理を行うアパート経営のようなわけにはいかないからです。入居者の対応から家賃の集金、修理や修繕の受付まで、物件管理に関するこまごまとしたことは、専門の管理会社に依頼するようにしましょう。ただし、管理会社は規模もサービス内容もまちまちです。信頼できる管理会社を選ぶことが成功への近道と言えます。契約する前に、管理会社が管理をしている物件や評判を調査しておきましょう。オーナー側の味方になってくれるような管理会社を選ぶことが大事です。

自己資金の割合が高いほど成功しやすい

マンション経営では、ローンを利用するケースがほとんどですが、できるだけ自己資金を多めに用意しておいたほうが成功しやすくなります。ローンはただ支払いを分割しているわけではなく、利息がかかっていることを忘れてはいけません。自己資金を多く用意できればその分だけ借入金の金額を抑えることに繋がり、トータルの支払額も抑えられます。ローンが少なければ、それだけ毎月の負担を小さくすることができ、完済までの期間を短くすることも可能です。早めに完済できれば、早い時期から家賃収入を修繕費の積み立てや次の物件の購入資金に回せるようになるため、自己資金はできるだけ多く用意するようにしましょう。

まとめ

マンション経営で成功するためには、おさえておきたいポイントがあります。そのポイントの多くは、実際の物件を見つける前の段階に集中しています。ですから、漠然とマンション経営をしてみたいというのでは成功しにくいと言えます。マンション経営で成功するためには、しっかりとしたビジョンが欠かせません。具体的なイメージをはっきりと頭の中に思い浮かべられるくらい、きちんと細かい部分まで計画を立ててから臨むことが大事です。
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