不動産投資ではローンを組んで物件を購入するのが一般的で、賃料をローン返済に充てるケースがほとんどです。ですから、もし空室ができてしまうと賃料が入らず、その間の返済はオーナーが自らの資金で埋めなければなりません。そのため、不動産投資では、空室リスクをいかに減らすかが重要です。そこで注目されるのがサブリースという契約方法。ここでは空室リスクを減らす効果が高いサブリース契約とはどのような契約で、どんなメリットやデメリットがあるのか解説します。

☆サブリース契約を知っている人はどれくらい?

まずは、サブリース契約がどのくらい世の中に浸透しているか、アンケートを取って確認してみました。
【質問】
不動産投資のサブリースとはどんな契約方法か知っていますか?

【回答結果】


知らない:73名
知っている:48名

【調査概要】
調査地域:全国
調査対象:20代以上・男女
調査期間:2017年3月28日~2017年3月29日
有効回答数:121サンプル

★まだまだ知らない人が多いサブリース
今回のアンケートでは、サブリースを知らないという人が全体の6割を占めました。

・又貸しという言葉にマイナスのイメージしかないので、怖い。(30代/パート・アルバイト/女性)
・大家の側が楽そうなメリットはあるが、デメリットも多そう(30代/会社員/男性)
・不動産投資になれた業者がうまく利益をあげるようにやってくれそう(50代/専業主婦・主夫・女性)

わからないながらも、サブリースという名前から又貸しのことだろうと想像している人は大勢いました。また、テレビの報道などで名前だけは聞いたことがあり、危ないイメージを持ったが詳しくは知らないという声も多く聞かれました。テレビ報道ではサブリースで失敗した事例だけが取り上げられるため、マイナスのイメージが強くなっているようです。逆に、詳しくは知らないながらも、管理を全部任せられてオーナーが楽できるというイメージを持っている人もいました。一方、知っていると答えた残り4割の人のコメントは次の通りです。

・ある程度、空室リスクを抑えることができるため、不動産投資初心者にはメリットが大きい契約方法だと思います。(40代/会社員/男性)
・自分の物件を使って賃貸経営してもらい、家賃保証の形で安定収入を得る運用方法は安心システムに感じます。(50代/専業主婦・主夫/女性)
・特に悪い印象はない。一括で借り上げることによってのメリットも大きい。(20代/会社員/男性)

知っていると答えた人のコメントを見ると、知らないと答えた人と比べてサブリースに対してよい印象を持っていることがわかります。不動産投資家にとって、一括で建物を借り上げたうえで賃貸経営を任せられ、家賃も保証してもらえるという点に魅力を感じている人が目立ちました。

アンケートの結果、初心者やハイリターンを求めない人にとっては魅力のある契約方法と思っている人が多いようです。では、この結果を踏まえたうえでサブリース契約のメリットとデメリットを具体的に見ていきましょう

☆そもそもサブリース契約とは?


賃貸契約の方法には、本来「マスターリース」と「サブリース」という種類があります。マスターリースは物件を所有している人から不動産会社が賃貸目的で一括借り上げる契約のことです。一方、サブリースとは不動産会社が借り上げた物件を、入居者に貸し出す転貸契約のことを言います。しかし、実際には一括借り上げから入居者への貸し出しまでを一連のものと解釈することが多いため、一括借り上げから貸し出しまでの流れをサブリースと呼ぶのが一般的です。一般的な賃貸経営の場合は、物件の所有者が入居者と直接賃貸契約を結び、賃料収入を回収するため、賃料の全てが物件所有者のものになります。その点、サブリースの場合は、物件所有者はサブリース会社から賃料を得る形です。「家賃保証」という形で空室があっても賃料が支払われる契約になっていることが多く、空室リスクの回避に役立ちます。また、入居者はサブリース会社と賃貸契約を結ぶため、賃貸物件の経営管理もサブリース会社が行います。ですから、オーナーは不動産投資で家賃収入を得ながらも、直接賃貸物件の経営管理を行う必要がありません。

☆サブリース契約のメリット

サブリース契約を結ぶことでどんなメリットがあるかというと、主なものは次の3つです。
・家賃収入が安定する。
・家賃保証以外にもサービスがある。
・家賃滞納のトラブルを回避できる。
サブリース会社に物件を一括で借り上げてもらえるため、毎月必ず一定の賃料が入ってくることになります。空室リスクを考えなくてよく、毎月一定の賃料が必ず入ってくるということはオーナーにとって大きなメリットと言えます。また、家賃保証以外にも、滞納保証や管理委託などのサービスも受けられます。サブリース会社はオーナーに対して家賃保証をしているので、確実に入居者から家賃を得るために、入居者に入居者負担で滞納保証の契約を結んでもらうケースが目立ちます。オーナーが直接入居者と契約すると、滞納のリスクについても覚悟が必要ですが、サブリース会社に管理を任せることで、オーナー側が手を打たなくても滞納のリスクを回避することができるのです。

☆サブリース契約のデメリット

サブリース契約にはもちろんデメリットもあります。主なデメリットは次の3つです。
・家賃の決定権はサブリース会社にあり、オーナーの手元に入るのは家賃の一部。
・礼金・敷金はオーナーの手元に入ってこない。
・サブリース会社が倒産してしまうと貸主変更など通常よりも面倒な手続きが必要。
サブリースで家賃の決定権がサブリース会社にあるのは、入居者と直接賃貸契約を結ぶのがサブリース会社になるからです。賃貸物件の経営管理自体をサブリース会社に任せる以上、家賃収入からそのための費用を差し引かれるのは当然ですし、もともと一括借り上げの契約を結ぶ時点で月々の賃料についての取り決めもあるため、最初に納得のいく賃料で借り上げてもらっておけば、この点はそれほど大きなデメリットではないかもしれません。礼金や敷金がオーナーの手元に入ってこないというのも、経営管理を任せている以上は当然のことと言ってよいでしょう。問題はサブリース会社が倒産してしまった場合です。貸主の変更手続きなどを行わなければ、入居者から入ってくる家賃が手元に入ってこなくなります。この点に関しては、いかに信頼できるサブリース会社と契約を結べるかにかかってきます。
空室リスク対策のサブリース~メリットとデメリット~

☆サブリースは契約前がもっとも大事!


一口にサブリースと言っても、契約するサブリース会社によって契約内容がかなり異なります。細かいサービス内容や契約期間に差があるため、複数社と交渉したうえで最も良い条件を提示してくれる会社と契約するのがおすすめです。サブリース契約を結ぶ際は、大まかな仕組みを理解するだけでなく、細かい部分もチェックが必要です。内容が複雑なため注意すべき点が多いのは事実ですが、プロに賃貸物件の一括管理を依頼できるという点は、不動産投資を始めたばかりの初心者にとっては心強いはずです。不動産投資のシステムを覚えながら、慣れない経営管理も行うとなると、リスクを見落として失敗しやすいからです。ですから、経営管理のプロに管理を任せられるサブリースは、不動産投資の初心者だけでなく、副業で不動産投資を行いたい人にも適しています。

☆まとめ

サブリース契約が、効率よく不動産投資を行うための味方になるか、うまみの少ない危険な契約になってしまうかは、事前の調査や交渉によります。サブリース会社ごとに、提示するサブリース契約の内容が異なりますから、よく比較して納得できる形で契約することが大事です。サブリース契約のメリットを上手に活かすことができれば、安定した収入を毎月得ることができるのですから、デメリットもしっかり理解したうえで、信頼できるサブリース会社と契約するようにしましょう。”

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