投資と聞くと、裕福な人たちだけがやっているものと思われがちです。しかし、老後にかかる費用の不安や終身雇用制という日本の特徴的な制度が崩れてきている現状では、少しでも余裕のある生活を目指して、会社員や主婦の方も株式や投資信託、不動産投資などの情報を求めている方も多いのではないでしょうか。ここでは、投資のなかでもreit投資というアメリカで生まれた不動産投資信託について紹介します。

上場市場によって異なる!?基本的な分配金の受け取り方法って?

不動産投資とは、住宅や店舗、ビル1棟の賃貸物件の不動産を購入し、利益を上げることです。一方、reit投資とは、投資家から集めた資金で不動産を購入し、賃貸収入や売買利益を投資家に分配するという不動産投資信託です。もともとはアメリカの仕組みで「Real Estate Investment Trust」の略からreitといわれ、日本では「Japan」のJをつけJ-REITといわれています。
国内で上場されているreitに投資した場合、分配金の受け取り方法には、指定の金融機関や郵便局で現金化する「発行会社から直接配当金領証等で受け取る」方式、口座開設している証券会社の口座に入金される「株式数比例配分方式」、自分が指定した金融機関で受け取る「登録配当金受領口座方式 」、銘柄ごとに指定した金融機関の口座を受け取る「単純取次ぎ方式」があります。

一方、海外のreitに投資している場合や国内と海外の両方のreitに投資している場合にはファンドによって異なり、分配金が毎月口座に振り込まれるものや再投資するような方法をとっているものもあります。

REIT(リート)投資に便利な分配金の受け取り方法は?

分配金は年に2回または1回の決算の後、投資主に支払われるお金です。分配金には、基準価格から生まれる元本と利益の違いから、税金がかからない「特別分配金」と、税金がかかる「普通分配金」があります。NISA口座を利用している場合は、この税金がかかる普通分配金が非課税となります。実物を個人で保有しないreit投資は、分散投資という危機回避の魅力があり、収益も期待できるということからNISA口座に向いていると注目されているのです。

reit投資でも株式投資でもNISA口座で分配金や配当金を受け取っていれば、1年間120万円までで、5年間非課税になります。同一銘柄を分散することはできず、ひとつの口座で管理しなければなりません。少額で運用している場合にはNISA口座で5年運用できますが、大きな額を運用するのに向いているとは言い難く、証券会社が申告や納税手続きをサポートしている特定口座とNISA口座間の移動もできません。NISAは非課税という特徴がありますが、その分制約もあるので自分が投資する金額を考えてから選びましょう。

分配金の受け取り方法は変えられる?変更の手順は?

NISA口座が始まった年は、開設後4年間口座の変更はできませんでしたが、2015年からは毎年変更できるようになっています。reit投資おもに証券会社で取り扱っており、銀行は各行によって取り扱いがない場合もあります。reit投資のNISA口座を変更したいという場合は、手数料などもそれぞれ異なるので料金を比較してからにしましょう。また、アドバイスを聞きたいという場合は店舗型の証券会社や銀行を選ぶことをおすすめします。
一方、証券会社の口座を通じて受け取る「株式数比例配分方式」を、自分の口座がある銀行で受け取る「登録配当金受領口座方式 」や指定の金融機関や郵便局で現金化する「直接配当金領証方式」などに変更したい場合は、インターネットの口座取引であれば自分の口座の口座管理から変更したい方法を選ぶことができます。店舗型で変更する場合は、アドバイザーに相談してください。それぞれの金融機関で名称も方法も異なっているので、確認してみましょう。