実物不動産に投資をしなくても賃貸経営を行った場合と同じような利益がねらえる方法としてJ-REITに投資する方法とJ-REITを投資対象とするファンドに投資する方法があります。そこでJ-REITに投資する代表的なファンドの1つであるJ-REITリサーチオープンについてご紹介します。

☆J-REITリサーチオープンとは一体?

J-REITリサーチオープンとは、東京証券取引所に上場されている不動産投資信託であるJ-REITに投資する投資信託です。J-REITリサーチマザーファンドの下に、年2回決算型と毎月決算型のJ-REITリサーチオープンファンドがベビーファンドとして設定されている形態をとっています。各J-REITの銘柄から受け取る分配金を原資として安定したインカムゲインを確保しながら、中長期的にファンドの財産を増やすことを目標にしているファンドです。

オープンファンドとは、いつでも新規の投資を受け付けるタイプのファンドのことで、純資産総額は3千億円を超える規模にまで成長を続け、不動産関連のファンドでは日本でも有数の規模を誇っています。特に、毎月決算型の信託財産の規模が大きく、人気を集めています。

☆毎月決算型の特徴!他のファンドとの違いは?

純資産規模が大きい毎月決算型のJ-REITリサーチファンドの特徴は、毎月決算を実施し分配金を支払うことです。毎月決算型以外のファンドは、年1回か半年に1回決算を行うことが多いです。そのため、毎月決算型への投資は分配金を受け取る機会が多くなるという点が特徴です。また、その分配金の額が安定していることも特徴です。

賃貸不動産に関連したファンドの場合は、分配金の額は安定する傾向がありますが、それでも毎月の決算ではファンドの利益は変動します。しかし、J-REITリサーチファンドは、長期間まったく同じ金額の分配を続けている点が特徴です。投資家にとっては、定額の安定収入が得られることが人気の理由だといわれています。その他のファンドの場合は、利益に応じて分配金を決めることが多いため、分配金の金額が決算ごとに違うケースが一般的です。

☆毎月決算型だからこその魅力と考えられるリスク!

毎月決算型のJ-REITリサーチオープンの分配金は定額で毎月入ってきますので、老後世代の人にとっては公的年金を補完する収入としての魅力があります。現役世代にとっても、安定した副収入としての魅力を感じるでしょう。しかし、毎月決算型ならではのリスクもあります。

それは、利益が出なくても分配する可能性があるため、自分の投資した資金が稼ぐことなく分配金という形で返ってきてしまう可能性があることです。元本の払い戻しを受けることとまったく同じ状態になります。元本の払い戻しにあたる分については課税されませんが、利益を超えた分配が長期間続くと、ファンドの財産が減少するリスクがあります。そのため、もらった分配金が利益なのか元本払い戻しにあたるものかを、分配金を受け取った都度、確認することが大切です。

☆今後への期待度はどれくらい?

J-REITリサーチオープンは、投資対象のJ-REITの分配金が上昇したり各銘柄の価格が上昇したりすると、ファンドの財産が増えることになります。そのため、J-REITリサーチファンドの今後は、J-REIT市場が好調になるか不調になるかにかかっているといえます。J-REITの市場は、好景気になると賃貸料の増加が見込めます。

また、地価上昇もJ-REIT価格上昇の要因となります。さらに、金利が低下することでも各J-REITの利益は増えることになります。今後の景気動向と金利変動を予想することによって期待度を判断することができるでしょう。実物不動産への投資ではなく証券投資の形で不動産に投資をしたい人は、J-REITリサーチファンドを投資対象候補に入れて検討するとよいでしょう。