Jリートファンドへの投資に興味がある人は、まずどのJリートファンドに投資するかを決める必要があります。決めるにあたってはそれぞれの投資対象の違いを理解した上で判断する必要があるでしょう。そこで、Jリートのタイプの違いについてご紹介します。

単一特化タイプと複数タイプ!2つの違いとは?

Jリートの投資対象は主に賃貸収入などが得られる不動産で、投資対象の用途の違いによって単一特化型タイプ複数タイプに大きく分けられます。

単一特化型タイプとは、投資家から集めた資金で購入する賃貸物件の用途が単一であるJリートファンドのことです。「住居物件だけに投資する」「ホテル物件だけに投資する」といったタイプのJリートが単一特化型タイプに該当します。

もう1つの複数タイプとは、その名の通り複数の違う用途の物件に投資をするJリートファンドのことです。マンションなどの住居物件とオフィスビル物件などのように2つ程度の用途に投資するJリートもあれば、3つ以上の用途に投資するものもあります。用途を分散したい場合は、単一特化タイプ銘柄にいくつも投資するのではなく複数タイプ1銘柄に投資をすれば済みます。

手堅いリターンが期待できる?住居特化タイプ!

単一特化タイプのjリートの中には、住居特化型と呼ばれるタイプの銘柄があります。住居特化型タイプとは、賃貸マンションに投資をする銘柄です。特徴としては、景気変動にあまり影響を受けることがなく手堅いリターンが期待できる点があげられます。

賃貸マンションの居住者は、オフィスビルの賃借人と比較すると、比較的長期間安定して居住を続ける傾向があります。景気が悪くなったからといって家賃の安い場所を探して転々と引っ越すという人はほとんどいません。そのため、賃貸マンションからの家賃収入が安定して入ってくるのです。オフィスビル物件の利回りと比較すると賃貸マンションの利回りの方が一般的には低いですが、安定したリターンが期待できる点にメリットを感じる人は、住居特化型タイプに投資するとよいでしょう。

経済効果で変動する?商業施設とホテル特化タイプ

jリートの単一特化タイプには、商業施設やホテルに投資するタイプのファンドもあります。商業施設は、郊外にある複合ショッピング施設やデパートなどをイメージするとよいでしょう。ホテルについてはリゾートホテルが投資対象となっているケースが比較的多いです。これらの物件に投資する単一特化型タイプのjリートの特徴は、景気変動の影響を受けやすいということです。

景気変動による経済効果によってリターンが大きくなったり小さくなったりします。調子が良いときはリターンの金額は増加しますが、景気が悪化すると商業施設やホテルへの客足が鈍りリターンが減少します。調子が良いときのリターンは住居特化タイプよりも大きくなるのが一般的です。好景気の恩恵を十分得たい人は、対象となるJリートファンドの価格が上昇する前に購入することがポイントです。

複合タイプと総合タイプ!分散して利益を得られる!

複数の用途の物件に投資するjリートは複数タイプと呼びますが、そのうち、2つの用途に投資するものを複合タイプ、3つ以上の用途に投資するものを総合タイプと呼んでいます。複数の用途の物件に分散投資することにより、リスクを軽減して安定した収益を得られるようになる効果が期待できます。例えば、住居物件と商業物件に投資する複合タイプであれば、不況の時期は住居物件がしっかり稼ぎ好景気になったら商業物件が稼いでくれます。総合タイプであれば分散効果はさらに大きくなります。

1つのファンドで分散効果を得たい人は、複合タイプか総合タイプに投資することをおすすめします。Jリートへの投資は、ファンドごとの投資物件用途の違いを把握した上で、自分の投資目的に合ったファンドを選んで投資することが大切です。