ホテルリートに投資をすることを決めたらどのホテルリートに投資をするかを决定します。
日本の代表的なホテルリートには、いちごホテルリート投資法人、星野リゾート・リート投資法人、ジャパン・ホテル・リート投資法人等が存在しどこに投資しようか迷うところです。今回は投資法人を選ぶ際のコツやポイントを考えてみましょう。
☆リートでホテルに投資したい場合の投資法人選びのコツとは
まずはリスクの分散が出来ているかどうかをポートフォリオからチェックします。
ポートフォリオの観点で見るべき観点は以下の3点です。
1:物件数
保有する物件がどれくらいあるかをチェックします。
物件数が少ないと万が一ひとつの物件の収益が下がるとリート全体の収益に大きな影響が出てしまいます。
2:客室稼働率
保有している物件の稼働率です。
多くのリートは調達した資金でホテルを購入し、その運営をホテルの運営会社に委託します。
リート収入の多くは固定収入ですが、一部ホテルの稼働率に応じた賃料収入となっていることもあるため客室稼働率にも注意が必要です。
3:ホテルの所在地
保有するホテルの所在地をチェックします。
都心に近い物件は取得価格も高くなる一方で、利用客も多いため収入も多く見込めます。反対に、地方の物件は取得価格も低い一方、利用客も都心と比べると少ないのでバランス良く保有していることがリスクの分散につながります。
そして、運営企業の財務体質もしっかりとチェックしましょう。ポイントは下記の3点です。
1:NOI利回り(Net Operating Income)
不動産から得る収益から、不動産の管理運営にかかったコストを控除した純利益を、保有する不動産の価値で割った値です。
資産に対する収益の効率性を見る指標となりNOI利回りが高いほど効率的な運用ができていると言えます。
2:借入金比率(Loan To Value)
LTVと呼ばれる指標です。株主から以外に銀行から資金を調達する際の金利を示します。
この金利よりも高い利回りで運用できているかどうかがポイントとなり、金融機関からの格付けが高いほど安い金利で資金を調達することが可能になります。
3:格付け
投資法人に第三者期間からの格付けが行われています。AAA、AA、A、BBB、BBという順で評価がつけられています。
そして、そのリートが割安なのか割高なのかをチェックします。
1:NAV倍率(Net Asset Value)
株式市場でいうPBR(株価純資産倍率)に近い指標です。リートの保有する不動産の時価を、投資一口あたりに換算し、現在の投資一口あたりの価格と比較するのがNAV倍率です。一般的に1倍を下回っていると割安とされます。
2:FFO倍率(Funds From Operation)
株式市場でいうPER(株価収益率)に近い指標です。
FFOはリートが不動産賃貸から得られる収入(※)のことです。
現在の投資口価格を、投資一口あたりのFFOで割ったものをFFO倍率と呼びます。NAV倍率は1倍を基準に割安かどうかを判断しますが、FFO倍率は他の銘柄と比べて際の割安・割高を判断します。
※FFO=当期純利益+減価償却費+(不動産売却損-不動産売却益)
☆ジャパン・ホテル・リート投資法人はホテルに特化したリート
ジャパン・ホテル・リート投資法人は
日本ホテル・リート投資法人が、ジャパン・ホテル・アンド・リゾート投資法人と合併して誕生したホテル特化型のリートです。
現在日本にはホテルに特化したリートには3つの銘柄が存在しますが、その中で最大規模のものがジャパン・ホテル・リート投資法人です。
☆ジャパン・ホテル・リート投資法人の特徴
上述の通りホテルに特化しているという点がジャパン・ホテル・リート投資法人の一つの特徴です。
ホテルに投資している銘柄は他にもありますが、投資比率の中でホテルが占める割合が極めて低く、
ホテルの収益特性が分配金に大きく影響する数少ない銘柄がジャパン・ホテル・リート投資法人です。
また、賃料比率における変動賃料の割合が40%(2015年12月期)となっており、
賃料収入の増加とともにリートの収入が高まるのも特徴のひとつです。
東京オリンピックや高まるインバウンドという
外部環境に左右されやすいのも変動賃料の割合が多い銘柄の特徴となります。
☆ジャパン・ホテル・リート投資法人を利用するメリット
リスク分散の指標となる物件数は星野リゾート・リート投資法人47件(2016年6月現在)、
ジャパン・ホテル・リート投資法人38件(2016年4月末、いちごホテルリート投資法人9件となっており、
ジャパン・ホテル・リート投資法人への投資はホテル投資を考えた際に上手くリスク分散をしながら投資できる銘柄となります。
またホテルに特化しているからこそ、
ホテル賃借人やホテル運営受託者等との協働によるリノベーションやリブランド等の豊富な経験を有しており、ホテルの価値そのものを高めていけるのもジャパン・ホテル・リート投資法人の特徴となります。
☆リート投信を成功させるために必要なこと
リート投信の决定の際には、
まず投資先の特性を把握し、その中で銘柄を選ぶことが成功の秘訣となります。
オフィスビル、商業施設など景気に左右されやすい投資先、レジデンシャルなどの景気に左右されにくい投資先、ホテルの業績に左右されやすいホテルに特化した投資先など投資先により銘柄のタイプは様々です。
自分の予算やリスクの許容度に伴い、向いている銘柄も異なりますのでよく調べることが大切です。
銘柄の决定においては、
上述のポートフォリオ、財務状況、株価をよく確かめてから投資をすることをおすすめします。
【記事筆者】
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