マイナス金利などの影響もあり、不動産投資は昨今魅力的な投機対象として注目を集めています。
伝統的な大家・オーナーとしての不動産物件の経営から、投資信託会社を通した不動産信託による投資まで、今や不動産投資の方法は様々です。そこで、今回はどんな投資が魅力的に感じられ、利益が出せると考えられているのかを、アンケートを取って調べてみました。

※1番多い回答「その他」を除く

伝統的なアパート経営は家主になれるのが魅力?

もっとも多かった回答は「アパート経営」でした。

・一つの建物で部屋がいくつもあるので、集客さえ上手くいけば利益を得られると思う。(20代/男性/学生)

・学生が多いところならてっとり早く、収入があると思える。あとは修繕との兼ね合い(30代/男性/会社員)

・駅から歩いていける距離であれば、どんな時代でも賃貸物件として需要があるように思います。(50代/男性/無職)

・法人化して収益物件の経営をすることで節税できて、中長期の収益が得られるから(40代/男性/会社員)

集客さえ上手く行けば、という回答があるように、アパート経営ではその需要の多さと手軽さが大きな魅力となっています。節税方法としても良いという意見もあります。法人化するといったコメントもありますが、やはりアパートの場合は自分の財産として物件を持つ、という風に見られていますね。

投機と財産の中間にあるワンルームマンション経営

次いで多かった回答は「ワンルームマンション経営」でした。

・ワンルームマンション経営でしょうね。 少子高齢化で未婚率が高まり単身者のニーズが増えていますから。 東京の都心などのワンルームマンションは稼働率も高くて人気があります。(40代/男性/無職)

・企画する会社次第ですが、ある程度利益を確保してくれるところが多そうな気がします。(40代/男性/会社員)

・ワンルームマンションでも管理を代行している業者がいるので、手間的には楽かなぁと。(30代/男性/自由業・フリーランス)

単身者が増えていて借り手が豊富という点ではアパート経営と同じですが、ワンルームマンションにおいては女性の需要も視野に入れられています。また、この場合企画会社を通した運営など、投資と財産との中間的な視点で捉えられているのが分かります。

今注目の新たな事業形態「民泊」

3番目に多かった回答は「民泊事業」でした。

・政府による民泊のルール作りもできつつあるし、旅行客も多いので。(30代/男性/パートアルバイト)

・今ニュースで話題の民泊ならまだまだ隙間ビジネスとして利益は出せると思う。(40代/男性/無職)

・情勢からして今しばらく続くだろう中国人の来訪、オリンピックでの需要増で効率よく初期投資まで回収出来るのではないか。現在稼働率が低い物件の再利用で開始出来るのも魅力的。(30代/男性/パートアルバイト)

話題性もさることながら、今後の必要性や法整備のことを考えて、成長分野の事業の1つと考えられているのが見て取れます。オリンピックやアジアからの観光客・爆買客の需要のことなどは、日々ニュースでも取り上げられており、それだけ注目度も高くなっていますね。

ITとともに発展するREITなどの不動産投資

4番目は「海外不動産投資」と「REIT」が同率の回答となっています。

【海外不動産投資】
・途上国であれば少ない資金で始められ、物価が上がった際に高く転売できる可能性があるから(20代/男性/会社員)

・海外不動産投資は経済成長率、親日度などいくつかの基準がクリアできれば面白いと思います。(50代/男性/会社員)

・日本国内よりも先進国の方が手に入る利益は大きいのではないかと感じます。(30代/男性/会社員)

【REIT】
・自分の能力では投資は持て余してしまいそうなので、REITによる不動産投資信託をしてしまったほうが利益が得られそうだと思えますね。(30代/男性/自由業・フリーランス)

・直接投資はリスクが高いので、分散投資できるREITがいいと思います。(60代/男性/無職)

IT化の進展でインターネットを介した事業運営がしやすくなっていることもあり、海外不動産投資は特に若い世代に人気です。また、REIT(不動産投資信託)への関心は老若を問わず、不動産投資が金融商品の一部門になっている現状も窺わせます。

手法も形態も流動化しつつある不動産投資

アパートやマンションを経営する場合、管理会社が間に入るといった手法は従来から行われていますが、最近ではさらに投資信託会社が加わることで、金融部門の一商品としても不動産投資が考えられてきているのが、アンケートの結果から分かりました。

一方で、財産として不動産物件を所有することで、夢を形にしたいといった伝統的な見方も未だ多くされています。インターネットの発達で不動産投資の方法にも様々なヴァリエーションが生まれてきていますが、比較的若い人からお年寄りまで、それぞれの立場や考え方に合わせて、現実的に手の届くリアルな投機手段として、十人十色に考慮・勘案されていることが窺える結果となりました。

■調査地域:全国
■調査対象:【性別】男性 【年齢】20 – 29 30 – 39 40 – 49 50 – 59 60
■調査期間:2016年03月10日~2016年03月24日
■有効回答数:100