不動産投資はさまざまな投資の中でも比較的リスクが低い投資として認識されていますが、地震大国日本においては他国と比べて地震という大きなリスクがあります。保険をかけていると言っても倒壊して建物がなくなればその間の収入もなくなってしまいますよね。
そこで、不動産投資家は地震のリスクを避けるためにどのようなことに関心を払っているか、アンケートで調査してきました。

※一番多い回答「その他」を除く

耐震性の確認は最低限のリスク回避

4つの選択肢の中から3割以上の支持を得たのは、建物の耐震性でした。

・耐震性を正確に知ることによって、その後の対処法がわかりますから。(40代/女性/無職)

・まず自分で何かをする前にその物が耐震化されているかどうかを確認することが大事。(30代/男性/パートアルバイト)

・仮に地震が発生しても最新の耐震補強の対策を取ればアピールできるし、信頼性向上する。(40代/男性/会社員)

 

不動産投資家の多くは地震はあるものと認識し、

その物件に施されている耐震性を正しく知ることで対処していることがわかります。

耐震性は物件のアピールにもつながるようなので、耐震強度を高めることで建物の魅力も高めることができるようです。

耐震強度が高くても断層には勝てない

続いて29%の人がこだわっている、断層付近の物件を避けるという回答です。

・いくら耐震性に優れた物件でも、断層近辺にある物件の倒壊リスクを回避することは困難で、圧倒的にリスクが高くなるから。(20代/男性/パートアルバイト)

・地震の多い地域や地震の少ない地域を見極めて、安全な場所の物件の購入を行っている。(30代/男性/会社員)

・まさにコレです。どんなに耐震構造であっても被害にあってる断層のうえの物件は選びません。(20代/男性/会社員)

回答の多くは、いくら耐震補強をしても真下に断層があれば被害は甚大になるという意見で断層付近に物件を持つことは大きなリスクになるようです。

事前に断層がある地域をハザードマップなどで確認しておくことはとても大切なことと言えるでしょう。

最新の耐震技術を頼る投資家も多い

断層付近を避けるという回答に肉薄した、免震や制震構造の建物を買うという意見も見てみましょう。

・物件を購入する際に、面震や制震構造の物件を購入しておけば、後から補強する必要もないので(30代/男性/会社員)

・地震の際に最も注意すべきは建物の耐震性だが建物内部の家財や設備の保全と人の安全が図れるような免振や制震構造の物件を購入したい。(60代/男性/契約派遣社員)

数ある耐震補強の中でも、現代の技術がフルに生かされた免震や制震構造を備えた物件を購入することで、地震のリスクを減らせられると考えている投資家は多いようです。

すでに最新の耐震設備が備え付けられてあるので、自分たちで何かをしなくても良いというのも支持された理由のひとつだとうかがえます。

 やっぱり最終的には耐震補強に落ち着く?

最後に、自ら耐震補強をすると答えた人の意見を見ましょう。

・断層付近の物件は買わないは無理、耐震性を確認するこれも素人では判断できない。(30代/男性/会社員)

・断層付近の物件は買わない事や耐震性を確認するだけでは不安なので、耐震補強をして少しでも地震のリスクを回避したいと思い、耐震補強をするを選びました。(30代/女性/無職)

断層が多く走っている日本では、断層を避けて不動産を購入するのは難しいと考える人もいるようで、自分の手でできる限りの努力をして地震の被害を減らしたいことがわかります。

自ら耐震補強をするという安心感も、選択肢の中から耐震補強を選んだ背景にあるのかもしれません。

安全のために…できるだけ地震リスクを回避する努力を

以上のアンケート結果から、

不動産投資家のほとんどは地震リスクに危機を感じて何らかの対処をしたい

と考えていることがわかりました。

耐震設備にもさまざまなものがあり、揺れを軽減させるなど、次世代の耐震方法にも関心が高いことがうかがえます。

不動産投資を成功させるためにはなるべく余分なお金はかけたくないものですが、地震対策も物件に対する重要な投資と言えるので、おろそかにしないことがポイントでしょう。

■調査地域:全国
■調査対象:年齢不問・男女
■調査期間:2016年05月10日~2016年05月24日
■有効回答数:100